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「離島などに限る」風邪薬の通販広告

2009/06/19

 改正薬事法の施行と省令改正によって、6月1日から市販されている大衆薬の販売ルールが変わりました。大きく変わった点は、副作用のリスクが伴うとされる大衆薬の通信販売が禁止されたことです。通信販売とはインターネットや電話による注文、郵便による販売をいいます。

 通販禁止の目的を簡単にいうと、「薬の誤った使用による事故を防ぐためには、対面販売できちんと内容を説明する必要があるから」です。大衆薬は、薬剤師らによる店頭での対面販売が原則となります。

 改正では副作用の危険度に応じて大衆薬を3段階に分け、最も危険度の高いものを第1類として、薬剤師による説明を義務付けました。胃薬のH2ブロッカー、一部の毛髪薬などが当てはまります。次の第2類は、それほど危険ではないとされる薬で、風邪薬、解熱・鎮痛剤、漢方薬など、私たちにおなじみの薬がここに入ります。第2類の薬については、薬剤師の代わりとして「登録販売者」制度を新たに設け、登録販売者を置けばコンビニでも売ることができるようになりました。第3類はビタミン剤や整腸薬など副作用のリスクが低いとされる薬です。通信販売が禁止されるのは第1類と第2類で、ほとんどの大衆薬が対象となります。

 ところがこの制度だと、薬局やスーパーがないため通信販売に頼っていた離島などの人たちは、風邪薬や漢方薬が買えないことになってしまいます。島には風邪薬もない、というのは考えられないことです。改正に当たり、ネット通販事業者らは「厚生労働省は実態を考えていない」と猛反発しました。

 こうした声を受けて厚労省は、急きょ「薬局などがない離島の人や漢方薬など特定の薬を継続して利用していた人に限り、2年間はこれまで通りの購入を認める」という経過措置をとりました。厚労省のホームページを見ると、「薬局と店舗販売業の店が存在しない離島」は、北は北海道の焼尻島から南は沖縄の与那国島まで280島もあります。瀬戸内海や長崎県の沖に浮かぶ小さな島が多いようです。

 もし第2類の大衆薬の通販広告が申し込まれれば、審査では、広告に「離島など限られた人にしか販売しない」旨などを書いてもらうことになります。

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