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新聞豆知識

色刷り広告

2009/01/01

『広告月報』2009年01月号

清酒「正宗」の広告 朝日新聞における色刷り広告の始まりは、1886(明治19)年2月14日付(大阪)に掲載された清酒「正宗」の広告である。広告主は、兵庫県魚崎の酒造家・山邑太左衛門。「清酒商標専用認可広告」と題し、他家で製造した酒が同じ正宗の名をつけていてまぎらわしいため「旧来ノ正宗印へ紅色ヲ以一輪ノ桜花ヲ加へ」たという内容である。これが後に、「桜正宗」になった。この時期は、1884(明治17)年10月商標条例が施行されて商標の登録制が認められたことによって、それに関連する広告が多かった。

 初の色刷り広告であるこの広告は、6段の紙面のうち2段を使用している。「正宗」の文字にかぶせた桜一輪と「名聲布四海」の5文字が赤く刷られている。当時は、2色を同時には印刷できず手間がかかったので、この日の新聞は発行当日の午前7時半になってようやく刷了する、という有り様であった。

 2回目の色刷り広告は1886(明治19)年10月27日で、染液「美点」の広告である。この年は、広告によるページ数の増加も多く、広告収入は大きく伸びた。朝日新聞の全収入に対する広告収入の比率は、同年1月の14%から12月には29%となっている。

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