新聞広告でタイミングよく受験生や周囲にエール

 河合塾は毎年、大学入試センター試験の解答が発表される新聞紙面に、企業広告を掲載しています。今年はそれに加え元旦にも、受験生を支える姿勢を企業メッセージとして伝える新聞広告を展開しました。

選択の可能性を広げる客観情報の発信に注力

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2015年1月19日付 朝刊 2015年1月19日付 朝刊

 「自分の夢まで、自己採点しないでください。」これは、河合塾が2007年より大学入試センター試験の解答掲載日に出稿している新聞広告のコピーだ。この日はセンター試験の自己採点結果に、多くの受験生が一喜一憂しているタイミング。河合塾 現役生事業企画部長の中島真寿子氏は、「そうした受験生を応援しようと、広告の出稿を続けています」と語る。

 各クラスに専任のチューターを置くなど、長年きめ細かな指導を続けてきた河合塾では、今の受験生を取り巻く環境をどうとらえているのだろうか。

 「今や2人に1人が大学に進学する時代。かつての『受験戦争』というイメージはなくなり、浪人生がぐっと減少しました。不況の影響で『親に負担をかけたくない』と、身の丈に合った大学を選ぶ傾向があることも、現役進学に拍車をかけています。また、この数年は理系や資格系学部が人気でしたが、今年は多少の好況を受けて、法学部や国際系学部の志望者が復活。このように、受験事情はかなり社会の動きに左右されています」

 ネットが普及し、進路選択にも幅広く情報を得られるようになっているが、今の高校生は「部活の先輩など周囲の話で大学をピックアップしてから、大学案内やオープンキャンパスで詳細を調べる」という。そこで河合塾では、例えば全国4都市で「全国国公立・有名私大相談会」を開催したり、各大学と共同でオリジナルの「大学魅力発見BOOK」を作成して客観的な情報提供に努めたりと、高校生や保護者と大学との接点づくりに注力。「2015年1月に文科省より『高大接続改革実行プラン』が公表されました。これから、各大学の個別試験の改革だけでなく、大学教育自体の改革も急速に進みます。大学から選ばれるのではなく、ぜひ自分で行きたい大学を選んでほしい。そのためには、正確な情報を知ることが大切で、河合塾はそのサポートをしていきたい」と中島氏は語る。

元旦の広告を囲んで本人と保護者が話す機会に

中島真寿子氏 中島真寿子氏

 進学塾の広告には、現役合格を強く打ち出すものも多い。河合塾でももちろん、学習面や進路指導も含めて現役合格を支援しているが、「入れる大学」よりも「将来どうしたいか」にこだわって大学を選んでほしい、と中島氏は言う。

 広告で強調されているのは、受験生を励ます姿勢だ。毎年のセンター試験後の広告は、「受験生にエールを送りたい」こと、そして「河合塾の思いを知ってもらいたい」ことの二つを目的として展開。ほかにも、広告やポスターに使用されている「学力に限りなし。時間に限りあり。」「合格するのは、いつものキミだ。」といったメッセージは、広く一般の共感も呼んでいる。

 さらに今年の元旦の別刷りには、「人─この教室には、かけがえのない出会いが待っている。」をはじめ、漢字一文字を切り口とした新聞広告を4パターン出稿。講師やチューターが塾生にどう向き合っているか、する友人がいかに価値ある存在かを誠実な筆致で描き、河合塾の考え方を伝えている。

 「紙媒体の利点は、周囲の人と一緒に見られることにあると思います。本人だけでなく、保護者の方にも河合塾の姿勢を知っていただきたいので、元旦の新聞広告を囲んで家族で話し合う機会が増えればと考えました」

 実は、冒頭の「自分の夢まで~」も元旦の広告も、実際に河合塾で学んだコピーライターが手がけた。一緒にメッセージの方向性を検討する中で、「河合塾の良さはやはり人」と提案を受け、このような表現に。情報過多の時代、今後も「一人ひとりの生徒のために」正確な情報発信とサポートに努める。

2015年1月1日付 朝刊

2015年1月1日付 朝刊