開校40周年契機に記念動画を制作 ドローンを使った映像が大好評

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2017年、創立40周年を迎えた江戸川学園取手中・高等学校では、11月5日に記念式典や祝賀会を実施しました。式典では、朝日新聞社と組んでドローンを活用してつくった記念動画を公開。同時にタブロイド判2P両面のエリア広告特集も出稿。40周年ならではの今までにないキャンペーンは、大きな反響を呼びました。

生徒たちの生き生きした姿 豊かな自然環境を動画で紹介

 茨城県取手市にあり、地元では「江戸取」の愛称で親しまれている江戸川学園取手中・高等学校。「心豊かなリーダーの育成」を教育理念に掲げ、国際社会で活躍できる人材の育成を目指す、中高一貫の進学校だ。

江戸川学園取手中・高等学校
学年部長・入試担当 遠藤実由喜氏

 2017年、創立40周年を迎えた同校では、11月5日に来賓や保護者の代表、卒業生などを招いて記念式典や祝賀会を盛大に実施。シンクロナイズド・スイミング日本代表ヘッドコーチの井村雅代さんによる「夢の実現」と題した記念講演も好評だった。

 「今回が開校以来初めての周年イベントです。40周年という節目で行ったのは、開校以来、一度も周年記念のイベントを行ってこなかったことと、50周年まで待つと、開校当時のことを知る先生が退職されてしまうから、というのが大きな理由です。この度の周年イベントを通じて、本校や地域の歴史を振り返り、私たちがこれからも大切にし、守り続けていかなくてはならないことを再認識できました。そのうえで、時代の変化に合わせて新しいことに挑戦していく決意を、みんなで固めることができました」

40周年記念行事
保護者や卒業生、来賓を招待し式典や祝賀会を実施。シンクロ日本代表ヘッドコーチ・井村雅代氏の記念講演も

 同校の遠藤実由喜学年部長は、40周年イベントをそのように振り返る。今年は恒例の体育祭や文化祭も、40周年記念の意義を込めて実施。生徒会役員ら生徒が中心となって盛り上げたという。

 「生徒も改めて自分たちがいる学校の良さ、先輩たちが築いてきた伝統と歴史を振り返ることができ、自信と誇りを高める機会になりました。卒業生が『自分たちも今年、生徒としてこの学校にいたかった』とうらやましがっていたほどです」

 なかでも祝賀会で公開され、非常に好評だったのが、朝日新聞社とともにつくった動画「創立40周年記念・江戸取の今」だった。ドローンによる空撮で周辺の豊かな自然環境や校舎をとらえ、生徒たちの生き生きした学園生活を伝える映像である。

ドローンによる撮影

 「朝日新聞社からの提案を受けて実施した初めての試みでしたが、大好評でした。本校は目の前を利根川が流れる、緑にめぐまれた立地も大きな魅力です。それを伝えるうえで、ドローンによる空撮はとても効果的でした。本校の良さが見事に表現されていて、さすがプロの仕事だと思いました」

学校創立40周年の記念動画「江戸取の今」を、ドローンを活用した空撮を交えて撮影。部活動や文化祭に取り組む生徒たちの学校生活や、自然豊かな学校の立地を空からした風景などを約3分の動画にまとめた。40周年記念祝賀会で上映したほか学校公式ホームページで閲覧できる。

 同校は創立当初から「規律ある進学校」を教育方針に、世界で通用する豊かな人間性を育むための「心の教育」に力を入れてきた。皆で力を合わせ、一つのことをやりとげる力を育むため、学校行事も重視している。

 「部活動や文化祭に打ち込んでいる生徒たちの生き生きした表情をたくさん撮ってもらい、本校が勉強だけの学校ではないこともアピールできました。本校は、打ち出している教育方針から、厳しい学校との印象をもたれることもあります。でもあの動画を見て、『イメージが変わった』と言ってくれる人がいたのもうれしかったですね」

 この動画は学内外から大きな反響があったため、全校生徒に見せ、式典の後も、ホームページで掲出することにしたという。


価値観の合うメディアと組み ステークホルダーの心を一つに

 また式典と同じ日に、学校周辺の20キロ圏内に、タブロイド判2Pのエリア広告特集を19万部折り込んだ。表面はポーズをとる生徒のうえに風船を飛ばし、「40年目の空に未来の夢を浮かべよう」とのコピー。裏面には学校長のメッセージをのせた。

2017年11月5日付 エリア広告630KB

 「学校長が風船を飛ばすアイデアをとても気に入って、すんなりこの案に決まりました。地域の方の反響もすごく良かったですね。わざわざホームセンターで紙面をラミネート加工して保存している方もいます。塾の説明会では、紙面を黒板に貼って紹介してくれたりし、受験生のモチベーションアップにつながりました」

 同校では、普段のコミュニケーションには、進学や教育系の専門メディアを活用することが多い。このように大がかりな新聞広告による展開は初めてだという。

 「多くの人から反響を得て、やはり幅広いステークホルダーにメッセージを伝えるうえでは新聞が効果的だと実感しました。また新聞ならではの大きな紙面はインパクトが強く、読者の印象に残ります。とくに今回は紙面と映像をセットで新聞社にお願いするという新しい試みでしたが、40周年だからと思い切って挑戦して本当に良かったと思います」

 今回、新聞社とパートナーシップを組むことのメリットを実感したという。

 「動画も紙面も、すばらしいものになりました。事前の打ち合わせや取材を通じ、本校の教育方針と価値観をしっかりと共有したうえで企画・制作してもらえたからこそ、このような良い結果になったのだと思います。自分たちから『うちの学校はこんなに良いですよ』と訴えてもストレートに伝えることは難しい。今回はメディアという外部の方の力添えを得たことで、自分たちでは引き出せない本校の良さを、幅広い方々に効果的に伝えることができました」

 周年キャンペーンは、新たな目標に向けてステークホルダーの心を一つにするまたとない機会である。それらをつなぐメディアへの期待はますます高まっている。

学校案内や教育系メディアなどで、40周年を機会に学校設立の理念・教育方針、それに基づいた特徴あるカリキュラムを改めて紹介。校舎など学校施設、周囲の風景、在校生などの写真を使用した記念切手など記念グッズも制作