朝日新聞社メディアビジネス局では全国の男女15~74歳を対象に「新型コロナウイルス流行の下における、新聞読者の行動・意識調査」を実施しました。コロナ禍の環境下で顕在化した課題や行動様式の変化に対し、新聞購読者(n=455)と非購読者(n=1,045)との回答を比較することで、新聞購読者の意識や行動の特長を明らかにします。今回は「ニューノーマル・コンシャス」(新しい生活様式へ呼応する価値観)と言える意識の差、次の年末年始の予定といった行動度合、広告に関連する好ましいと受け入れられる表現について、紹介します。
●政治への関心、社会課題への向き合い方、デジタルや情報リテラシーといった「ニューノーマル・コンシャス」(新しい生活様式へ呼応する価値観)と言える項目で新聞購読者のスコアが高い。
●シルバーウィーク(9月の4連休)以降や、次の年末年始の予定といった行動でも新聞購読者が高い傾向にある。
●新聞購読者に好ましいと受け入れられる表現は「社会に役立つ」「具体的な数値での説明」。広告についても「企業に対し好感や共感を持つ」と評価されている。
ニューノーマル・コンシャスな新聞購読者
現在の気持ちや考え、行動について
コロナ禍がもたらした新しい生活様式への対応にともない、生活者の考えや行動に多用な変化が見られた。政治への関心、環境など社会課題への向き合い方、自助と公助、デジタルや情報リテラシー、不確実な状況への対応や健康意識。今後定着してゆくであろう「ニューノーマル・コンシャス」とも言えるこういった意識や行動について、新聞購読者は非購読者より高いスコアを示している。
いつもと異なる日常でもアクティブな新聞購読者
2020年のシルバーウィーク(9/19~22)以降に行ったこと
9月の4連休を含めた秋のシーズン以降に行ったことではGo To キャンペーンへの参加の回答も確認できた。新聞購読者は非購読者より外での行動がやや多い傾向が見られる。
次の年末年始で増えそうな予定
次の年末年始の過ごし方を前回(2019年の年末~2020年の年始)との増減で聞いた。
「増えそうだ」という予定の中でも「自宅での読書や映像鑑賞」「大掃除」「自己研鑽」といった項目で新聞購読者の優位性が見られる。
新聞購読者に特に好まれる表現は「具体的な数値での説明」「社会に役立つ」
「企業や商品・サービスの情報発信」で好ましい表現
新型コロナウイルスの流行下で、広告などの「企業や商品・サービスの情報発信」はどのような内容・表現が好ましいかを聞いた。「役立つ」「応援や前向きなメッセージ」といった項目が上位だが、「従業員や地域社会に向けた」「目指すビジョンや本質」「社会課題への姿勢」といった企業の意思表示に関連する内容についても3割以上が「好ましい」と受け止めている。
こういったコミュニケーションは新聞媒体と相性が良いこともあり、新聞購読者の「好ましい」の回答は全体よりも高い。
好感や共感を持たれるコロナ以降の生活を示す広告
新しい生活様式でのライフスタイルの提案や企業からのメッセージを伝える広告について思うこと
実際に「ニューノーマル」や「withコロナ」と呼ばれる今後の生活への提案や企業からのメッセージを伝える広告についてどう思うか(思ったか)を聞くと、半数はなんらかの感想を持ち、その中で「興味が持てない」「違和感」と言ったネガティブな回答は少なく、特に新聞購読者では「企業に対し好感や共感を持つ」という意見が得られた。
調査地域: 全国
調査対象: 15~74歳の男女個人
調査期間: 2020年10月30日(金)~11月2日(月)
調査方法 : インターネット調査
回収サンプル数:1,500
調査企画・設計:朝日新聞社メディアビジネス局
調査機関・レターヘッド:クロス・マーケティング
◆PDFでもご覧いただけます
新型コロナウイルス環境下の新聞読者の行動・意識調査-行動・広告への意識編-(843KB)