新聞広告共通調査プラットフォーム「J-MONITOR」に参加する9新聞は、「第50回 衆議院議員選挙に関する9紙共同調査」を実施し、その結果を公表しました。本調査では、朝日新聞読者、及び9紙の読者全体の投票行動や政策意識の特徴を明らかにします。

サマリー

• 朝日新聞読者の投票率は91.5％と、全国平均（53.9％）を大きく上回り、29歳以下でも83.2％と若年層の参加意識も高いことがわかりました。
• 重視する政策では「経済政策」「政治改革」に加えて、「格差是正」「夫婦別姓」「女性活躍」「LGBTQ・SOGI」といった社会的公正や多様性に関するテーマへの関心が高く、他紙読者よりも顕著でした。
• これらの結果から、朝日新聞読者は年代を問わず社会や未来に関心を持ち、主体的に意思決定を行う「意思ある市民」であることが明らかとなりました。

投票率は9割超、朝日新聞読者の高い社会参加意識

新聞読者の投票率

　まず注目したいのは、新聞読者全体に見られる高い投票意欲です。
　9紙読者全体では89.4％が「投票した」と回答しており、全国の有権者全体の投票率（総務省公表値：53.9％）を大きく上回っています。
　中でも朝日新聞読者は91.5％と、さらに高い水準を示しており、社会参加への意識の高さがうかがえます。

若年層でも高い投票率　朝日新聞読者は29歳以下でも83.2％

年代別投票率

　年代別に見ると、全国的には若年層の投票率が低くなる傾向にありますが、新聞読者に限っては全体的に高い水準を維持しています。
　特に朝日新聞読者では、29歳以下の83.2％が投票したと回答しており、同世代の9紙読者（79.0％）や全国平均（34.0％）を大きく上回っています。

重視する政策テーマは「経済・政治改革」だけでなく「格差」や「多様性」にも強い関心

　投票先を決める際に重視した政策テーマとしては、朝日新聞読者・9紙読者全体のいずれも「経済政策・景気対策」（47.0％）や「政治改革（政治とカネ等）」（45.9％）が上位に挙がりました。

　一方で、朝日新聞読者は9紙読者全体に比べ、以下のような社会的公正や多様性に関するテーマにも高い関心を示しています。

• 格差是正・貧困対策（22.0％）
• 選択的夫婦別姓制度の是非（18.7％）
• 女性の活躍推進（14.4％）
• LGBTQ・SOGI（7.8％）

　これらの項目における数値は、9紙全体と比較して有意に高く、朝日新聞読者の価値観の多様性や、社会課題への意識の広がりが表れています。（※統計的に有意・5％水準）

※SOGI：性的指向（sexual orientation）と性自認（gender identity）の頭文字をとった略称

まとめ

　朝日新聞読者は、全年代で投票率が高く、特に若年層でその傾向が顕著です。重視する政策においても、経済や雇用などの基礎的な課題にとどまらず、格差是正、ジェンダー平等、家族制度、多様性といった現代的テーマにも強い関心を寄せています。
　今回の調査結果からは、朝日新聞読者が単なる情報の受け手ではなく、社会や未来について主体的に考え、行動する「意思ある市民」であることが明らかになりました。
　新聞は今なお、読者にとって社会と自身をつなぐ情報の基盤であり、多様な価値観や課題を深く考える場として、確かな役割を担い続けています。

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