「今すぐ使ってほしい」自信の新商品を サンプル付きのエリア広告で直接伝える

 肌と同様に髪の毛も年齢とともに悩みが増える。ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングは、その悩みをケアするシリーズ「ラックス ビューティリファイン」を8月20日に発売。新商品告知のために朝日新聞のエリア広告を使ってサンプル付き広告を配布した。

「サンプルをターゲットに」でエリア広告を選ぶ

末吉深絵氏 末吉深絵氏

 「エイジングに対応するヘアケア商品のマーケットは、スキンケアに比べてまだ本格的に構築されていません。『ラックス ビューティリファイン』は、年齢からくる悩みが増える一方で、子育てが一段落して外出する機会も増え、改めて美への意識が高まる40代をターゲットにしたシリーズです」と、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング(株) マーケティング-ブランドビルディング ヘアカテゴリー ブランドアシスタント-ラックス ヘアの末吉深絵氏。さらに、こう続ける。

 「ターゲットにコンセプトを伝えることはもちろん、年齢からくる悩みには適したヘアケアが重要ということをしっかりと理解していただく必要があると考えました」

 そこで重要になってくるのがコミュニケーション。テレビCM、ターゲット層向けの雑誌、ウェブに加え、選んだのが朝日新聞のエリア広告だった。しかも広告には、シャンプーとコンディショナーの商品サンプルを付けた。

 「とにかく品質には自信があったので、認知度を上げながら、実際に使っていただき、その良さを実感してもらいたかった。そのためには、サンプルを貼り付けて配布することができる朝日新聞のエリア広告は、今回のコミュニケーションにとても適したメディアだと判断しました。『朝日新聞』の題字の信頼性のもと、ターゲット層が多く住む地域を細かく選んで配布することで効率的にリーチできることにも魅力を感じました」(末吉氏)

 9月7日、「ラックス ビューティリファイン」のパッケージと同色で高級感あるラベンダーカラーを基調にしたデザインのエリア広告を東京、大阪、名古屋で発行した。「根元にハリがない。うねる。パサつく」といった、アンケートで40代が感じている髪の悩みと、大人の髪のケアに効果的な成分――コエンザイムQ10、コラーゲン、スクワラン――を配合している点について訴求した。

2012年9月7日付 エリア広告特集 1面 2012年9月7日付
エリア広告特集 1面

 「新聞折り込みチラシを読む時、読者は自分にとって必要な広告と不必要な広告をわずか1秒にも満たない時間で判断するそうです。今回の広告はなんとしても『必要』に振り分けてもらいたかった。そうした意味では、サンプルを付けられるのはもちろん、発色が美しいリッチな紙を選べたのも、エリア広告を選択した大きな理由です」(末吉氏)

 ターゲットである40代以上の女性たちに「自分たちのためのリッチなヘアケア製品」ということが伝わるようなクリエーティブを意識した。しかし、「エイジング」という言葉はあえて使わなかったという。「年齢の高い女性のための商品」ととらえてしまうと、「自分にはまだ必要ない」と感じる女性が少なくないからだ。そこで今回の広告で使ったのが「大人」というワード。「大人のラックス」「大人のための」「大人髪」など、すべての面に「大人」を使ったコピーを配した。

 サンプルを貼り付けた部分の横のコピーは「今晩から美しい大人髪へ。」だった。「サンプルはとっておいて旅行などで使うというユーザーが多いのですが、とにかくすぐに使用感を実感してもらい、販売に結び付けたかったのです」と末吉氏は説明する。

※画像は拡大します。

2012年9月7日付 エリア広告特集

2012年9月7日付 エリア広告特集 ユニリーバ・ジャパン 2・3面(右下にサンプル付き)
2012年9月7日付 エリア広告特集 ユニリーバ・ジャパン 4面

しっかりと説明できる新聞広告で「悩み」と「配合成分」を訴求

サンプル部分 サンプル部分

 広告の配布当日、同社のコールセンターには通常の倍以上の問い合わせが殺到した。販売している小売店についての問い合わせが多く、反響は上々、広告のメッセージはしっかり届いたようだ。「広告のことがご近所での話題に上ったという話を聞きました。うれしいですし、手応えを感じます」と末吉氏は笑顔を見せる。

 シリーズを構成する5アイテムの売り上げは順調に推移しているという。エリア広告の配布を小売店に伝えることで、販路の拡大にも貢献したようだ。

 シリーズのコミュニケーションは、新聞のほか、テレビ、そしてターゲット層に合った雑誌などで展開している。「テレビCMでこのシリーズの世界観である大人向けのリッチな商品というイメージを伝え、新聞では、どんな髪の悩みを持つ人に向いている商品なのか、どのような成分を配合しているのかといった、具体的な解説をしました」と末吉氏。「新聞は読み物として信頼性が高い媒体なので、広告もじっくり読んでもらえるととらえています」と話した。

 今後については、シリーズの認知、どんな人向けのどんな商品なのかといった周知をさらに進めることを2013年度上期までのミッションと位置づけている。