「AKB48公式ライバル」として2011年に結成、デビュー直後から注目を集めた乃木坂46。 アイドルという仕事を選んで自分の道を進む彼女たちに、家族や友人とのかかわりや進路への思い、今後の目標を話してもらった。
周囲への感謝の気持ちが常に自分の中にある
幼稚園のころ、モデル活動をしていました。でも小学校に上がるとき、生活面を考えていったん止めることに。すごく、泣きましたね。小学校高学年で雑誌の読者モデルになったりして、「やっぱり芸能界のお仕事をしたいな」と再確認したんです。
中学3年生のとき、乃木坂のオーディションに合格しました。ちょうど高校選びをしていたので、芸能活動と両立できる高校へ。学業と仕事の両立で忙しかったですが、友達も先生も気にかけてくれました。
支えてくれた家族はもちろん、友達や先生がいなかったら本当に私は今ここにいないですね。そう思うと、周りの人への感謝の気持ちが、小さいときから自分の中にありました。
芸能活動をしながら、周りの人が普通の子として接してくれる環境がある。こっちにも自分の居場所があることで、両方の活動をプラスに考えられます。だから大学にも行きたいと思って、この春進学しました。大学では自己管理が大切だと思うので、しっかり頑張りたいです。
将来は女優さんになりたいと思っていますが、今はどの仕事も大好き。個人の活動では、短い時間で自分にできることをいちばんいい形で見せたいと思いますね。いろいろな可能性にかけて、ひとつでもうまくいくものが見つかればと思っています。
芸能活動と高校生活を両立させ、今春には明治大学文学部に入学。「もっと大変だと思うけど、人生の糧にしたい」
「いいところに載ってるな」反対していた父からの言葉
小さいときから、芸能界に入りたいという気持ちがありました。乃木坂46のオーディションをたまたま見つけたのは、受験勉強中だった高校3年生の夏。「AKB48の公式ライバル」ということで、好奇心から応募しました。合格したときには「まずは一歩」と思って、嬉しかったですね。
実は、最初は両親に反対されていました。特に父は、今でも全面的に応援っていう感じではないんです。でも最近はライブに来てくれたり、雑誌を見て「いいところに載っているな」と言ってくれたり。そういう様子を、母がメールしてくれます。
私は小中高とずっと料理部で、料理がとても好きです。小さいころは、おばあちゃんに教わっていました。好きなことが、いつか今の仕事に生かせたらいいなと思いますね。
将来は、できる限り長く、乃木坂46というアイドルの仕事を続けたいと思っています。仕事の中では、テレビに出ているときがいちばん楽しい。自分なりの言葉で目の前にあるものを伝える、リポーターのような仕事もしてみたいですね。周りにあれこれ言われやすい“いじられキャラ”は、考えてみれば子どものときから変わっていないので、自分の長所として伸ばしたいと思います。
乃木坂46に合格し、大学進学後に活動に参加。趣味は料理で家庭料理技能検定を保有。いつか上の級を、と話す。
自分は負けず嫌い難しいことほど頑張れる
大学進学をきっかけに、北海道から上京しました。上京をよく思っていなかった両親に「支援はいらない」と言って出てきましたが、飲食店のアルバイトで暮らすのは大変で。バイト探しのような気持ちで、乃木坂のオーディションを受けました。
両親は、上京した時点で「お前の人生だから」と言われていたので、乃木坂も「よくわからないけど、いいあてが見つかったのね」という感じで。私は期待に弱いタイプで、親に感想を言われたりするのが苦手。それを親も分かっていて、直接は言われませんが、実家に帰るとCDや私が載っている雑誌が全部買ってあって。私の気持ちをくんで、応援してくれているんだなと思います。
高校でバスケ部のマネジャーをしていたとき、先輩マネジャーがいなかったので最初はとても苦労しました。でも、難しいから努力できた。負けず嫌いなんです。頑張れば結果が出ると、学校や部活で感じてきたので、歌もダンスも経験のないところからアイドル活動を続けてこられたのかなと思います。
春から、ずっとやりたいと言っていたラジオの仕事が始まりました。言葉だけで伝えるのは難しく、最初のオンエアを聞いて「もっとできたな」と。10代のリスナーが多い番組なので、何かのきっかけになる言葉を発せられるようになりたいです。
東京で地元の友人たちと会うのが、気分転換に。悩んだら「日記を書く。自分のことがわかります」
■朝日新聞デジタルでも、乃木坂46のインタビュー「乃木坂と、まなぶ」を記事と動画で配信
http://www.asahi.com/edu/nogizaka46/