MANGA CAMO
その強烈な個性と作風を武器に、アート、テキスタイル、ファッション、そしてアニメーションへと活動の幅を広げていくファンタジスタ歌磨呂氏。
「ドドド」という擬音やマンガの吹き出しをモチーフとし、渋谷のスクランブル交差点を極彩色の迷彩に見立てた作品『マンガカモ』は、彼の原点とも言える作品だ。無限に連続するパターンとしての図案をあえてトリミングすることで、鑑賞する人の想像力のリミッターを外し、意識を自我へと誘う。日々当たり前に思っていることや、今自分が置かれた環境を改めて見つめ直すことで、人生はさらに豊かになる。
「マンガとかアニメとかアイドルとか、日本独自のポップカルチャーって、宗教にも似た魔法のような彩りがある。無償の愛というか。それを世界の人たちにもっと面白がってもらえるための『説明書』を作って、360度に向け発信していきたい」
そのためにも、今後は自身のアーティストとしての価値を高めながらも「普遍的なカルチャー」を極める作業に没頭していきたいと話す。自分には何ができるかを絶えず深く見つめながら、歌磨呂氏は表現の世界で走り続ける。
ファンタジスタ歌磨呂(ふぁんたじすた・うたまろ)
アーティスト、イラストレーター、テキスタイルデザイナー、グラフィックデザイナー、アニメーションディレクターとして多岐にわたり活動中。コトブキサン代表。ポップで彩度高めの世界観が特徴。ファインアート、映画、映像作品など活動範囲を増殖中。