インタビュー
2026.08.05

すべてのステークホルダーに2社の想いとシナジーを伝え、パートナー体制の「始動」を印象づけた新聞15段広告

YKK AP株式会社/パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社
すべてのステークホルダーに2社の想いとシナジーを伝え、パートナー体制の「始動」を印象づけた新聞15段広告

昨年11月、YKKグループの建材事業を担うYKK APと、パナソニックグループの住設機器・建材事業を担うパナソニック ハウジングソリューションズが戦略的パートナーシップの構築を発表。今年4月より新体制での事業を開始した。同月20日には朝日新聞朝刊にて15段広告を展開し、両社の強みの融合と新体制でのキックオフを印象づけた。出稿のねらいやメッセージに込めた思いについて、YKK AP コーポレートコミュニケーション統括部・コンテンツプロモーション室課長の中村綾子氏、パナソニック ハウジングソリューションズ コミュニケーション企画室・宣伝部・宣伝制作課課長の加藤裕希氏に聞いた。

実績のかけ合わせと「重ならない強み」を伝える

画像1YKK AP①
(左) YKK AP 中村綾子氏 (右)パナソニック ハウジングソリューションズ 加藤裕希氏

──今回の合同広告を出稿した背景やねらいについて聞かせてください。

中村氏 YKK APのマスメディアにおけるコミュニケーションは、通常は生活者の方々に向けた広告が多いのですが、今回の新聞広告は、生活者はもとより、施工店、流通店など取引先の皆様、社員、そのほかあらゆるステークホルダーに向けて、新体制での事業開始をお伝えする目的がありました。YKK APとパナソニック ハウジングソリューションズは、新聞広告のコピーで表現したように、「くらしは社会の一部であり、その社会を技術で豊かにしたい」との想いを共有し、互いに重ならない技術や商品群を磨いてきました。その実績のかけ合わせがパートナーシップの強みであることを社内外に発信し、期待感を醸成したいと考えました。

YKK AP➁

加藤氏 YKKとパナソニックホールディングスの株式譲渡契約の締結により、パナソニック ハウジングソリューションズはYKKグループの一員となりました。パナソニック ハウジングソリューションズという社名や事業は変わらず存続しますが、改めて販売代理店や工務店など大切な取引先の皆様に向けて、両社のシナジーや総合的な提案力の向上といった実態に即したポジティブな情報をお届けする必要があると考え、新体制を開始する4月に本広告を展開しました。

──両社の技術や商品群について、それぞれ教えてください。

 中村氏 YKK APは、住宅の窓や玄関ドアなどの開口部商品や、フェンスやカーポートなどのエクステリア商品、カーテンウォールなどのビル用商品を得意としています。新聞広告では「外から環境を整える技術」という言葉で表現しました。

 加藤氏 パナソニック ハウジングソリューションズは、キッチン、バスルーム、トイレなどの水廻り設備や、ドア・床などのインテリア建材、その他住宅設備機器などを得意としています。新聞広告では「内から快適をつくる技術」という言葉で表現しました。

 ──コピーに込めた思いやクリエイティブの工夫点について。

YKK AP➂

中村氏 コピー、ビジュアルともに、両社すべてのステークホルダーにとって違和感のない、品のあるトーン&マナーを意識しました。背景のビジュアルは、窓からの光が室内空間とやわらかく調和しているイメージで、YKK APの「外から環境を整える技術」とパナソニック ハウジングソリューションズの「内から快適をつくる技術」を表しています。また、ブランドロゴを並べて配置し、両社の「重ならない強み」が生むさまざまな可能性とともに、それぞれのブランド資産をこれまで通り維持していく姿勢を示しました。

 加藤氏 両社のシナジーから生まれる技術や商品群を、一人ひとりの暮らしから社会全体の環境づくりまで、そして国内から海外まで、幅広く提供できる体制になったことを「始動。」と大きく掲げて宣言し、続くコピーで両社の想いを伝えました。また、本広告の掲載に合わせて今後の活動の詳細や両社員の意気込みを紹介する特設ウエブサイトを公開。その入口となるQRコードを広告紙面に掲載しました。両社の想いをまとめた動画もこのサイトで見ることができます。

新聞15段のインパクトとニュース性に着目

──デジタル中心の時代において、全国紙+地方紙を活用した理由について。 

中村氏 新聞15段のインパクトと盛り込める情報量の多さに加え、タイムリー性やニュース性に着目しました。株式譲渡契約の手続きが完了したのが3月31日で、そこから制作を開始し、できるだけ4月中に対外的なコミュニケーションを行う意味でも、新聞は最適なメディアでした。全国に点在するYKK APの製造拠点、取引先の皆様、就職を控えた学生の方々、YKK APのOBの方々などにも広く知っていただくために、新聞全国紙および地方紙を活用しました。

加藤氏 当社も国内各地に製造拠点や営業所やショウルームがありますので、全国紙と地方紙を活用して全国にくまなく情報を届けました。私自身は朝日新聞の購読者です。朝日新聞は「環境問題をいかに解決すべきか」「子どもたちの未来をいかにより良くできるか」といった記事が多い印象があり、いつも関心を持って読んでいます。そのような文脈で注目していただけるように、YKK APとパナソニック ハウジングソリューションズのパートナーシップの社会的意義を引き続き周知していきたいと思っています。

──掲載後の反響は。

中村氏 取引先の皆様からポジティブな反響をいただいており、期待感を持って受け止めていただいたと感じています。また、掲載当日と翌日は、特設ウエブサイトに想定以上のアクセスがありました。朝日新聞社の調査データによると、「新聞広告を通じて両社のパートナーシップを初めて知った」という方がかなり多く、早い段階で両社の想いを伝えることができてあらためて良かったと思っています。

加藤氏 社員から前向きなコメントがたくさん届いており、インナーコミュニケーションとしても有意義な施策となりました。現在は新聞広告と同じビジュアルをポスターにして全国の事業所やショウルームに掲出し、新体制への期待感を社内で共有しています。

YKK AP➃

 ──今後のコミュニケーション展開や訴求していきたいメッセージについて聞かせてください。

 中村氏 今回発信したメッセージをベースに、YKK APとパナソニック ハウジングソリューションズのシナジーが生み出す「豊富な商品群」「強靱な販売力」「確かなものづくり力」という3つの強みをさらにアピールしていきます。引き続き注目していただけたら幸いです。

 加藤氏 両社は互いの知見と技術や工法をかけ合わせることで、健康、環境、エネルギー、美観、防犯など、さまざまな社会課題の解決に貢献する新たなソリューションの創出を目指しています。こうした取り組みとともに、具体的な商品やサービスの情報を提示していきたいと思います。今後のコミュニケーションにもご期待ください。