環境や貧困、格差などに代表される社会課題。これらの課題への関心の度合いは、メディアの世論調査などで可視化されることもありますが、生活者としてどの程度「自分ごと」として捉えているのか、どうすれば行動変容が起きうるのかまではつかめない部分も多いのが実情です。今回、朝日新聞社は「朝日ID」会員を対象に「ソーシャルイシューインサイト調査」を実施しました。社会課題に対する生活者の意識を、シリーズで紹介します。
まずは、「人口減少社会」について、3回にわけて報告します。
ソーシャルイシューインサイト調査 資料
全世代に広がる人手不足感
今回実施した「ソーシャルイシューインサイト調査」は、朝日新聞購読者やサービス利用者を中心に登録されている「朝日ID」会員を対象にインターネットで実施し、20代から70代までの1,780人から回答を得た。
人手不足について総じて「感じる(大いに感じる+ある程度感じる)」と答えたのは全体の80.3%。年代別に見ても70%台後半~80%台前半となっており、人手不足感が社会全体に実感として広がっていることがわかる。
仕事をしている回答者(950人)について職業別にみると、人手不足を「大いに感じる」と答えたのは全体では29.3%だったのに対し、医療・介護・福祉専門職(93人)は45.2%、生産・製造・建設・物流関連職(74人)は41.9%と突出。業種によって人手不足感には濃淡があり、いわゆる社会インフラを支える業種を中心に高いと言える。
調査の自由記述欄では、業種にかかわらず人手不足が招いているしわ寄せを指摘する声もあった。
業種によっては円滑に業務をこなすことが出来ないくらい切迫している一方で、人手不足ゆえに個々のスキルが上がらない状態でも業務に駆り出すことで、質の低下が業種を限らず目立つように感じます。(50代、関東地方)
介護、医療、公共交通機関への影響で「将来が不安」
人手不足が一因の「生活上の困りごと」について、「現在生活の中で困っていること」と「将来困るのではないかと不安なこと」にわけて尋ねた。
現在と将来の両方で1位になったのは生鮮食品の値上げ・品不足だった。大きく異なったのが2位。「現在困っている」では近年急速に増えてきた「電話自動音声、チャットボット、セルフレジ」なのに対し、「将来が不安」では「介護施設の空き不足」だった。特に「介護施設の空き不足」は、「現在困っている」と「将来が不安」の差が40.5ポイントもあった。
一口に「人手不足」と言っても、生活者が想像する時間軸によって、思い浮かべる社会不安には大きな違いがあることがうかがえる。
自由記述欄では、生活の様々な場面で人手不足の弊害が押し寄せる様子を切実に書き込む回答者もいた。
ここ数年で町内にコンビニ一軒を残して店舗、医院が完全に無くなりタクシーも人手不足で台数も減りすぐには来てくれない。バスの運行回数も減り続け自家用車を使わないと住めないほどの町になってしまった。自分も将来を考えて、代々住んできた町から隣の市にマンションを購入したのでいずれ転居する予定。数年前までは考えてもいなかった選択に自分自身が驚いています。(70代、中国地方)
社会課題を貴社の商品やサービスにつなげる伴走支援
朝日新聞社では、「朝日ID」会員への定量調査に加え、自由回答や定性調査も組み合わせながら、生活者が社会課題をどのように受け止め、どこで困り、どこに将来不安を感じているのかを立体的に読み解いています。
こうした調査は、単なる実態把握にとどまりません。社会課題や生活者課題、ライフスタイルの変化に対する認識を起点に、企業がどの論点に向き合うべきかを整理し、社会課題の解決と貴社の事業やサービスをどのように接続できるのか、どのような施策や発信が有効なのかまで、朝日新聞社が伴走しながら支援します。
定量調査を活用した伴走支援事例
物流問題に取り組む公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会に、定量調査やワークショップの開催、解決策の提言まで全面サポートした事例を公開中。
複雑化する社会の変化に対して、生活者理解を土台に、事業開発、サービス改善、コミュニケーション施策、社内外への発信までを一体で検討したい企業の皆さまは、ぜひご相談ください。
ソーシャルイシューインサイト調査 資料
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