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2026.04.20

広がる人手代替サービス 生活者に受け入れられるには? ――ソーシャルイシューインサイト調査報告②

朝日新聞 Business Hub 編集部
広がる人手代替サービス 生活者に受け入れられるには? ――ソーシャルイシューインサイト調査報告②

あらゆる分野に影を落とす「人手不足」の問題。企業はAIチャットボットや置き配といった「人手代替サービス」で対応を進めていますが、生活者はこれらのサービスをどう受け止めているのでしょうか。

生活者が普段考える「社会課題」とはどのようなものかを探る、朝日新聞社の「ソーシャルイシューインサイト調査」。今回は「人口減少社会」をテーマにした調査結果のうち、「人手代替サービス」に対する生活者の受容度や態度変容のポイントに焦点を当ててレポートします。

ソーシャルイシューインサイト調査 資料


サービスによって利用率に大差

調査は朝日新聞社が運営する「朝日ID」会員を対象に20263月、インターネットで実施し、1780人から回答を得た。
まず、人手代替サービスの利用経験を尋ねたところ、経験ありと回答した人が最も多かったのは「置き配」の74.3%。逆に最も少なかったのは「ライドシェア」の4.7%で、70ポイント近い差があった。(グラフ1)

②サービス利用経験・意向_ソーシャルイシューインサイト調査報告 グラフ1:人手代替サービスの利用率

サービスを「利用したことがない」と答えた人について、今後の利用意向を分析した。すると、スマートフォンやWEBサービスなどのデジタル技術の利用へのモチベーションが高く、技術への抵抗感が少ない「積極的な探究層(※)」や、デジタル技術への強い肯定的意見と否定的意見の両方を持つ「リスク感度の高い先駆層(※)」で、利用意向が特に高い傾向がみられた。一方で、デジタル技術への抵抗感が強くて利用へのモチベーションが低い「抵抗感の強い回避層(※)」は、人手代替サービスへの利用意向も低めだった。(表1)

②リテラシーの層別利用意向 表1:人手代替サービスの利用意向

(※)「積極的な探求層」「リスク感度の高い先駆層」「抵抗感の強い回避層」
調査ではテクノロジーの受容度に関する考え方や行動などの項目について「あてはまる~あてはまらない」から選んでもらっており、回答傾向から上記のセグメントを設定した。


現在の利用率と利用経験がない人における利用意向を分析したところ、利用率がまだ低いものの利用意向は高くて「伸びしろ」が期待できるサービスがある一方で、利用率も利用意向も低調なものもあった。(グラフ2)
それぞれのサービスの状況に合わせた訴求策の必要性が浮き彫りとなった形だ。

②利用率と利用意向の関係 グラフ2:人手代替サービスの受容度

「今後利用したい」層を動かすポイントは「安心感」

「今後利用したい層」が実際に利用しようと態度変容する条件は何か。
サービスごとに問うたところ、多くのサービスで「トラブル時の補償・保険」が最も多く選ばれた。特に「置き配」では67.2%が挙げていた。(グラフ3)

②改_サービスの利用条件_ソーシャルイシューインサイト調査 グラフ3:人手代替サービスの利用条件

調査では各サービスの利用に対する不安・懸念点も尋ねたが、例えば電子申請の利用意向者(512人)が最も挙げたのは「個人情報の漏洩・プライバシーの侵害」(44.1%)、スマートロッカー利用意向者(873人)では「トラブル発生時の責任の所在や補償が不透明」(43.8%)を最も多く挙げるなど、トラブルに関する不安・懸念を選ぶ傾向があった。

サービスの利用拡大につなげるには、「今後利用したい層」に対してサービスへの安心をいかに感じてもらい、受け入れてもらえるかがポイントになりそうだ。

社会課題を貴社の商品やサービスにつなげる伴走支援

朝日新聞社では、会員数650万人を超える「朝日ID」会員への定量調査に加え、自由回答や定性調査も組み合わせながら、生活者が社会課題をどのように受け止め、どこで困り、どこに将来不安を感じているのかを立体的に読み解いています。

こうした調査は、単なる実態把握にとどまりません。社会課題や生活者課題、ライフスタイルの変化に対する認識を起点に、企業がどの論点に向き合うべきかを整理し、社会課題の解決と貴社の事業やサービスをどのように接続できるのか、どのような施策や発信が有効なのかまで、朝日新聞社が伴走しながら支援します。

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ソーシャルイシュー調査表紙

ソーシャルイシューインサイト調査 資料

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