広告朝日20号「セレブレーションアド─ 応援し続けるチカラ」のCOVER PICK-UP ARTは沼田光太郎氏の「Celebration」です。
楽器を演奏する女の子と獣たち。カラフルな花とピンクのウサギが目を引く。このポップなイラストは、イラストレーターの沼田光太郎さんの書き下ろしによるもの。「セレブレーションアド」という本誌今号の特集テーマに合わせて、発想を膨らませたという。
「『お祝い』がテーマなので、華やかな絵を描こうと思いました。華やかさの象徴として花を選び、楽器の演奏は、お祝いされる人を応援しているイメージです。これまで仕事で花の絵を描くことは、ほとんどありませんでした。来年40歳になるからか、最近、花の美しさに気づくようになって。それで挑戦してみました」
日頃から、「女の子」と「獣」が一緒にいるといった絵を描くことが多いという。女の子の魅力を引き立てるために、あえて正反対な獣を描く。「そうすることで、女の子の持つ生々しさや危うさなど、内面的なものを表現できるような気がするんです」
沼田さんは、冊子版『広告朝日』の「マーケティングキーワード」(20ページ)のコーナーの挿絵を担当している。解説文から注出したトピックスを、ユーモアを交えてシュールに表現。あえて斜に構えて物事を面白がる柔軟さが、イラストから伝わってくる。
「トピックスをそのまま絵にしても、面白いものにはなりにくい。連想ゲームのように『~と言えば……』と言葉を発展させながら、モチーフを考えています。物事をひねって見るのは、クセみたいなもの。5人兄弟の3番目なので、何か変わったことをしないと目立たなかったんですよ(笑い)。生まれ育った環境も影響しているのかなと思います」
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クリエーターインタビュー
アイデアの源は、ひねりを効かせた視点 イラストレーター 沼田光太郎氏