Data&Analysis

次代につながる新聞の信頼性

─ J-READデータから ─
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新聞の信頼性の高さは様々な場面で語られていますが、若者の評価はどうなのでしょうか。次代のメディア消費をになう20代以下の若者の新聞に対する評価は変わっているのでしょうか。2001年度と2017年度のJ-READデータを比較して、新聞に対する若者の評価の変化を探り、次代の新聞について考察しました。

現在も若者に信頼されている新聞

 J-READがスタートしたJ-READ2001(平成13年度)では、「20代以下(15~29歳)」はすべて昭和生まれであり、最新のJ-READ2017(平成29年度)の「20代以下」は、ほぼ平成生まれ(29歳のみ昭和生まれ)である。両者を比較して、若者の新聞に対する評価の変化を探った。

 図1は、J-READ2001・2017の「20代以下」の若者のメディアに対する評価を、コレスポンデンス分析という統計的手法を使って分析した結果である。距離が近いほど相関が高いことを表している(媒体名に付いている数字は調査年度)。

J-READ2001・2017

 最も変化しているのは「インターネット」で、2001年度は「知りたいことが詳しくわかる」の近くにあったのが、2017年度には「インターネット(PC・タブレット型情報端末)」が「情報の量が多い」の近くに、「インターネット(携帯電話・PHS・スマートフォン)」が「日常生活に役立つ情報が多い」「話題が豊富になる」の近くに移 動している。スマートフォンなど携帯端末の出現で、インターネットが日常的なメディアに変わってきていることが分かる。

 一方、「新聞」は2001年度と2017年度でほとんど位置が変化していない。「情報の内容が信頼できる」「地域・地元の出来事がわかる」の近くにあり、新聞の信頼性と地域密着という特性は、現在の若者にも変わらず評価されている。

信頼性が生む広告効果

 次に、新聞の信頼性が若者に対してどのような広告効果をもたらすのか。企業や商品のブランドイメージに対する効果について見てみよう。

 図2は、広告主企業や広告商品に対する評価が、新聞に対する信頼の有無によって差があるかどうかを比較したものである。(月1回以上新聞接触者ベース)

J-READ2017

 どの項目も、「(新聞の)情報の内容が信頼できる」と答えている人の方が、そうでない人よりスコアが高くなっている。

 新聞を信頼している人の方が、新聞広告により企業姿勢がよく伝わり、広告主企業や広告商品に対して「信頼」や「一流」といった評価が高くなる。新聞に対する信頼の有無が、企業・商品のブランドイメージに影響していることが分かる。

次代につなげたい信頼性

 現在、インターネットの世界では、運用型広告などでブランド毀損のリスクが高いとされる。新聞はブランドを毀損するどころか、その信頼性によって、ブランドイメージを高められる、いわゆるブランドリフト効果が期待できるメディアであると言えるだろう。

 若者にも新聞はまだまだ信頼されている。この強みを次代につないでいきたい。

(朝日新聞東京本社 メディアビジネス局 マーケティング・ディレクター 真板 誠)


◆特集「次代にツナグ新聞広告」はこちら

◆特集「ブランドリフト ─新聞広告の可能性再考」はこちら

調査概要

■第17回全国新聞総合調査(J-READ2017) /第1回全国新聞総合調査(J-READ2001)
調査地域: 全国47都道府県
調査対象: 満15~69歳の個人
抽出方法: RDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)で、調査対象者を抽出。2017年度調査は、2016年度調査対象者のうち次回以降調査可能な方から一部抽出
調査方法: 調査依頼への応諾者に後日郵送で調査票を送り、記入完了後、調査票を返送
有効回収数: 28,808 / 29,035
規正標本サイズ: 87,992 / 93,018(推計人口に対応。単位:千人)
調査時期: 2017年10月15日(日)~10月21日(土)/ 2002年1月27日(日)~ 2月2日(土)
調査主体: ビデオリサーチ
※J-READ2017・2001の標本サイズ(n数)はすべて規正標本サイズです


◆PDFでもご覧いただけます
icon_pdf冊子『広告朝日』23号掲載 Data&Analysis(691KB)

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