Data&Analysis

SDGsとその情報源としての新聞・新聞広告

─ ビジネス層調査2017の結果から ─
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持続可能な開発目標として2015年に国連によって採択されたSDGsが、ビジネス活動においても重要なキーワードになっています。その情報源としての新聞や新聞広告の役割について、2018年3月にホワイトカラー層を対象に実施した「ビジネス層調査2017」の結果から探りました。

SDGsの認知率は14.2%

 「ビジネス層調査2017」では、主なビジネス用語の認知状況を調べている(図1)。

ビジネス層調査2017

 SDGsの認知率(「内容まで詳しく知っている」+「名前は聞いたことがある」計)は14.2%と、ESG(16.6%)よりも低く、まだまだ浸透していない。CSR(62.1%)やISO(78.3%)の認知率は高く、ポピュラーなビジネス用語となっている。

 新聞購読者と非購読者で比べてみると、どのビジネス用語も、新聞購読者の方が非購読者より認知率が高いことが分かる。

 SDGsの認知率を役職別に見てみると、中間管理職(部次長・部長代理クラス)が最も高く、役員クラスや部長クラスよりも高い(図2)。

ビジネス層調査2017

 現場に近い中間管理職にとって、ビジネス用語の認知・理解は仕事をする上で必要不可欠だ。ビジネス用語の認知が、この層を核にして、役員や部長クラス、一般社員に広がっていく様子がうかがえる。

SDGs認知者は新聞からビジネス情報を得る

 次に、SDGsを認知している層(SDGs認知者)について見てみよう。

 図3より、SDGs 認知者の半数以上が、会社で導入する商品・サービスの検討や決定に関与していることが分かる。SDGs認知者は、企業にとって重要な役割を担っている層であると言える。

ビジネス層調査2017

 こうした層に、新聞はどのように読まれているのだろうか。図4は、新聞を読む目的をSDGs認知者と非認知者で比較したグラフである。

ビジネス層調査2017

 SDGs認知者は「世界や日本全体についての情報を得る(65.9%)」のスコアが最も高く、次いで「仕事に有用な情報を得る(65.4%)」が高い。

 非認知者との差が最も大きいのは「仕事に有用な情報を得る」で、スコア差が20 ポイント以上ある。「生活に有用な情報を得る」ではその差は9.4ポイントにとどまっている。

 SDGs認知者が新聞をビジネス情報を得る重要なメディアとして活用していることが分かる。

新聞はすべての広告に目を通す

 新聞広告についてはどうだろうか。新聞広告の接し方について尋ねたのが図5である。

ビジネス層調査2017

 「広告は見ない」が、SDGs 認知者が14.9%であるのに対して、非認知者は24.6%と約10ポイントの差がある。SDGs認知者の方が新聞広告をよく見ていることが分かる。

  「関心がある分野の商品・サービスの広告を見る」「目立つ広告に目を通す」は、SDGs認知者・非認知者ともにスコアが高く差がほとんど無いが、「すべての広告に目を通す」「仕事に関連する広告を見る」は、SDGs認知者の方が非認知者よりスコアが高い。SDGs認知者の方が、新聞広告を、仕事上の知識を得るために隅から隅まで読んでいることが分かる。

情報源として有効な新聞・新聞広告

 本稿の結果から、SDGsを認知している層(SDGs認知者)を非認知者と比較することで、新聞・新聞広告がビジネス情報を得るための重要な情報源として活用されていることを確認できた。

 インターネットなど様々なメディアが出現している中で、新聞・新聞広告が今後も有効なビジネス情報源として、その役割を果たしていかなければならないと再認識した。

(朝日新聞東京本社 メディアビジネス局 マーケティング・ディレクター 真板 誠)


◆特集「SDGs ─持続的な成長のために」はこちら

調査概要

■ビジネス層調査2017
調査地域: 1都3県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)
2府4県(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)
調査対象: 満25~64歳のホワイトカラー系職業従事者※
抽出方法: インターネットによるWEB調査(WEB調査モニターより抽出)
有効回収数: 3,253
ウエートバック集計後サイズ: 3,000
(J-READのホワイトカラー系職業従事者※の性年代別構成比に合わせウエートバック集計)
調査時期:2018年3月9日(金)~ 3月14日(水)
調査主体: インテージ
※「給料事務・研究職」「経営・管理職」「専門職・自由業」


◆PDFでもご覧いただけます
icon_pdf冊子『広告朝日』21号掲載 Data&Analysis(688KB)

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