「GLOBE」フロント面の小型広告を活用した「Smarter Planet」キャンペーン

 世界170カ国でビジネスを展開するIBMは2009年2月から、「Smarter Planet」というコーポレート・ビジョンを訴求するため、全社を挙げたキャンペーンを展開している。「Smarter Planet」とは、地球規模の課題をITの活用で解決し、地球を賢く、よりスマートにしていこうというビジョンだ。日本IBMは同年4月から12月まで毎号、このキャンペーン広告を「朝日新聞グローブ(GLOBE)」のフロント面に出稿した。出稿の経緯やねらいについて、同社執行役員で、マーケティング&コミュニケーションズ ブランディング推進・宣伝担当の田崎慎氏に聞いた。


チャレンジングな紙面が
キャンペーンのビジョンにマッチした

日本アイ・ビー・エム 田崎慎氏 日本アイ・ビー・エム 田崎慎氏

――「GLOBE」の印象を聞かせてください。

 スタイリッシュなデザインが斬新で、グローバルな視点で世界中の旬な話題をとらえ、普通の記事に比べて深く突っ込んだ取材がされている、という印象です。いい意味で「朝日新聞らしくない」、朝日新聞の新たな一面を見せてくれる紙面だととらえています。

――「GLOBE」フロント面に小型広告を出稿した経緯とねらいは。

 「Smarter Planet」のビジョンを皆さんに理解してもらうため、2009年2月からメディアミックスで情報発信をしてきました。その中でも、当社にとってのビジネスターゲットである企業で働く人やトップ層にリーチするためには、新聞は不可欠です。経済紙、一般紙に広告を出稿しましたが、その中でも「GLOBE」は、新しいチャレンジングな紙面、オピニオンを発するような内容で、当社のキャンペーンのビジョンと非常にマッチしていると感じました。

2009年5/25  ※画像をクリックすると拡大して表示されます。

 メッセージを伝えるためには、しっかり読んでもらえる全面広告などの大きな広告が効果的だと思います。しかし、今回はとにかく「Smarter Planet」という言葉と、キャンペーンのアイコンを認知してほしかったので、「GLOBE」のフロント面で小型広告を毎号掲載するというスタイルが合っていると考えました。「Smarter Planet」という言葉や認知は世の中に広められた手応えがあります。今回のような広告コミュニケーションは当社にとってもトライアルでした。小さな広告を継続的に出すことがどのようなインパクトを与えたのか、認知はどのぐらい上がったのかなどについて、今後調査していきたいと考えています。

――「Smarter Planet」全体のコミュニケーションついて聞かせてください。

 昨年はビジョンを理解してもらう年でしたが、2年目を迎える今年はビジネスとして実践していく年、と位置づけています。コミュニケーションについても「実践へ」というキーワードを加え、国内においてはこの1年でビジネスとして動き始めた様々な実例を、広告の中でどんどん紹介していきたいと考えています。

 メディアミックスでの展開は引き続き変わりませんが、お客さまの声を聞くと、やはり情報収集の波はインターネットに大きくシフトしているように感じます。いかにネットと融合し、効果的、効率的に情報を発信するかは大きな課題です。また、B to B企業である弊社では、実際のビジネスに結びつけることがコミュニケーションの目的ですから、広告がよかったからそれで終わり、ではありません。「いかにビジネスにつなげていくか」という大きなシナリオを描いた中に広告を位置づけていく。そうした戦略を考えていきたいと思っています。


メディアミックスで新たな層を開拓するなど
「GLOBE」のブランディングに期待

――新聞に期待する特性、効果はありますか。

 ビジネスターゲットへのリーチはもちろん重要ですが、IBM自体の認知やブランドを高めるためには、経済紙はもちろん、一般紙のカバー率や読者層は外せないと考えています。また、当社にはビジネスを展開する企業としてだけでなく、社会に貢献する「社会市民」としてのポジションもあり、そのブランディングには一般紙が非常に有効な媒体ととらえています。

――「GLOBE」に今後期待することがあれば聞かせてください。

 新聞媒体である「GLOBE」ですが、単に新聞記事として終わらせるのではなく、テレビやインターネットなどとクロスメディア展開するといいのでは、と考えます。そうして「GLOBE」の認知度がさらに高まり、ブランディングへとつながれば、広告を出す側としてもそのブランドに沿った形でメッセージを作れますし、どんな層をターゲットにすべきかが明確になります。

 スタイリッシュで斬新な紙面を見ていると、通常の朝日新聞の読者層だけでなく、新たな読者層も開拓できる可能性があるように感じます。テレビやネットでのコンテンツ利用はすでに始めていると聞きますが、時代をとらえたさらなる新たな展開に期待したいと思います。