幅広いステークホルダーに向けて参加型の取り組みを推進

 エネルギー事業から、BtoB、BtoCまで多様なテーマをもつ東芝は、CSRの視点から、幅広いステークホルダーに向けた参加型の社会貢献運動にも積極的に取り組んでいる。活動の一環である「ピンクリボン活動」と「親子で考える環境スクール」の二つの取り組みについて、広告部国内広告担当部長代理の亀田光男氏と、同主務の上木尚子氏に聞いた。

── ピンクリボン活動について。

亀田光男氏 亀田光男氏

 東芝メディカルシステムズは国内でトップシェアを持つ医療システムのメーカーで、マンモグラフィーなど検診・診断用の機器を提供する企業として乳がん早期発見に貢献しています。その乳がん検診への思いと、東芝グループのCSRがマッチして生まれたのがこの広告シリーズです。

 女性に共感をもっていただけるやさしいトーンと、年代別のキャッチコピーで、乳がん検診を自分のこととして感じていただけるデザインを心がけました。乳がんの発症率は45歳前後でピークと言われていますが、女性だけの話ではなく、夫婦・家族・友人など、皆で考えてほしいと思っています。

 反響面では、男性層を含めた全体の乳がんへの認知が高まったなどの調査結果を得ることができました。また医療関係者からは「新聞広告をポスターに使いたい」という要望も多く、新聞広告の力を改めて感じています。(亀田氏)

──「親子で考える環境スクール」の取り組みをお聞かせください。

上木尚子氏 上木尚子氏

 2007年に始まった東芝の『星の王子さま』の環境広告には、エネルギー、エコプロダクツ(製品)、エコプロセス(工場などでの活動)、ステークホルダーと共に環境問題に取り組むエコプログラムの四つの柱があります。「親子で考える環境スクール」はエコプログラムに属し、「環境について親子で一緒に考えてほしい」という東芝のメッセージを、イベントを通じて育てようというものです。

 プログラムでは直接的な企業色は出していませんが、エネルギーを作るところから製品を使っていただくところまでという東芝の環境活動の広さを背景とした内容です。例えば白熱電球とLEDの消費電力の違いを手回し発電機で体感する実験など、親も子も楽しく学べ、学校ではできない体験ができるイベントになることを心掛けました。お子さんたちの目の輝きを見たり、参加者の環境意識の高さにじかに触れて感じることは、私たちにも大きな財産になります。(上木氏)

2008年 10/1 朝刊2008年 10/1 朝刊
2008年 12/6 be2008年 12/6 be