キャンペーンリポート

新成人の想いを届けたオロナミンC×朝日新聞「20年分のありがとう新聞」

大塚製薬

 2017年1月9日(月)成人の日、朝日新聞朝刊にて「20年分のありがとう新聞」が展開された。大塚製薬のロングセラー商品「オロナミンC」の広告キャンペーンの一環で、応募した新成人たちの感謝や決意を載せたオリジナル記念日新聞を、彼らの大切な人のもとに届けるという企画だ。

新成人から大切な人へ感謝のメッセージを配達

 1965年に販売を開始した「オロナミンC」。ビタミンCやビタミンBが含まれたおいしい炭酸栄養ドリンクは画期的で、当時、大村崑を起用したホーロー看板やCMが評判を呼んで大ヒット。老若男女を問わず愛され、今日までロングセラーが続いている。

工藤由紀氏 工藤由紀氏

 「オロナミンCが長く使い続けているメッセージは『元気ハツラツ!』。温かな響きを持つこのコピーはブランドの資産です。今の時代に鮮度をもって届けられる『元気ハツラツ!』とは何か。それは、人と人のつながりの中で生まれる人生エールではないか。社内でそんな議論になり、2017年から新たなコミュニケーションを開始しました。その先がけとなる年始の広告は、象徴的な企画を打ち出したいと考え、新成人やその家族に『元気ハツラツ!』を届けるキャンペーンを展開しました」と、ニュートラシューティカルズ事業部・宣伝部課長の工藤由紀氏は語る。

 「20年分のありがとう新聞」は、成人の日を迎える応募者の約20年前の誕生日当日に発行された朝日新聞1面に、応募者の幼少時の写真画像を大きく重ねた表面と、20歳になり成人を迎えた現在の応募者の顔画像に、親などお世話になった方々への手書きメッセージを添えた裏面で構成。応募者ごとに印刷されたオリジナル記念日新聞が全国の118家族に届けられた。

 「昨今は『荒れる成人式』がニュースになりますが、しっかりとした考えを持った成人たちも大勢います。そうした方々と、彼らを見守ってきた方々をリアルにつなげないだろうか、という発想から生まれた企画です。新聞の読者層はオロナミンCの購買層と親和性があります。企画を展開する媒体は、「人と人をつなぐ」というコンセプトを新成人の直筆メッセージという形にし、それを全国津々浦々に届けることができる全国紙が最適だと考えました。

阿字地 睦氏 阿字地 睦氏

 クリエーティブを担当したADKクリエイティブディレクターの阿字地 睦氏はこう続ける。

 「オロナミンCの50年以上の歴史を振り返ると、田植えを手伝ってくれたご近所さんに1ケースを渡して感謝するなど、『ありがとう』の気持ちを伝えるアイテムとして愛されてきたことがわかります。そして、もらった人はうれしく、押し付けがましさを感じない。そんな商品のスタンスが企画の種になりました。今の若い人はサプライズプレゼントに対する抵抗感がそれほどない一方で、面と向かって感謝の言葉を告げるのは照れくさいという方も意外と多い。特別な日をめがけて届けられる新聞の即時性を生かして、『ありがとう』を届けるきっかけが作れたらと考えました」

20年の足跡がにじむ紙面は受け手にとってのタイムマシン

2017年1月21日付 朝刊 2017年1月21日付 朝刊1.4MB

 公募は小型広告とインターネット上の告知サイト、SNSで実施。公募人数100名に対して204名の応募が集まり、内118名を選出。個々にカスタマイズしたオリジナル記念日新聞を朝刊にラッピングし、応募者の希望する宛先に配達した。

 「親に内緒で自分が子どもの頃の写真をアルバムから抜き取ったという応募者も多く、彼らと秘密を共有しサプライズを準備する、チームの一員のような感覚で制作にあたりました。手書きのメッセージはどれも感動的で、思わず涙ぐんでしまうものも。受け手にとってタイムマシンになるような、20年の足跡がにじみ出るような紙面づくりを心がけました」(阿字地氏)

 「今回、若い人たちからオロナミンCの印象を聞く機会が多かったのですが、『祖父にもらって初めて飲んだ』『親戚の家にいつも置いてあった』など、人を介して親しんだという話をたくさん聞いたんです。独特のポジションの商品なんだなと改めて思いました」(工藤氏)

 後日、朝刊全5段広告で「20年分のありがとう新聞」が届いた喜びの声を掲載。同時に、オロナミンCの特設サイトでは、このキャンペーンに参加した新成人3名に密着し、キャンペーンに取り組む姿や想い、ご両親にサプライズをした時のリアルな反応をまとめた動画を展開した。

 「今回の企画は、新聞社の資産をフルに活用しました。記念日新聞の応用は1つの肝となりました。また配達は販売所(ASA)から届けることにこだわりました。販売所には前日に配達先を確認していただくなど、全面的にご協力いただきました。どんなに山奥でも決まった時間に届く新聞は、日本の文化であり、淡々と続く日常です。あたり前の日常に届いた記念日新聞は、いい意味で『事件』になったのでは」(阿字地氏)

 配達に協力した販売所からは、「お客様に笑顔を届けることができてうれしい」「記念日新聞がお客様とのコミュニケーションツールになった」といった声が寄せられているという。

 読者からの反響にも手応えを感じていると話す工藤氏。「SNSの感想の中に『広告だとわかっているけど泣けた』『自分も成人を迎えたので親に感謝の言葉を伝えたい』といった声を見つけて本当にうれしかったです。今の時代に響く『元気ハツラツ!』を今後も届けていきたいですね」

『20年分のありがとう新聞』紙面構成

「20年分のありがとう新聞」紙面構成

「20年分のありがとう新聞」動画

3つのポイント

新聞社に期待したこと
SNS上の軽いつぶやきや日々更新されるメディアにはない、メッセージの重みと、情報のリアリティーに期待した。オロナミンCの訴求ではそれを最も重視しており、今回も新聞で展開することに意義があった。

朝日新聞のイメージ
真理を伝えるメディア。今回は20年前の朝日新聞の一面をクリエーティブに活用させてもらうことができた。そうしたチャレンジに前向きであることも朝日新聞の個性だと思う。また、今回のキャンペーンを通じて、マスメディアでありながらパーソナルな訴求ができることもわかった。

コミュニケーション上の課題・注目している手法
課題は、いかにリアリティーのあるコミュニケーションを展開できるか。最近は定型外の大きな新聞広告や、色のきれいな新聞広告が増えている印象があり、そうした広告に注目している。

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