キャンペーンリポート

コロナ禍の環境下で前向きな生活提案を行う連続広告企画実施

JVCケンウッド

 コロナ禍で世の中がどこかネガティブなムードが漂っていた2020年の夏ごろ。そんな空気を打ち破るかのように、朝日新聞で7回にわたって掲載されたのが、JVCケンウッドの「新しい生活をCreateしよう。」連続広告企画キャンペーンだ。企画の意図や掲載後の反響について、担当者2名に聞いた。

2020年7月22日付 朝刊 全5段

2020年7月22日付 東京本社版朝刊 全5段333KB

新聞広告でコロナ禍の閉塞(へいそく)感を打開したい

篠田雄大氏

 オーディオやビデオカメラ、プロジェクターといった一般消費者向けのアイテムから、無線機や業務用モニターなどのビジネス向け機器まで、幅広く展開するJVCケンウッド。これまでもPRに新聞広告を活用することはあったが、事業の性質上、「世界初」「世界最小・最軽量」と言ったNo.1訴求のキャッチコピーとともに、、製品の機能にスポットをあてた内容を掲載することがほとんどだった。しかし今回のキャンペーンでは、7月~9月の海の日や山の日、防災の日などの時節を捉えながら、「新しい生活をCreateしよう。」を共通メッセージに7回にわたり、複数のジャンル違いの製品を活用して全5段広告を展開。機能について多くは語らない内容で、これまでの製品広告とは異なり、企業としての姿勢を伝えるものとなった。連続広告企画キャンペーンが生まれたきっかけについて、同社のブランドプロモーション部 宣伝グループ 課長主事の篠田雄大氏は、「当初は、7月下旬にラインナップ拡充の為、新発売したポータブル電源をPRする予定でした」と語る。


 「当社は昨年の10月に、『いつでもそばに、コンセント。』をコンセプトとした、コンセントのない屋外や停電時などの「もしものとき」でも、手軽に電気が使える“ポータブル電源”を新発売しました。当初はこのポータブル電源を、7月8月はレジャー用途として、9月は防災の日とからめて防災用品として紹介しながら、連続で掲載することで認知を高めようと考えていたのです。朝日新聞の読者層はポータブル電源のターゲットである40代以上のファミリー層と近いこともあり、PRの場としてベストでした」(篠田氏)

2020年7月29日・8月7日付 朝刊 全5段

2020年7月29日・8月7日付 東京本社版朝刊 全5段456KB

二木順一氏

 企画の方向性が変わった理由は、他でもない、今年の2月あたりから猛威を振るいだした新型コロナウイルス感染症の影響だ。「新しい生活をCreateしよう。」というキャッチコピーの生みの親でもあるブランドプロモーション部 宣伝グループ グループ長の二木順一氏は、内容を変更した経緯について次のように話す。

 「今年の2月あたりからコロナの影響でどんどん社会全体が暗いムードになっていきました。さらに緊急事態宣言が出され、外出自粛ムードが続くなかでは、単にポータブル電源をPRするだけでなく、社会全体が前向きな方向に向かっていく印象になるように、広告企画の方向性を変更しました。ちょうどリモートワークが増えたり、家のことを楽しもうという動きがあったり、新しい生活を模索しようという機運が高まりつつあるタイミングでもあったため、“新しい生活をCreateしよう。”というキャッチコピーで、社会の閉塞(へいそく)感を少しでも打開したいという狙いがありました」(二木氏)

コロナ禍では、より「信頼できる情報」が求められた

 全5段広告は7回にわたって掲載された。1回目となった7月22日(水)では三つの製品ブランドで展開する製品をカラーで紹介。2回目からはポータブル電源のほか、安否確認ができるテレビリモコンや、ライブ感のある立体音場を実現するワイヤレスシアターシステムなど、紹介する商品は替えながらも、かならず「新しい生活をCreateしよう。」のコピーを入れることで、広告企画であることを印象づけた。

2020年8月19日付 朝刊 全5段

2020年8月19日付 東京本社版朝刊 全5段351KB

2020年9月9日付 朝刊 全5段

2020年9月9日付 東京本社版朝刊 全5段448KB

 市場に与えたインパクトは大きかったようで、商品ページのPVやECサイトへの流入が大きく増えたという。

 二木氏は、新聞の持つ“信頼性”がこのコロナ禍ではより効果的に働き、今回の反響につながったのではと仮説を立てる。

 「もともと新聞は他のメディアと比較しても信頼性が高いメディアですが、コロナ禍という不安が大きい社会では、より“信頼できる情報を求めたい”と、読者の安心・安全志向が強まったのではないかと思います。またステイホームで新聞と接する時間が長くなっていたということも大きい。生活に寄り添ったキャッチコピーがある程度受け入れられたのは、こうした背景があったのではと考えています」(二木氏)

 掲載当時は在宅勤務が推奨されていたため、残念ながら直接、社員の感想を聞く機会はなかったものの、徐々に社内の雰囲気は上向いているようで、「インナーブランディングの効果もあったのでは」と語る篠田氏。社外や同社のOBからも「見たよ」「広告が良かった」などの声が届いたという。最後に篠田氏に今後の広告展開について伺った。

 「今回の連続広告企画の成果でいうとポータブル電源については効果があったと感じています。今後も新聞の読者層に近い人たちに商品情報を届けたいときなど、新聞を活用する機会は出てくるでしょう。情報の信頼性が高い新聞を起点に、お客様とのより深いコミュニケーションを考えていきたいと思っています」(篠田氏)

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