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セイコー「プロスペックス」55年の挑戦を描くブランド動画へ、新聞、WEBタイアップ、WIPESを立体的に使って誘導

セイコーウオッチ

 セイコーの「プロスペックス」が55周年を迎えた2020年、新たなファン層を広げるために、55年の歴史を描くブランド動画を制作。その動画へ誘導すべく、新聞広告やアエラスタイルマガジンWEBとのタイアップ、プッシュ型動画広告枠「WIPES」などを活用したプロモーションを展開し、ユーザーデータの連携・分析を行った。その狙いや効果について、セイコーウオッチマーケティング統括室課長の前田孝史氏、青木由樹氏に聞いた。

幅広い人にブランド動画を見てもらうために、デジタル技術を活用

 1965年に、国産初のダイバーズウオッチとして誕生したセイコー「プロスペックス」。その歴史は、耐水性や気密性などの限界への挑戦の連続だった。妥協せずに挑戦し続けるブランドの姿勢は、多くの人からの共感を集め、実際に冒険家やアスリートから、愛用されてきた。

 「2020年からは、どんな困難があっても前へ進むというブランドの姿勢を体現した“Keep Going Forward”というブランドフィロソフィーのもと、冒険家の植村直己さんや登山家の三浦雄一郎さん、野球選手の大谷翔平さんといった人物とからめたプロモーションを展開してきました」(前田氏)


「プロスペックス」スペシャル動画
<動画:「セイコープロスペックス ブランドストーリー」


 「もともとダイバー向けの商品だったこともあり、これまでのプロモーションはスペックや技術的な側面が中心でした。今後はビジネスパーソンを中心に、幅広いユーザーやファンをいかに増やすかが課題です。そこで改めてブランドの挑戦や歴史、世界観を知っていただくための3分近い動画を制作し、2020年6月以降公開してきました」(青木氏)

 この動画をいかに幅広い多くの方に見てもらうかが、最大の課題だった。そこで2020年7月から、朝日新聞朝刊での15段広告、アエラスタイルマガジンWEBでのタイアップ記事、さらに11のデジタルメディアへのWIPES配信を組み合わせ、ブランド動画の閲覧者の増加を目指した。

 「大きなリーチ力をもつ新聞だけでなく、数多くのデジタル媒体を使い、立体的な設計で導線を作るという提案に、大きな期待をもちました」(青木氏)

前田孝史氏 マーケティング統括室 課長
前田孝史氏

 最初に朝日新聞朝刊15段カラー広告で、過去の新聞記事も活用したブランドヒストリーを掲載。そのうえでビジネスマンに対象を絞り、アエラスタイルマガジンWEBでタイアップ記事を3本掲載した。1回目はストレートにブランドの歴史と商品を紹介するもの。2回目はビジネスシーンでの着こなしとからめたもの。3回目はメジャーリーガー・大谷翔平の挑戦の姿勢と、プロスペックスの世界観を重ねあわせたものだ。(「大谷翔平に学ぶ、挑戦することの意味。スポーツマインドがPROSPEXに宿る」

 「いろいろな趣味・嗜好の方に記事や動画を見ていただきたくて、切り口を3つ変えました。制作は編集部におまかせしましたが、思った以上の記事に仕上がり、とても満足しています」(青木氏)

 1本目の「挑戦の歴史。PROSPEX Keep Going Forwardモノ語り」は、アエラスタイルマガジンWEB全体で読まれた記事の2位にランキング。3本の記事の平均滞在時間は約3分と、他の記事の平均(約1分16秒)を大きく超える結果となった。

 「時計そのものをクローズアップした1本目の記事のアクセス数が多かったのは予想通りです。でもだからといって、同じことだけやっていてもファン層を広げることはできません。今後も異なる切り口の企画を、継続的に行っていくことが重要だと考えています」(青木氏)

 アエラスタイルマガジンWEBでは、山本晃弘編集長が銀座のショップを訪ね、プロスペックスについて語る動画と記事も公開された。

 「あの動画はとても反響が良かったですね。山本編集長自身の言葉で、時計選びのコツやスーツとの合わせ方などとともにプロスペックスの魅力を語っていただき、時計にさほど関心が高くないビジネスパーソンにも響いたのではないかと思います」(青木氏)

データを活用し、PDCAを回すことでより効果的なプロモーションへ

青木由樹氏 マーケティング統括室
青木由樹氏

 ブランド動画への導線として、新聞広告にはQRコードを掲載。アエラスタイルマガジンWEBの記事中にはバナーを複数箇所設置。さらにアエラスタイルマガジンWEBと11のデジタルメディアにWIPESを配信した。ちなみにアエラスタイルマガジンWEBでのWIPESのCTRは6〜7%と非常に高い数値となり、タイアップ記事で興味関心を醸成した質の高いユーザーに動画を観てもらうことができた。

 「デジタル技術を駆使することで、様々なところからお客様を動画ページへ呼び込むことができました。社内での評価が高かったので、すでに下期も同様のキャンペーンを始めています。今後、他のブランドでも参考になる仕組みがつくれたと思います」(青木氏)

 「今回の施策は、あくまで長期的なブランディングのためのものです。とはいえキャンペーン開始以降、店頭でのプロスペックスの販売数は着実に伸びており、販売促進の面での手応えも感じています」(前田氏)

 今回は朝日新聞デジタル、アエラスタイルマガジンWEB、セイコーウオッチHPのユーザーデータを連携・分析し、SNS、メルマガ、リターゲティング拡張配信も行った。またアエラスタイルマガジンのタイアップページとセイコーウオッチの動画サイトに計測タグを埋め、タイアップページだけを閲覧したユーザーと動画ページまで遷移したユーザーを抽出し、性別や年齢などの属性とともに分析。それを元にPDCAを回し、今後のプロモーションをより効果的なものへと改善していくこともできる。

 「限られた予算で効率的なプロモーションが行えるデジタルマーケティングには、今後も力を入れていきます。一方、幅広い層にリーチするには新聞が有効です。リーチ力のある新聞で広げた裾野に対し、ターゲットを絞りながら、段階に応じて適切なコンテンツや広告を配信する。そんなシームレスな施策がますますできるようになるとよいですね」(青木氏)

 「今や若い世代とのコミュニケーションでは、デジタルマーケティングは不可欠です。いっぽう時間をかけてじっくり読み込む人が多い新聞は、ブランディングに有効です。今後もさまざまなメディアや技術の良さを活かし、相乗効果を狙うような新しい施策に、積極的に挑戦していきたいと考えています」(前田氏)

前田孝史氏・青木由樹氏

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