「2010年7月参院選に関する調査」の3回目の報告となる本稿では、全国の20歳~79歳の個人(n=1,125)を対象とした調査から、最近の政治への関心度や普段の選挙での投票、参院選の参考情報源などについて購読新聞別に見た結果を紹介する。
政治や選挙に対する関心が高い朝日新聞購読者
回答者全体(n=1,125)に、最近の政治にどの程度関心があるのかを尋ねた結果を見ると、「関心がある計」(「とても」+「まあ」)の割合は、65.2%である(グラフ1)。購読新聞別では朝日新聞購読者(n=186)で「関心がある計」が72.6%と朝日新聞以外の新聞購読者(他新聞購読者、n=707)の65.9%よりも高くなっている。
また、「政治や参院選に関すること」を7月11日の投票日以前に知人や家族との間で話題にしたかどうかを尋ねた結果で、「話題にした計」(「よく」+「時々」)の割合は朝日新聞購読者が64.0%で、他新聞購読者(56.9%)よりも高くなっている(グラフ2)。
「必ず投票に行く」人が多い朝日新聞購読者
普段、国政選挙(衆院選・参院選)と地方選挙(知事選、都道府県議選など)の投票に行くかどうかを尋ねた結果を見ると、「必ず行く」と回答した人はいずれも全体の6割弱である(グラフ3、グラフ4)。
購読新聞別に見ると、朝日新聞購読者(n=186)のうち、「必ず行く」と回答した人の割合は、国政選挙の場合で69.4%、地方選挙の場合で67.7%と、他新聞購読者(n=707)の61.7%(国政選挙)、60.5%(地方選挙)よりもそれぞれ高くなっている。
これらの調査結果から、朝日新聞購読者には選挙に対する関心が高い人が多いと言うことができるだろう。
朝日新聞購読者には新聞を選挙の参考情報源としている人が多い
第2回の報告では、参院選の投票先検討時の参考情報源として「新聞」を挙げる人が多いことを紹介しているが、グラフ5は7月の参院選で投票した人(n=828)が、投票する政党(比例区)を検討した時に参考にした情報源を、購読新聞別に見たものである。「新聞」「テレビ」「ラジオ」「雑誌」「インターネット」の結果を紹介しているが、朝日新聞購読者では、他新聞購読者と比べて新聞を参考にしている人の割合が高い。
以上で見たように、朝日新聞購読者には、政治や選挙への関心が高い人や、政治・選挙について周囲の人と話題にする人が多く、投票先検討時の参考情報源として新聞を利用する人も多い。朝日新聞購読者は新聞の選挙広告の重要な訴求対象であると言えるだろう。
■調査概要
・「2010年7月参院選に関する調査」
調査地域:全国/調査対象者:20~79歳の個人/抽出方法:住宅地図データベースから世帯を抽出し、個人を割り当て/調査方法:訪問留置法/回収数:1,125/調査期間:2010年7月28日~8月9日/調査企画:朝日新聞東京
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