【調査地域】東京駅を中心とした首都半径30km圏内
【調査対象者】調査対象地域に居住し、朝日新聞を購読する15~69歳の男女個人
【抽出方法】住民地図を利用した2段無作為抽出法
【調査方法】パソコンを利用したインターネットサーベイ (モニターパネル調査)
【標本サイズ】1パネル当たり約300人の複数パネルを交互に運用
【回収数(率)】227(75.7%)
【調査実施日】2009年12月10日
【調査企画・設計】朝日新聞東京本社広告局
【調査機関】(株)マーケティングセンター
朝日新聞社広告局では、2009年12月9日付朝刊に掲載した、江戸を舞台とする時代小説や関連書籍を紹介する広告特集「江戸ノベルズ」を対象に、広告モニター調査を実施した。
「江戸ノベルズ」は全15段4ページにわたる特集だが、この特集をどの程度の人が接触したのだろうか。「江戸ノベルズ」4ページの特集全体への接触状況を見ると、全体(n=227)の79.3%の人が4ページの特集のうち、いずれかのページに接触したと回答(図1)。男性(n=112)では81.3%、女性(n=115)でも77.4%の人がいずれかのページを見たと答えた。また、「時代小説に興味がある」人(n=142)の82.4%が、この企画に接触した。以上のことから、この特集が時代小説に興味を持っている層はもちろん、男女を問わず読まれたことがわかる。
それでは、読者の特集接触後の行動意識は、どのように変わったのだろうか。朝刊が手元にある人(n=217)に対して、特集接触後の感想を「そう思った」から「そう思わなかった」の4段階で尋ねた。「江戸小説を読んでみたい」という項目では「そう思った(+『まあ』)」と回答した肯定層が6割弱。時代小説に興味がある層でも約8割が読んでみたいと答えた。
また、「書店に行ってみたいと思った」と回答した人は、全体(n=217)で42.4%、時代小説に興味がある層(n=137)で54.0%という結果になった。このことから、「江戸ノベルズ」特集が、実際に江戸小説に触れるきっかけになったといえる(図2)。さらに、「江戸小説を購入してみたいと思った」と答えた人は全体で38.2%、「時代小説に興味がある」人では53.0%となっている。「書店に問い合わせをしようと思った」という人では全体で9.7%、時代小説に興味がある人で15.3%だった。
これらのことからも、広告特集「江戸ノベルズ」に多くの読者が接触し、実際に江戸小説に触れる可能性を創出したと言える。とりわけ、時代小説に興味がある人には、時代小説の中の一つのジャンルである江戸小説の魅力を伝え、新たな時代小説の楽しみ方を提供したことがうかがえる。