出版界の幹部を招き、「出版懇親の夕べ」を11月24日に開催

2011年11月30日

 朝日新聞社は11月24日、東京・丸の内の東京會舘で「出版懇親の夕べ」を開催し、出版社・取次会社・広告会社の幹部、約330人にご来場いただいた。1996年から続くこの「出版懇親の夕べ」は、同じ活字メディアとして、長年にわたって培われてきた出版界と朝日新聞社との絆を確認する場となった。

 懇親パーティーに先立ち、朝日新聞コラムニストを経て、現在は桜美林大学教授である早野透氏による講演「政治家の本棚」を行った。著書『政治家の本棚』(朝日新聞社)にも収録されている野田佳彦首相へインタビューした際のエピソードなどを交えながら、「読書」体験によって培われた教養により、時の政治家たちの物事を深く思索する力がこの国の文化をいかに形作ってきたかを語った。

あいさつする朝日新聞社 秋山耿太郎代表取締役社長 あいさつする朝日新聞社 秋山耿太郎代表取締役社長

 開演にあたり、秋山耿太郎代表取締役社長があいさつした。創刊以来130年以上にわたって出版広告が朝日新聞の中核をなす広告として重要な位置を占めてきたことを述べ、それが知的好奇心の旺盛な朝日新聞の読者のニーズを満足させ、かつ朝日新聞を日本のリーディングペーパーに押し上げる源泉となってきたことに改めて感謝した。
また、5月に創刊した電子版「朝日新聞デジタル」の紹介や各出版社の電子書籍への取り組みに触れ、「紙が電子に取って代わられるのではなく、紙も電子も、といった多様な展開になるだろう」との見解を述べた。
さらに、今年は新学習指導要領に「新聞の活用」が盛り込まれ、朝日新聞社としてもさらなる活字文化振興、読書推進に向け、出版界の皆様と共に取り組みを強化していくことを表明した。

 続いて、木村伊量取締役広告担当があいさつに立ち、「長い朝日新聞の歴史の中で、出版広告は一貫して変わらない重要なコンテンツ。今後も活字への親しみや読書の喜びを伝えるための紙面づくりに努め、出版界の方々と手を携えていきたい」との決意を語った。

 その後の懇談で出版社相互の話の輪も広がり、会場は熱気に包まれた。これほどの規模で主要出版社の幹部が一堂に会す機会はめったになく、出席者からは、「相互交流・情報交換の場として、たいへん意義のある会だ」「朝日新聞の読書推進の施策をもっと詳しく聞きたい」など、様々な意見・感想が聞かれた。

  最後に、入江英主東京本社広告局長が「出版社の皆様には震災直後の非常に厳しい時期を支えていただいた。感謝の心を忘れずに出版界の皆様と手を携え、ともに活字文化を盛り上げていきたい」と述べ、大盛況のうちに閉会となった。

(朝日新聞東京本社広告第1部)

aaaaaaaaaaaaaaaaa 早野透氏による講演
aaaaaaaaaaaaaaaaa 懇親パーティーの模様