新聞には、テレビやネットにはない情報があることを4割が改めて認識

2011年5月13日配信ニュースリリース
朝日新聞社、産経新聞社、毎日新聞社、読売新聞社

 朝日新聞社(東京都中央区築地5-3-2)、産経新聞社(東京都千代田区大手町1-7-2)、毎日新聞社(東京都千代田区一ツ橋1-1-1)、読売新聞社(東京都中央区銀座6-17-1)、の全国紙4社は、4月下旬、各紙の購読者を対象に、東日本大震災とそれに伴う原子力発電所事故で、新聞の読まれ方や広告が受けた影響について共同調査を実施しました。調査は、4月にスタートした新聞広告共通調査プラットフォーム「J-MONITOR(ジェイ・モニター)」を使って行い、首都圏と近畿圏合わせて1,983人が回答しました。

【調査概要】
【調査対象者】当該新聞を朝夕刊セット購読している15歳~69歳の男女個人(産経新聞・首都圏エリアは朝刊購読者)
【調査エリア】首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)近畿圏(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山)
【標本抽出方法】 新聞広告及びインターネット調査モニターパネルからの公募。応募者を各紙ごとに全国新聞総合調査(J-READ)の当該地域・対象者の性×年齢・職業・家族人数等の属性に従い割付
【調査方法】パソコンを利用したウェブ調査。
【標本サイズ】2,546人(1パネル約300名×8パネル<4紙×2エリア>)
【回収数(率)】1,983人(77.9%)
【実査日】朝日新聞:首都圏、近畿圏とも4月25日(月)
産経新聞:首都圏4月24日(日)、近畿圏4月25日(月)
毎日新聞:首都圏4月23日(土)、近畿圏4月25日(月)
読売新聞:首都圏、近畿圏とも4月24日(日)

【調査機関】レターヘッド:株式会社ビデオリサーチ

■ 重要度が増したのは「新聞」「NHK」
 震災・原発事故以降、重要度が増したメディア・情報源は、①新聞(86.2%)、②テレビ放送(NHK)(85.0%)、③テレビ放送(民放)(70.8%)という結果になりました。震災後50日余りを経て、一連の報道・情報入手に対する定まった評価と考えられます。

■ 速報は「テレビ」、詳細情報は「新聞」
 情報の種別ごとにどの情報源から情報を入手しているかを聞いた設問では、「地震速報や緊急ニュースなど速報性の高い情報」は①テレビ放送(NHK)(85.2%)、②テレビ放送(民放)(64.9%)でしたが、「具体的な被災状況や原発事故の解説など詳細な情報」については、①新聞 79.3%、②テレビ放送(NHK) 61.8%。「計画停電など生活に役立つ情報」では①新聞 52.6%、②テレビ放送(NHK) 46.8%など、詳しい情報や生活に役立つ情報は新聞を情報源としている人が最も多い事が分かりました。

■ 新聞には、テレビやネットにはない情報があることを4割が改めて認識
 新聞の特徴・特性について、震災・原発事故以降改めて大事だと認識したことを聞いたところ、
①「被災状況などについて、テレビやネットにはない情報があること」(40.2%)
②「(電源がなくても)いつでもどこでも読めること」(39.6%)
③「災害や事故の解説・説明がどのメディアよりも詳しいこと」(33.5%)
などが上位に挙げられました。

■ 企業が広告活動を自粛すると日本経済が停滞すると考える人が9割近い
 震災後の新聞広告についての意識を尋ねたところ、「企業が広告活動を自粛すると日本経済が停滞する」と思う人は86.1%で9割近くでした。ほかにも「震災復興に関する支援活動について、情報発信すべきだ」(85.0%)、「企業は普段どおりの活動を行うべきだ」(80.4%)などの項目が8割を超え、積極的な広告活動が受け入れられる素地があることが分かりました。

■ 約6割が震災後「共感する新聞広告があった」
 震災以降掲載された新聞広告に対する感想を聞いたところ、不快に思った広告があった人が27.4%で3割弱なのに対し、共感した広告があったと答えた人は59.2%で約6割に上りました。

 

【J-MONITORとは】
 今回の調査を行ったJ-MONITORは、新聞広告の広告効果測定を主目的とした新聞社共通の調査プラットフォームです。読者への到達や評価などの広告効果測定システムを標準化・第三者化し、客観的な広告効果指標を確立することを目的として2011年4月にスタートしました。

 運営は、第三者機関である株式会社ビデオリサーチ(東京都千代田区三番町6-17)が行い、共通の手続き・手順で各新聞社の読者モニターを募集・管理し、同じ条件・方法で紙面調査を実施しています。

■ 客観的に比較が可能な広告プランニングデータが整備されます
 J-MONITORでは、広告出稿前の広告プランニングに活用できる基礎データとして、面別接触率(面がどのくらい見られたか)、広告接触率(広告がどのくらい見られたか)の平均スコアなどを公表していきます。そのために、「面別接触率調査」「広告接触率調査」を各社年間各24回計48回実施します。客観性を担保し、公正なデータ測定を行うため、調査日、調査対象面・広告はビデオリサーチが無作為に決定し、参加新聞社を含む外部には事前に告知されません。

■ 個別の掲載広告の反響調査・広告効果測定を行うことができます
 広告主は、各新聞社を窓口として、個別の広告の反響・効果測定調査をJ-MONITORを使って実施することができます。質問項目・内容を固定した「定型調査」と、設問を自由に設定できる「カスタム調査」があります。

■ J-MONITORデータの位置づけ
 新聞広告に関する第三者機関の媒体データとしては、購読や閲読レベルではABC部数やビデオリサーチ社が実施する「全国新聞総合調査(J-READ)」などがありましたが、新聞の面別の接触状況や各広告の接触状況などのデータは各紙が独自に調査を実施し提供していました。この部分が今回第三者化・標準化されました。

■ J-MONITOR設立の経緯
 2009年10月、全国紙5紙(朝日新聞、産経新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞)と株式会社電通(東京都港区東新橋1-8-1)、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ(東京都港区赤坂5-3-1)の7社が、「新聞広告効果指標研究会」を発足させました。新聞広告効果指標の標準化へ向けて検討を行い、調査仕様の決定、運営会社の選定などを経て、J-MONITORの設立に至りました。2011年3月からは、同研究会に中日新聞社(愛知県名古屋市中区三の丸1-6-1)が参加しています。

 

<本件に関するお問い合わせ先>
問い合わせ代表:読売新聞東京本社 広告局マーケティング部 国友(03-3216-8788)
問い合わせメールアドレスpress@j-monitor.net 
J-MONITORでは、広報窓口を参加新聞社の持ち回りで務めます。
第1期幹事社:読売新聞社

 

※資料は、PDFファイルでご覧いただけます。