COP10 愛知・名古屋開催に向けてフォーラムを実施

「地球環境フォーラム COP10に向けて」の会場の様子。大勢の来場者で席は埋めつくされた 「地球環境フォーラム COP10に向けて」の会場の様子。大勢の来場者で席は埋めつくされた

 2010年10月に愛知県名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されることが決まった。開催に向けて行政、市民が取り組むべき課題などを探る「地球環境フォーラム COP10に向けて」(主催:朝日新聞社、メ~テレ、環境省 後援:愛知県、名古屋市、生物多様性条約第10回締約国会議誘致委員会)が、COP10の会場となる名古屋国際会議場で6月15日に開催された。

 地球規模で環境問題がクローズアップされる中、生物多様性は、気候変動やCO2問題よりもなじみがないものの、幅広い内容を含んでいる。朝日新聞名古屋本社では、全社を挙げて生物多様性についてわかりやすく伝えるフォーラムを実施すべく、議論を重ねた。

 第一部では豊かな生物多様性を持つタンザニア国立公園のエゼキエル・デンベ氏の基調講演があり、住民と野生生物の共生の難しさと重要性が報告された。

 第二部は岐阜県出身の草野満代さんと伊藤智章・朝日新聞論説委員の進行により、3人のパネリストを交えて生物多様性を保全するためのヒントを探った。愛・地球博で育んだ「自然の叡智(えいち)」を忘れずに、食べる時、その命が生きていた姿を想像することから始めようとの意見も出された。また生物多様性の宝庫として里山の保全の意義が強調され、里や森に近い名古屋の人々がまずは身近な生態系を体で実感してみることが必要だと、満席の会場の参加者に呼びかけた。

 フォーラムの採録紙面は見開き2ページの編集特集で展開。広告はCOP10誘致に向けて積極的に推進活動を行ってきた愛知県、名古屋市から協賛をいただいた。愛知県、名古屋市の広告が、同一テーマで同じ日に掲載されたのはこれまで例がない。また、名古屋本社では初となるハーフページ広告は、多方面から様々な反響を得た。愛知県、名古屋市の広告をいずれも朝日新聞社で制作したことにより、全体のトーンに統一感を持たせ読者にインパクトを与えることができた。

 2年後のCOP10開催に向け開催地の自治体や市民、そして企業と共に生物多様性について新たなムーブメントを創出する取り組みを行っていき、全社で力を合わせて東海地区のみならず全国、そして世界へ情報を発信していきたい。

(名古屋本社広告部)

 6/23 朝刊 名古屋本社版