夕刊の広告に「付箋(ふせん)」を手張りした地域限定キャンペーンを実施

3/11 夕刊 テレビ面 3/11 夕刊 テレビ面

 3月11日の東京本社版夕刊に掲載された「ロクシタン」の広告(テレビ面全10段)に、「ロクシタン ルミネ北千住店」オープニング・キャンペーンを想起させるメッセージが手書きされた「付箋」が張られた。

 これは、新聞広告の可能性の広がりを探る試みの一つとして立案、実施されたものである。

 この試みは「北千住店」の戦略エリアであった亀戸地区(東京都江東区)のみで行われたが、本企画の特筆すべき点は、マスメディアである新聞本紙が、あえてごく小規模なエリアに訴求するキャンペーン・ツールとして活用されたということである。

 さらにこの付箋に印刷されたQRコードを携帯電話で読み込むことによって、店頭キャンペーンに参加できる仕組みを構築した。“マスメディア=新聞”ד個別訴求ツール=付箋”דインタラクティブ・ツール=QRコード・携帯電話”を組み合わせることで、さまざまな可能性をクロスオーバーさせる試みとなり、結果としてQRコードへのアクセス率30%、来店率10%という成果を導くことに成功した。

 今回の取り組みは、着想の段階から、朝日新聞社広告局とアサツー ディ・ケイの双方が深くコミットして実現したプロジェクトでもある。新聞の置かれた環境や優位性の分析、クリエーティブ重視の商品開発、クロスメディア・アプローチ……さまざまな要素を抽出し、かつ具現化する試みは、度重なるブレストの過程で精査されていった。掲載に至るまでに数々の障害を越えなければならなかったが、この試みを行うことで起きたある種の“摩擦”(編集や販売とのすり合わせや、新しい印刷技術への取り組みなど)が、良い意味での商品開発やセールスに対する意識の活性化や、相互理解を創出した点は、この上なく有意義だった。

 「日本特有の宅配制度」「付箋の利用方法」「ケータイ文化」といった要素を反映させたオリジナリティーなども功を奏し、実施後は多方面から問い合わせや取材をいただいた。小規模なトライアルでありながら、手応えを感じることができた。本企画は某国際広告賞へエントリーすることとなったが、実施までに協力、助言を惜しむことなく下さった関係各位に感謝する次第である。

(東京本社広告局 プロジェクト・チーム)

付箋に印刷されたQRコードを携帯電話で読み込むと、店頭キャンペーンに参加できる 付箋に印刷されたQRコードを携帯電話で読み込むと、
店頭キャンペーンに参加できる
 メッセージを書いた付箋を夕刊テレビ面広告に張り、亀戸地区で配布した。
付箋は、朝日新聞販売所で手作業で張られた
 メッセージを書いた付箋を夕刊テレビ面広告に張り、亀戸地区で配布した。
付箋は、朝日新聞販売所で手作業で張られた