都市直下型地震として大きな被害をもたらした阪神・淡路大震災の発生から今年で13年になる。その後も日本各地で大規模地震が相次いでいるほか、大型台風が毎年日本列島を襲うなど、自然災害が深いつめ跡を残してきた。しかし、時が過ぎれば記憶は風化され、不幸な経験が繰り返される。私たちの防災に対する意識はどれだけ高まっているのだろうか。
そこで、多くの人に防災の知識を深めてもらうことを目的に、「防災学検定」を実施した。エヌ・ティ・ティ・ドコモ関西、積水ハウス、長谷工コーポレーション、住友商事、神戸学院大学、修成建設専門学校、新コスモス電機の協賛のもと、1月27日付大阪本社版朝刊の広告特集4ページと、特設ウェブサイトで検定問題を掲載、解答を募集した。近年ブームの「検定」を通して、防災にあまり関心のない人にも受検してもらうことを狙った。
企画立案当初は、防災をテーマにした企画に企業等からどれだけ賛同を得られるか未知数だった。しかし、防災に関する商品・サービスを提供する企業、防災をテーマに授業を行う学校等の企画に対する関心は予想以上に高く、幅広い業種から協賛をいただけることになった。
正確で役に立つ問題を提供するべく、震災の教訓を発信する兵庫県の「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」に問題の監修を依頼。また注目を高めるために、成績上位者に防災関連商品をセットにした記念品を用意した。
新聞とウェブサイトで検定の実施を事前に告知し、問題発表日の1月27日から11日間にわたり検定の解答を受け付けた結果、受検者は2,546人にのぼった。アサヒ・コムでバナー広告を掲載したほか、個人のブログ、防災関連団体のホームページなどで紹介され、受検者は全国に広がった。
検定実施後、地域の消防団や防災関連団体から「問題を会報誌に掲載したい」「問題の解説書が欲しい」など、思わぬ反響があった。また、協賛企業・学校からも「インパクトのある紙面だった」「来年も引き続きやって欲しい」などの声をいただいた。来年以降も、多くの人の防災意識を高められるような息の長い企画にしていきたい。
(大阪本社広告局「防災学検定」チーム)