物流を通じて社会の発展を支える総合企業ならではの環境配慮

 日本通運は、創立70周年を迎えた2007年に「日本通運グループ企業理念」を制定。物流を通じて社会に貢献する企業活動の根幹に、「安全に徹し、環境に配慮」することを位置づけた。環境・社会貢献部課長の高楠真人氏にお話をうかがった。

ユーザーの視点から取り組む意義を伝える

高楠真人氏 高楠真人氏

── 日本通運の環境活動とコミュニケーションの考え方は。

 物流業者である日本通運にとって、安全と環境は事業と一体で配慮すべきものです。全体像はCSR報告書で毎年紹介していますが、この3年ほどCSR関連の広告は新聞に力点を置き、これが弊社の永続的な取り組みであることを活字で伝えています。目に見えにくい活動をマス媒体で伝えることは、日本通運を身近に感じていただく機会にもなります。

── 近年の新聞広告では、環境ロジスティクスと引っ越しをテーマにされています。

 07年は、デジタル式運行記録計をトラックに搭載し、走行データを集計・管理してCO2削減を実現する「エコドライブ」の推進、トラック中心から鉄道・船舶を多用した輸送形態へ切り替える「モーダルシフトの推進」を取り上げました。06年は、環境配慮車両の導入推進も伝えました。

 また弊社では廃棄物削減のため、巻き段ボールなどに代わる梱包(こんぽう)資材を92年から開発しています。反復資材を使用する「えころじこんぽ」は、お客様の手間も減らせる、読者に伝わりやすいものだったと思います。広告紙面では、サービス内容やメリットを、親しみやすい表現で伝えました。

── 今年3月には、UNESCO(国連教育科学文化機関)とUNEP(国連環境計画)が推進する環境教育プログラム「youth X change」への協賛活動を紹介しています。

 「youth X change」のプログラムを元に、日本の小学生向けの教材「キッズ・エクス・チェンジ」を制作しました。この活動を事業として推進した大きな理由は、子供向け教材と共に、授業の中で教材をどう位置づけ、先生方がどう指導すればいいかを示した指導用テキストを作成していることです。

 「youth X change」の活動は、テレビCMのワンフレーズでは説明できません。弊社が協賛する意味をきっちりと伝えられる媒体として新聞がふさわしいと考え、利用しました。

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