ロングセラー商品をシンボルに グループの新たな決意を連日の新聞で表明

 4月1日、鮮やかなオレンジ色の「NH」のマークが目を引く全15段広告が朝日新聞朝刊に掲載された。これはニッポンハムグループの新しいグループロゴ。「お披露目」とともに、「決意表明」の意味を込めた広告だ。

「グローバルな企業」を意識した新しいグループロゴ

高崎賢司氏 高崎賢司氏

 「グループが一枚岩となって新たなステージを目指すこと、よりお客様視点のモノづくりやコミュニケーションを展開すること、そしてグローバルブランドを目指していくこと。この3つを社内外に宣言する企業広告でした」

 日本ハムのグループ経営本部経営企画部マネージャーの高崎賢司氏は、出稿の狙いについてそう説明する。「NH」のグループロゴは2005年から使っているが、今回デザインをリニューアル。NとHのアルファベットが一体化しているのが印象的だ。
「お客様に寄り添うグループでありたいという思いと、社員が一丸となって挑戦していくという意志を表しています。これまで角ばっていた文字を丸く柔らかいイメージにし、色は温かみのあるオレンジに。『Nipponham Group』とアルファベット表記に統一したのは、グローバル市場での認知の浸透はもちろん、『グローバルで展開する会社』であることを社内外のステークホルダーの方々が共有することも表現しています」(高崎氏)

 翌日は、同グループでも高い人気を誇るソーセージ「シャウエッセン」を使ったクリエーティブの全15段広告を掲載。発売30周年のアニバーサリーと感謝を伝える内容だが、実はこれも商品広告ではなく企業広告だという。
「あの『シャウエッセン』を作っているニッポンハムグループが、新しいロゴとともに新たなステージを目指していく――。そのメッセージを、お客様にとって身近なブランドをシンボルにして伝えたいと考えたのです」(高崎氏)

2014年4月1日付 2014年4月1日付 全15段
2014年4月2日付 2014年4月2日付 全15段
「キッザニア甲子園」の「ソーセージ工房」パビリオン 「キッザニア甲子園」の「ソーセージ工房」パビリオン

 発売30周年の今年、同グループでは「シャウエッセン」ブランドで二つのコミュニケーションに取り組んでいる。
  一つは、東京・六本木に一年限定でオープンする「シャウエッセン トラベルカフェ」。季節ごとのオリジナルメニューとともに「シャウエッセン」の魅力を発信していく。
  もう一つは、子どもたちが楽しみながら職業や社会体験ができる「キッザニア甲子園」(兵庫県西宮市)への出展だ。「ソーセージ工房」パビリオンでは、子どもたちはおそろいのユニホームに身を包み、ひき肉と塩、スパイスなどの材料を混ぜて羊腸に詰める本格的なソーセージ作りに挑戦。その後すでに薫製されたゆでたてのソーセージを試食する。カフェでもキッザニアでも、「シャウエッセン」のオススメの調理法、3分間のボイルで「パリッ!」と皮が弾けるおいしさを体感できる。

グループの力で提案する「フードエンターテインメント」

 「お客様とダイレクトにコミュニケーションし、伝えたいことをしっかりと伝えることで、ブランドの価値が高まることを実感しています」と高崎氏。
「新聞広告は、私たちが伝えたいメッセージを文字に落とし込み、それをしっかりと読んでもらうことができるメディアです。毎日食事をするように習慣的に読む新聞は、とても身近で生活に密着した存在です。企業のメッセージも納得して受け止めてもらえると捉えています」。

 グループロゴを全面に出した1日付の広告には、読者から「ハム、ソーセージの企業というイメージだったが、事業の広がりや新たな方向性が感じられた」といった反響があったという。2日付の広告では「シャウエッセンを早速買ってみました」という、うれしい声も。「改めてシャウエッセンの根強い人気とブランド力を感じました」と高崎氏は笑顔を見せる。グループ内からも、「2回の広告を通じてグループが目指す新たな方向がよくわかった」「商品への誇りを改めて感じた」と、狙い通りの反応があったという。

高崎賢司氏 高崎賢司氏

 同グループはハムやソーセージのほか、食肉、加工食品、水産物、乳製品、天然系調味料、健康食品など、幅広い事業を展開している。昨年夏、スーパーや量販店などで、同グループの商品を組み合わせて提案する「ニッポンハム グループフェア」を実施。今年はさらに、ハムやソーセージ、パンケーキ、ヨーグルトなどを組み合わせて「朝食」、肉やシーフードに焼き肉のタレで「バーベキュー」、少しリッチなハムやチーズで「プチパーティー」など、シチュエーションやテーマを設定してキャンペーンを展開する予定という。
  高崎氏は、こう展望を語った。
「私たちが目指すのは、グループ力を結集し、商品だけでなく『コトづくり』もサポートする『フードエンターテインメント』です。ニッポンハムグループだからこそできると、お客様はもちろん、お得意先、グループで働く社員一人ひとりにもコミュニケーションしていく考えです」