オーストラリアならではの「とっておき体験」を 新聞、テレビ、ウェブサイト、ソーシャルメディアの連動で紹介

 ウォルガンバレーの雄大な自然の中に建つ高級リゾート、サンゴ礁や熱帯魚を間近に見ることができるグレート・バリア・リーフ、南半球にしかいない土ボタルの幻想的な光がまたたく洞窟、エアーズ・ロックの名で知られるウルルのサンライズ……。オーストラリア政府観光局は、朝日新聞グループのメディアを組み合わせ、オーストラリアの魅力を紹介するキャンペーンを展開した。

多彩な顔を持つ国 そのイメージをよりクリアに

アンドリュー・ライリー氏 アンドリュー・ライリー氏

 キャンペーンタイトルは、「みんなで選ぶとっておき!オーストラリア BEST10 」。テレビ、新聞、ウェブサイト、ソーシャルメディアを連動させた視聴者・読者参加型の企画だ。

 BS朝日では、オーストラリアの4都市(シドニー、ケアンズ、ゴールド・コースト、ウルル)を紹介する1時間番組を4月27日から毎週1回、4週にわたり放送し、都市別に10のおすすめ体験をアピール。視聴者は、「行きたい!」「やってみたい!」と思った体験を、朝日新聞デジタルのキャンペーンサイトから投票できる。投票を促すため、4組8人をオーストラリア旅行に招待するプレゼントも用意した。パソコンやスマートフォンを通じて集まった票は、ウェブサイト上でランキング化。オーストラリアの各エリアでできる体験の詳しい情報も紹介し、フェイスブックやツイッターでシェアできるようにした。

 さらに、番組で紹介した10の体験を、パートナー旅行会社(JTB、JALPAK、HIS)が商品化。朝日新聞では、番組の放送当日付の朝刊でキャンペーンの概要を告知。その対向面にパートナー旅行会社の全5段広告を配置した。

 キャンペーンのねらいについて、オーストラリア政府観光局日本・韓国地区局長のアンドリュー・ライリー氏はこう話す。
「オーストラリア政府は、アジア地域からの観光客を増やすために特別予算を組みました。その主眼は、オーストラリアについてクリアなイメージを持っていただくことです。オーストラリアという国は日本の皆さんによく知られ、いいイメージを持っていただいていると思います。ただ、『シンガポール=街歩き』『ハワイ=リゾート』というような、訪問のモチベーションとなるイメージをいま一つ打ち出せていません。これを難しくしているのが、国の多面性です。例えば、緑豊かなタスマニアの穏やかな自然もあれば、乾いた大地が続くノーザンテリトリーの力強い自然もある。都市の夜景、高級ホテルやスパ、野生動物観察、グルメとワイン、ゴルフやウオータースポーツなど、様々な楽しみ方ができます。今回はその多面性を都市ごとに分かりやすく紹介し、オーストラリアの魅力を再発見していただこうと考えました」

 これまでオーストラリアを訪れた日本人の年齢層は幅広い。時間的・金銭的にゆとりのあるシニア層をはじめ、ワーキングホリデー制度を利用して長期滞在し、同国の文化や人々と深いかかわりを持って帰っていく若者も多い。ただ、今回は、ターゲットを明確化した。
「世帯年収800万円以上のゆとりのある30〜50代、さらに年に1度は海外旅行に出かけるような旅好きの層をターゲットに据え、訴求エリアは関東と関西を中心としました」

広告特集「番組を見ながら参加しよう!みんなで選ぶとっておきオーストラリア BEST10」
全15段+全5段 シリーズ全4回より

2013年4月27日付 2013年4月27日付朝刊 (第1回)
2013年5月4日付 2013年5月4日付朝刊 (第2回)

メディアの特性を生かし、旅行への意欲を喚起

 新聞、映像、ソーシャルを組み合わせたねらいについて、ライリー氏は語る。
「メディアが多様化している現代は、インテグレーテッドキャンペーン(統合型キャンペーン)、すなわち、メディアを統合的に活用し、多くのタッチポイントをかせぎ、各メディアの特性に合ったメッセージを発信することが重要だと考えます。
  例えば、BS朝日では、旅に出たくなるワクワクした気持ちを喚起することを目指しました。新聞やネットの特設サイトでは、より詳しい情報の浸透をはかり、ソーシャルメディアでは、深いエンゲージメントを築くことを目的としていました」

 日本人にあまり知られていない景勝地や体験も多く取りあげた。「シドニー編」では、水上飛行機に乗ってシドニーの絶景を眺めた後、丘の上の隠れ家レストランで、海と断崖の景色を前に南欧料理が味わえる体験や、ワイナリー巡りとモダンオーストラリア料理が楽しめるプランを紹介した。
「オーストラリアには、舌の肥えた日本の方々にも満足していただけるレストランがたくさんあります。大自然に恵まれているので食材は豊かですし、移民の国だけあって、イタリア、ベトナム、韓国、ギリシャ、レバノンなど各国料理が楽しめます。おいしいのはオージービーフだけではありません。
  また、人々は屋外でいい景色を眺めながら食事をするのも大好きで、海辺や広い公園には必ずといっていいほどオープンテラスのレストランがあります。空気がカラッとしているので、屋外での食事が本当に気持ちいいんです。そうした文化もぜひ知っていただきたいと思いました」

シドニー編1

シドニー編
(2013年4月27日放送)

シドニー編2

シドニー編
(2013年4月27日放送)

ケアンズ編1

ケアンズ編
(2013年5月4日放送)

ケアンズ編2

ケアンズ編
(2013年5月4日放送)

ゴールド・コースト編1

ゴールド・コースト編
(2013年5月11日放送)

ゴールド・コースト編2

ゴールド・コースト編
(2013年5月11日放送)

ウルル2

ウルル編
(2013年5月18日放送)

ウルル編2

ウルル編
(2013年5月18日放送)

 一方でライリー氏は、日本人の旅のスタイルの変化が、オーストラリアへの関心の高まりにつながるのではないかと期待する。「ひと昔前は、分刻みのスケジュールで有名観光地だけを回るようなツアーが受けていました。でも今は、ゆっくり時間をかけて美しい自然を眺めたり、おいしい食事を堪能したりと、くつろいだ旅を楽しむ方が増えています。今回紹介したような旅の方向に、日本の方々のニーズが変わってきているように思います」

 なお、都市別のランキング1位は、シドニー編が「世界遺産のラグジュアリー・リゾート!『ウォルガンバレー・リゾート&スパ』」。ケアンズ編は「世界遺産の島に滞在!『グリーン島&グレート・バリア・リーフ』」。ゴールド・コースト編が「世界遺産で神秘の感動体験!『土ボタルツアー』」。ウルル編は「幻想的な朝の体験!『ウルルのサンライズ』」という結果となった。どれも「世界遺産」や「絶景」がキーワードとなっている。

 新聞広告を出稿した旅行会社には、旅の申し込みが多数寄せられた。「成果は期待以上でした。1つは、昨年の同時期よりもお客様数が伸びたこと。もう1つは、特別なオプションツアーを含むハイエンドな商品の申し込みが増えたことです。パートナー社には大変喜んでいただきました」

アンドリュー・ライリー氏 アンドリュー・ライリー氏

 最後に、朝日新聞グループと連携した感想について聞いた。
「私は、通信業界で働いた経験があり、メディア統合型キャンペーンの重要性を強く認識しています。このキャンペーンのポイントは、臨機応変に、円滑に、メディアの連携をはかっていくこと。英語で言うフレキシビリティーです。今回は朝日新聞グループの強みを生かしてフレキシビリティーを最大限に発揮していただき、とても満足しています。オーストラリア本局も、フレキシビリティー、グループ各社のハードワーク、そして、キャンペーンの成功、この3点を高く評価しています。今回のキャンペーンに学び、韓国でも同じようなことが展開できないかという話も出ています。もちろん日本でも、この成果を糧として、さらなる取り組みに挑戦していきたいですね」

広告特集「番組をみながら参加しよう!みんなで選ぶオーストラリアベスト10」

2013年4月27日付朝刊 第1回 2013年4月27日付朝刊
2013年5月4日付朝刊 第2回 2013年5月4日付朝刊
2013年5月11日付朝刊 第3回 2013年5月11日付朝刊
2013年5月18日付朝刊 第4回 2013年5月18日付朝刊
2013年6月12日付

総集編 2013年6月12日付朝刊

BS朝日『番組タイトル』(全4回放送)

シドニー編

ケアンズ編

ゴールド・コースト編

ウルル編