全面広告と小型広告を連動させ、読ませる紙面に

ターゲット拡大を目指し、新キャラクターを起用

指宿祐一氏 指宿祐一氏

 新日本石油は、従来サービスステーションのメーン利用者である男性をターゲットに「ENEOS」ブランドの浸透を図ってきた。しかし、原油高、需要減、環境問題への対応といった課題を抱え、今後総合エネルギー企業として発展していくために、女性や家族を含めたターゲットの拡大が必要となっている。「女性にアピールするために、何を持ってきたら彼女たちのハートに迫れるか試行錯誤しました」と、経営管理第2本部広報部長の指宿(いぶすき)祐一氏は語る。

2008年6月8日付 朝刊(10面)

 需要構造の転換とともに「ENEOS」ブランドでアピールしたいテーマとして、地球環境との調和がある。環境にやさしいシステムである燃料電池を始め、なぜ新日本石油が社会貢献活動に取り組んでいるか、理念を伝えたい。その答えとして登場したのが、「エネゴリくん」である。「キャラクターは広告に限らずいろいろな使い方ができる。また、森に住む動物であるゴリラをキャラクター化することで、地球環境との調和をはかる我が社のスタンスも訴えられると判断しました」

 企業理念を一言で言い表す広告スローガンも新たに手掛けた。広報担当者だけでなく、一般社員からも広く応募を受け付け、5案ほどが残った。最終的に決まった「エネルギーを、ステキに。」という広告スローガンは、当初は一番人気ではなかった。「ところがある女性社員が、これを強く推してきたのです。特にステキをカタカナで書くと胸が高鳴るような出会いやワクワク感など、様々なイメージが広がる。また、『エネルギーを、ステキに。』をよく見てみると、『エネオス』が隠れていることも魅力でした」

新聞広告で思いをきちんと伝える

 2008年7月6日付 朝刊(6面)

 登場編のテレビ広告は、森の中にいるエネゴリくんが、携帯で呼び出されるところから始まる。「30秒CM何本かで一話が完結するスタイルで、これを初めて見た人は、一体あれは何なのという反応を見せます。こうした興味をテレビ広告で喚起しつつ、きちんと話をする場として新聞広告を選びました」

 思いをきちんと伝えるために生まれた発想が、複数の小型広告と全面広告を連動させ、読者の注目度を高めることだ。「エネゴリくんをいろんなページで登場させ読者の注意を引くことで、全面広告を読んでもらう確率を高めようと考えました」

 さらに広告の読みやすさにも着目。漢字は大きく、ひらがなは小さくしたオリジナル書体を開発した。

 「テレビ広告で見たことが、新聞広告を読んでクリアになる。さらに新聞広告からウェブへの流れも作る。今後は新聞広告でも読者との双方向のコミュニケーションを図っていきたい」と、指宿氏。その言葉を表すかのように、7月6日付の広告ではエネゴリくんを使って地球環境問題に関するクイズを新聞紙面で展開。詳しい説明はウェブに掲載し、エコ意識を持つことの重要性を訴えるとともにエネゴリくんをアピールした。

 エネゴリくんに対する女性や子供の評判は、とてもいいという。「エネゴリくんはあくまでも企業イメージを高め、社会的責任を担う存在ですから、これからもじっくり育てていきたい」と、指宿氏はいう。エネゴリくんの取り扱いマニュアルを作成するなど、丁寧に育てていく環境を整えている。

 「我々が出来ることは限られています。環境問題や省エネといった課題も、ユーザーの協力なくして解決できません。ですから我々はユーザーの方たちに、『世の中を一緒にステキにしていきませんか』と呼びかけていくつもりです」

2008年6月8日付 朝刊

 1面
 2面
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2008年7月6日付 朝刊

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