読者に寄り添いファンを増やす イベントで双方向のコミュニケーション

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レディースアートネイチャーは2016年から毎年、「朝日新聞ReライフFESTIVAL」に協賛しています。会場では、ビューティセミナーやウィッグ試着ブースなどを実施。髪のことで悩んだらアートネイチャーに相談しよう、と思ってもらえるファンを増やすことが狙いです。「ウィッグをつけると人生がさらに楽しくなる」というメッセージを顧客に寄り添いながら発信しています。

ウィッグ業界の競争が激化 新たなアプローチを模索

2018年3月26日付 朝刊650KB

 女性向けのオーダーメイドウィッグの製造・販売をはじめ、髪のエクステやヘアケアなどのサービスを行っている、レディースアートネイチャー。2016年から毎年「朝日新聞ReライフFESTIVAL(以下、ReライフFESTIVAL)」に協賛し、ビューティセミナーを開催している。ReライフFESTIVALは、仕事や子育てが一段落した50代以上のアクティブな世代に向けたイベントだ。3回目となる今年は3月2日にロイヤルパークホテルで開催され、3,000人以上の読者が参加。レディースアートネイチャーのセミナーには女優・麻丘めぐみさんが登壇し、イベントの中盤にはウィッグをつけた読者モニターも紹介された。会場にはウィッグの試着ができるブースも設けられ、ひときわ人気を集めていた。

アートネイチャー 広告宣伝部
森田すみれ氏

 レディースアートネイチャーの対象者は、ReライフFESTIVALに参加する読者と重なる。協賛の狙いは、読者の髪の悩みに寄り添い共感しながら、ウィッグをつけると人生がさらに楽しくなるというメッセージを伝えること。そして、中長期的なファンを醸成したいと考えている。その背景について、アートネイチャー 広告宣伝部の森田すみれ氏は、次のように話す。

 「近年、異業種の企業もウィッグ業界に参入し、通販サイトなどでウィッグが販売されるようになり、購入者のすそ野が広がっています。オーダーメイドウィッグを軸とする当社の販売システムは、直接お客様からコールセンターに電話をいただき、完全予約制でサロンに来てもらう方法や、百貨店などでの展示会で購入するという方法もあります。そこでお客様のご要望をお聞きし、商品のご提案から試着をしたうえで、購入するかどうか検討してもらいます。ただ、サロンや展示会に一人で出向くことに不安を感じるお客様も少なくありません。テレビCMや新聞広告以外に、別のアプローチでお客様と接点を持つ方法を模索していました」

 ある時、テレビ番組でレディースアートネイチャーが紹介されると、放送後に問い合わせの件数が大幅に伸びた。「まだ顧客を掘り起こせるのではないか」森田氏は、そのための新たなアプローチの必要性を実感したという。その後、女性向けライフスタイル情報を発信している朝日新聞の広告特集「ボンマルシェ」のイベントに協賛し、セミナーやヘアチェック、試着会などを実施。大きな手応えを感じることとなった。

 「正直、お客様にオーダーメイドウィッグの魅力が伝わっているかと、少し迷っていた時期もありました。でも、ボンマルシェのイベントで読者の皆さんが、本当に楽しそうに参加されている姿を目の当たりにして、まだまだ認識できていない潜在的なニーズがあることが実感できたのです。髪やウィッグへの興味を喚起させるために、お客様の反応に直接触れられるこうしたイベントへの出展は続けていくべきだと考え、ReライフFESTIVALに協賛することを決めました」

2017年3月21日付 朝刊549KB
2017年10月11日付 朝刊486KB

 2017年3月21日付の朝日新聞朝刊には、同年2月に開催したReライフFESTIVALで実施したレディースアートネイチャーのセミナーの模様を広告特集として掲載。ほかにも、Reライフ読者コミュニティー「読者会議」のメンバーが参加する「商品モニター会」にも協賛し、「ウィッグセミナー&体験会」を実施。その内容も朝日新聞に広告特集として掲載した。「新聞は信頼性が高いメディアなので、紙面にレディースアートネイチャーのウィッグをつけた一般の方が掲載されると、安心感をもたらすことができます。そして関心はあるけれど迷っているという方の背中をそっと押して、自分もやってみようと思っていただけるのでは、と考えています」

イベント協賛の魅力は双方向のコミュニケーション

 ReライフFESTIVALなど、イベントに協賛する一番のメリットは、読者と双方向でコミュニケーションができることだという。「イベント会場で情報を発信すると、お客様の反応がダイレクトに伝わってきます。それは一般的な広告との大きな違いです。昨年のセミナーでは、『前回と内容が違っていて、今年も面白かった』と当社のスタッフに声をかけてくれた方も多くいらっしゃいました。理想は、そういった方が一人でもアートネイチャーのファンとなり、髪のことで悩んだとき『アートネイチャーに相談してみよう』と思ってくれること。そのためにも、イベントへの協賛も単発ではなく、継続することが重要だと考えています」

ReライフFESTIVAL・ビューティセミナーで、Reライフ読者モデルがウィッグを体験

 マーケティング活動で顧客の「共感」を喚起するために工夫していることは、「今の時代のお客様を知り、寄り添うこと」と森田氏。社内のイントラネットでは、全国のサロンから集められた「お客様の声」が毎日アップされ、社員全員が閲覧できるという。「お客様の考え方は年々変化し、必要な情報も違うはず。お客様が今、何を求めているのか、どんなことに関心があるのか、常に考えています」

 最後に今後の活動について、森田氏は次のように語った。

 「前述のとおり、当社の提供するサービスは、完全予約制などクローズな営業が主体で、広告だけで魅力を伝えることは難しい部分もあります。ただ、レディースアートネイチャーは、Reライフのイベントに参加したことで、イベント会場でお客様と髪の悩みを分かち合うことができるようになりました。これからもお客様の理想のヘアスタイルをかなえるオーダーメイドウィッグに、もっと関心を持っていただけるように、セミナーの内容もグレードアップし、より多くの方々にウィッグの魅力を知っていただけるよう、取り組んでいきたいと思います」