キャンペーンリポート

「日用品質」を体験してもらうきっかけに 「チャレンジ フマキラー」キャンペーン

フマキラー

 殺虫剤や除菌剤を展開するフマキラー。同社の広告特集「チャレンジ フマキラー」が、3月26日からと6月24日からのいずれも3日間朝日新聞全国版朝刊、さらに8月9日付の大阪本社版・西部本社版朝刊に掲載された。

 「当社は、前身の大下回春堂として創業した1924年以来、『日用品質』をモットーに一貫してものづくりにこだわってきました。一度お使いいただくとリピート率も高いのですが、しかし、使ったことのない消費者の方に商品の特徴がなかなか伝わりにくいという課題を抱えていました」

 こう話すのは、フマキラー営業本部マーケティング部係長の島田節子氏。掲載されたのは、全面広告で、「人間代表フマキラー VS 害虫代表ゴキブリ 長きにわたる壮絶な戦いの歴史」「フマキラー『カダン』シリーズのあゆみ」と、同社の取り組みの歴史などをたどりながら、商品の特徴を訴求する内容だ。

2017年3月26日付 朝刊2017年3月26日付 朝刊3.5MB
2017年3月27日付 朝刊2017年3月27日付 朝刊4.7MB
2017年3月28日付 朝刊2017年3月28日付 朝刊2.3MB

「殺虫」「除菌」がテーマゆえの苦労も

島田節子氏 島田節子氏

 紙面ではクロスワードや浮き出し迷路が目を引く。商品をからめたクイズになっていて、解答を送ると商品が当たるというプレゼントキャンペーンだ。同社営業本部マーケティング部部長の戸村 彰氏は「ただ単に商品の説明をするだけではなかなか読み込んでもらうのは難しい。クイズがいいフックになったようです」。島田氏は「クイズを楽しみながら、同時に商品について理解を深め、なおかつ、当選すると商品が手元に届いて使っていただく。2段階、3段階で当社の商品について知ってもらう機会を得られる。今までにない広告企画の提案でした」と評価する。3月に掲載した広告特集が好評だったことから、6月にも同様の内容で出稿に踏み切った。

 「ハエ、蚊がピークになる前で、さらにアウトドアのレジャーの機会も増える夏休みに先駆け、非常にいいタイミングで展開できました」(戸村氏)

 消費者だけでなく、インナーコミュニケーションも狙いだった。「若い社員に自社の歴史を改めて知ってもらい、気づきがあればと期待しました」と島田氏。全面広告で大々的に展開したため、社員のモチベーションも上がった。営業ツールとしても活用でき、取引先からも好評だったという。「当社の本気度が、社内にも社外にもアピールできました」(戸村氏)

戸村 彰氏 戸村 彰氏

 商品の特徴とクイズを組み合わせたクリエーティブはおおむね好評だったが、「害虫」「除菌」というテーマゆえの苦労があったという。

 「ゴキブリを擬人化して『家族』という設定にしたら、『家族を殺すなんて残酷だ』といったクレームがありました。リアルなビジュアルにすると『朝から気分が悪い』と言われる可能性もあって……。難しいところです」と島田氏。除菌に関しても、戸村氏は「キッチンに細菌やウイルスが多いという事実は伝えながらも、恐怖訴求にならないように。そこは細心の注意を払います」と話す。

害虫やウイルスについて正しい情報を発信する。それが使命

 メディアが多様化する中、新聞広告をどのように評価し、期待しているのかを聞いた。

 「今回のキャンペーンでも、読者の方から『こういう商品があったと知った』『商品は知っていたが、フマキラーのものだと気付いた』という声が寄せられました。テレビCMも流していますが、15秒や30秒で伝えられる情報は限られます。その点、新聞はしっかりと読み込んでもらえる媒体で、当社のコミュニケーションには不可欠だと捉えています」(島田氏)

 同社は2016年、小型広告シリーズを展開し、朝日広告賞の小型広告賞を受賞するなど好評を得た。小型広告と全面広告、両方を手がけてみて、それぞれのメリット、課題を感じているという。

 「小型広告は継続的に掲載されることで、読み物として楽しみにしてもらえる半面、情報があまり盛り込めません。全面広告はスペースがふんだんにある分、どうしても情報を詰め込みがちに。それぞれに課題がある。どのような見せ方、発信の仕方が一番読者に届くのか。そこは新聞社と共に考えていけたら」(戸村氏)

 今後のコミュニケーションについて、「タイミングや費用対効果を検証しつつ、新しく、おもしろい企画があれば積極的にチャレンジしていきたい」と島田氏。今夏、ヒアリの上陸騒動があったように、害虫問題は年々深刻になっている。戸村氏は次のように言葉を結んだ。

 「温暖化が進み、人やモノの往来がますます激しくなる中、これまで日本には生息できなかった害虫やウイルスが増える危機は、もはや避けられないでしょう。当社としてはただ単に恐怖をあおるのではなく、シンポジウムやセミナーといった取り組みに加え、広告媒体も上手に活用し、正しい情報を発信していきたい。それが使命だと考えています」

2017年6月24日付 朝刊2017年6月24日付 朝刊1.9MB
2017年6月25日付 朝刊2017年6月25日付 朝刊3.0 MB
2017年6月26日付 朝刊2017年6月26日付 朝刊4.7MB
2017年8月9日付 朝刊2017年8月9日付 朝刊
(大阪本社版・西部本社版)2.8MB

3つのポイント

新聞社に期待したこと
「読み込める」という点が新聞広告のメリット。今回はクイズを掲載したこともあり、できれば家族が一緒に楽しみながら読んでもらえたらと考えた。広告だけでなく、家族がともに読めるような紙面づくり、仕掛けなどに期待したい。

朝日新聞のイメージ
「お堅い」「難しい」というイメージが少しあったが、今回の朝日新聞社からの提案で、その印象が払拭(ふっしょく)された。子どもや孫のために薬剤を買うという消費者層と、新聞をしっかり読む読者層とは親和性があると考えている。

コミュニケーション上の課題
今回全15段という大きな紙面を使い、しっかり情報を盛り込むことができた。一方で、消費者が本当にほしい情報を伝えられているのかがわからない。新聞社と検討していきたい。

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