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「UGC型ショートムービーの隆盛」

サイバー・コミュニケーションズ ビジネスプロモーション・ディビジョン クリエーティブチーム 相田 薫氏
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「UGC」(User Generated Contents)は、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称。Instagram、MixChannel、SNOW、Tik Tokのようなショートムービーコンテンツをユーザー自ら投稿することで大きなトラフィックを生み出しメディア価値を高めていく。

 近年若年層を中心としたUGC型ショートムービーが盛り上がりを見せているが、いったいブームはどこからくるものなのか。その背景にはユーザーが自らコンテンツを作り出し「共感」や「発見」を探し出し「共有」できることがあげられる。

 世の中で人気なモノ・コトは、若年層の間での言葉遊びやSNS投稿から派生していくものが多い。SNS上で流行(はや)った言葉、学校でのリアルな出来事、世の中のニュース等がカスタマイズされ、ユーザー間で扱いやすいコンテンツとなり広く拡散される。ソーシャルで拡散されブームを起こすには、いかにユーザーが真似(まね)でき、カスタマイズできるかが重要になってくる。

 ショートムービーの盛り上がりを知る上で、メディアの移り変わりを理解することは重要だ。


SNSで自己表現する時代の到来

 現在のUGC型ショートムービーの流行の起点となったのは、FacebookとYouTubeの登場だ。それまで日本のSNSのほとんどは匿名で、自分の名前をインターネット上に投稿することはネガティブに捉えられていた。Facebookの登場により、写真や情報を共有し始め、自分自身の日常を投稿することが世の中に浸透し始めたのである。また、顔を出して動画を投稿するYouTuberに期待や共感が集まった。

コンテンツの演出のはじまり

 2015年、ショートムービーの草分け的存在のVineが人気となり、6秒という短尺でユーザーの表現力が磨かれた。面白いと思うコンテンツを「瞬発的なインパクト」「演出力の高さ」でユーザー自身がコンテンツを生み出し投稿していた。

 2016年、Instagramが流行り始め、フィルターを使うことでおしゃれな世界観を演出できる「インスタ映え」のブームがひそかに流行り始める。

 2017年、SNOWを筆頭に、自分の顔を盛ることで可愛く撮れたり、キャラクターに変身できるという機能が付き、「盛る」という言葉が流行ったように、「加工文化」がはじまった。

時代はフォトからムービーへ

 そして現在、「口パクアプリ」として人気のTik Tokはこれらすべての機能を兼ね備え、更に音に合わせて動画を撮影・編集することで簡単に楽しむことができ、人気となっている。 また、このようなメディア(アプリ)からTVに出るような芸能人とは異なるタレント(インフルエンサー)が生まれ、今ではインフルエンサーによる影響力が企業プロモーションにおける重要な施策にもつながっている。


 このような時代背景の中で、広告の施策も変化してきた。ユーザー自身が創りあげていくメディアの登場により、企業は「仕掛ける広告」から「ユーザーコンテンツに合わせた広告」にシフトし、広告効果の検証においても、エンゲージメントに関する指標が重要視されることになった。企業からユーザーへの一方向のメッセージ伝達だけではなく、これらのメディアでは、ユーザーが「ブランド体験」をすることが可能になるからだ。

 例えば、若年層はTVを見なくなったといわれているが、正確には流し見が多いといわれている。TVを見ながらスマホを見ている分、CMとUGC型ショートムービーが連動することで、楽しみながらブランド体験ができる。従来型のメディアと新しいメディアを組み合わせ、ターゲットとなるユーザーにどう寄り添っていくかが重要なのではないだろうか。

相田 薫(あいだ・かおる)
相田 薫氏

サイバー・コミュニケーションズ ビジネスプロモーション・ディビジョン クリエーティブチーム

広告制作会社・コンテンツ事業会社を経て2013年にサイバー・コミュニケーションズに入社。若年層の企業プロモーション企画や新興メディアのタイアップ創出等クリエーティブ目線でのビジネスクリエーション事業に従事。

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