【最新データ】5分で読める! SDGsの関心層はどのセグメント?

2023年12月にローンチした調査「全国メディアプロフィールサーベイ2023」(以下「全国MPS 2023」)から注目データをご紹介する、今回のテーマは「SDGs関心層」です。

 2016年から毎年発表されているSustainable Development Report」(持続可能な開発報告書)の2023年度版 によると、日本は166カ国中21位、2017年の11位からランクをジリジリと落とし、今回初めて20位台に転落しました。

 日本の取り組み進捗については、目標4「質の高い教育をみんなに」、および目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の2目標で【達成済み】と評価されています。

 その一方、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、目標12「つくる責任、つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」の5目標は【深刻な課題がある】と指摘されていることが気になります。

 次の章からは、上記レポート(国の取り組み)から話題を移し、生活者のSDGs 関心度、メディア関連データをご紹介します。

 47都道府県全域1579歳を対象に実施した調査データ「全国MPS 2023」から、「SDGsに関心がある」と回答した層を確認してみましょう。

 「全体」の10.3%に対し、年代が高くなるほど関心度も高くなる傾向にありますが、中でも「1519歳」(13.1%)の高スコアが特徴的です。

 次に、職業別にスコア傾向を見てみます。
 先述の年代別と関連しそうですが、「学生」(13.4%)をトップに、SDGs経営を推進する立場にある「経営・管理職」(13.3%)、リタイア後の層を多く含む「主婦・主夫」(12.8%)、「無職」(11.4%)と続く結果となりました。

 これまで、性別、年代別、そして職業別にSDGsの関心層はどのセグメントに多く含まれるか、その傾向を見てきました。

 地球温暖化やフードロス等、様々な社会課題の解決に向け、SDGsに取り組む企業が増え、新聞をはじめ各種メディアでも広く紹介されるようになりました。ここでは、報道やイベント、広告企画等で日々、情報発信をしている新聞メディアの「読者」を軸に分析してみたいと思います。

 「朝日新聞購読者」のSDGs関心度は17.3%と、「全体」の10.5%を6.8ポイント、「新聞非購読者」8.1%を9.2ポイントも上回ります。接触するメディアによって、生活者の社会課題メッセージ受容度に差がありそうです。


 生活者は社会課題の解決を重視する企業に好感を持ち、社会貢献に積極的な企業姿勢が消費行動に大きな影響を与えています。最後は、企業情報の認知経路にフォーカスを当てたデータをご紹介します。

 「企業のSDGsや社会貢献活動を知る」のは「新聞広告」と回答した、「全体」スコアは23.8%と、約4分の1の方が新聞広告を情報源としていました。そして、新聞購読者に絞り込んで見てみると、「朝日新聞購読者」では「全体」のダブルスコアに近い46.2%、(朝日新聞以外の)「他紙購読者」は39.5%という、接触しているビークルによっても、情報接触態度、収集行動に特徴が表れています。

 商品・サービスの選択理由になるSDGsへの取り組みや社会貢献活動を、そのメッセージの受容性が高いターゲットを含むメディアを活用したコミュニケーション施策を通じて、態度変容・ブランドリフトにつなげてみてはいかがでしょうか。


全国メディアプロフィールサーベイ2023(全国MPS協議会)
  • 【調査地域】全国
  • 【調査対象】満15~79歳の男女個人(中学生を除く)
  • 【抽出方法】インターネット調査パネル
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【有効回収数】30,154
  • 【規正標本サイズ】98,512(推計人口に対応。単位:千人)
    ※満15歳~79歳の人口構成比に合わせてウェートをかけ、都道府県ごとの抽出率の違いを規正している
  • 【調査時期】2023年7月3日~8月16日
  • 【調査主体】全国MPS協議会
  • 【調査実施機関】ビデオリサーチ

【2023年度  全国MPS協議会参加社】ADKマーケティング・ソリューションズ、朝日新聞社、中日新聞社、電通、日本経済新聞社、毎日新聞社

参考:「全国メディアプロフィールサーベイ2023」提供開始 ―全国47都道府県3万人対象の主要5メディア接触動態調査