出展者と来場者の距離が近い 暮らしを提案する展示会
「GOOD LIFE フェア 2024」で出展されているのは心地よく豊かな暮らしを提案するモノ・コト。食、住まい、健康&ビューティー、雑貨、ファッション、さらには趣味やレジャー、防災、学びに関するものまで、さまざまな商品・サービスが一堂に会しました。
出展ブースをメインに、セミナーが行われるステージのほか、体験型ワークショップや飲食コーナーも充実。会場に足を踏み入れると、幅広い年代の来場者が見られました。過去の来場者アンケートで多かった30〜50代女性をはじめ、乳幼児連れのファミリーから、シニア世代のご夫婦のほか、初日の金曜日には商談に訪れたスーツ姿のビジネスパーソンも。来場者たちはさまざまな分野のブースを回り、出展者とじっくりと話したり商品を吟味したりしていました。
新たな提案で社会課題の解決に 出展が共感と応援を集める
商談がメインの展示会と大きく異なるのは、その来場者です。
「GOOD LIFE フェアでは、我々のこれまでのチャネルではリーチできなかった、新しい出会いや発見があります」と話すのは、今回で出展3回目になる、株式会社グリーンデザイン&コンサルティングの営業部長、辛島高明さん。同社は長期保存の防災備蓄用飲食品として、7年保存の防災食「みんなの保存食」などを企画販売する会社です。
「みんなの保存食」は、自社開発の特殊強化レトルトパウチ製品を採用することで長期保存を実現した商品で、開封したら調理せずにそのまま食べられるのが特長です。全国400超の官公庁や自治体、交通機関や公共施設、病院や学校で備蓄食として採用されています。
「一般消費者の災害への備えに対する意識が上がり、防災食でも美味しくて使い勝手がいいことは当たり前になりました。これからの時代は、より新しく、さらなる価値を持った商品が求められていると感じます」
試食して味を知ってもらうのはもちろん、「SDGsに対する姿勢を伝えていくことで企業価値を高めていきたい」と、辛島さんは話します。
「防災備蓄食は、賞味期限による入れ替えの時期に大量廃棄されている現状があります。私たちはただ売るだけでなく、作る責任・使う責任を考えて、循環させる“サスティナブル防災システム”を提案しています」
「7年保存」としているシリーズの本来の賞味期限は8年。商品としての保存期間を1年早めに設定することで生まれた賞味期限までの余白の期間に、フードバンクや子ども食堂といった食品を必要とする団体に寄付することで、食品を循環させようとしています。
「GOOD LIFE フェアに来られる方はみなさんSDGsについて関心が高く、より良い暮らしの先に、社会もよくしていきたいという想いがある。商品PRだけでなく、企業としての取り組みを知っていただくことで、多くの方から共感を持っていただける企業でありたいです」
D2Cブランドにとって展示会出展は消費者にダイレクトな発信ができる貴重な機会
こちらも今年で3回目の出展となる、亀甲萬(きっこうまん)本店。大手食品メーカー・キッコーマン食品株式会社のD2Cブランドである亀甲萬本店は、「日本の伝統文化である醬油の魅力を伝えていきたい」と、2022年からスタート。宮内省(現・宮内庁)に、現在もなお伝統的な製法で納めている醬油「御用蔵」ほか、個性の異なる限定醬油やだしを販売しています。
「GOOD LIFE フェアに足を運ぶのは、生活感度の高いお客様たち。3年続けて出展していますが、リピーターのお客様も多くいる印象で『前回も購入したけれど、今年も買いに来ました』という方も」と説明するのは、亀甲萬本店の店主であり、キッコーマン食品プロダクトマネジャー室 EC戦略グループマネジャーの辻要さん。
オンラインで物が買える今、実店舗を持たないD2Cブランドとしては「消費者とじかに触れ合える機会は大変貴重」と言います。
ブース内にはこだわりの醬油の味を比べてもらう利き醬油、バーチャル工場見学の映像コーナーを設け、醬油についての知見やこだわりを伝えるスタッフたち。醬油の香ばしい香りのなか、半纏(はんてん)を着たスタッフと来場者の会話が弾んでいました。
また、テーマの広い展示会だからこそ、異業種の出展者同士で横のつながりも生まれていました。
「今年は北海道鶴居村とコラボし、お互いのブースにパンフレットを置くなど、ブース間を行き来していただけるような仕掛けを作りました。他の展示会ではなかなか知り合うことのないジャンルの出展者さんたちとご縁ができるのも、GOOD LIFE フェアだからこそだと思います」
体験型ワークショップで来場者と密度の高いコミュニケーション
今回が2回目の出展となる京都発の化粧品ブランド・ICHI化粧品。「昨年トライアル出展して手応えを感じたので、今年は大きくチャレンジしてみようと前回の1ブースから4ブース分に拡大しました」と話すのは、株式会社ICHIインターナショナル社長の山田博賢さんです。
広々としたブースでは、商品を紹介するだけでなく、美容クリーム作りのワークショップも開きました。クリームの中から美容液が現れる新感覚化粧品・エッセンシャルアクアクリームを実際に作れる体験型のワークショップで、来場者と密度の高いコミュニケーションを狙います。
山田さんは「エンドユーザーと直接的なコミュニケーションを取れることに、売り上げ以上の価値を感じている」と言います。
「さまざまな化粧品メーカーが乱立する時代、作り手の人柄や想いなどが重視されていくのではないか。こういった大型展示会に出展することで、ECサイトでは伝え切れてこなかった私たちのセールスポイントを知っていただきたいです。GOOD LIFE フェアは老若男女、国籍問わず、さまざまな方が熱意を持って訪れるオープンな展示会なので、ものづくりへの共感度がより高いですね」
生活者とダイレクトにつながり、生の声を聞ける
創業300年を超える食品・酒類の総合卸売会社・国分グループ本社株式会社は、自社ブランドの常温レトルト惣菜「tabeteまごころを食卓に 膳」や、大豆ミート缶詰「K&K プラントベースミート」をブースで展開。GOOD LIFE フェアへの出展は、今回で2回目です。
自社のオンラインサイトで販売している「tabeteまごころを食卓に 膳」は、家庭的な味わいと常温保存が可能な手軽さから、離れて暮らす家族への贈り物などにも重宝されているシリーズ。「いずれも一般的なスーパーの定番ラインアップとしては棚に並びづらい商品である一方で、お客様からの興味関心はとても高い食品です」と説明するのは、同社のマーケティング・商品統括部 商品開発部開発一課主幹の礒井歩美さん。
「初出展だった前回は、オンラインサイトの会員獲得を目的として、子どもも楽しめる的当てゲームと試食コーナーをメインにブースを作りました。本当にたくさんの方に興味を持っていただいて、400人を超える新規のお客様が会員登録してくださった。ひとつのイベントでここまで顧客を獲得できる機会はないので、社内でも高評価でした」
今回は試食に加えて、商品の販売も実施。「ご家庭で実際に使うことで、食卓にどう寄り添うのかを実感していただきたい」との狙いから、特別価格での提供を決めました。グループで来場した女性客がお互いの好きな献立を話しながら大量購入していく姿や、母親が子どもに試食させてお気に入りを選ばせている姿などが多く見られました。
「GOOD LIFE フェアの来場者は、他では買えない新しいものを探し求めている生活者たち。一般のお客様の疑問に直接お答えしたり、普段の食生活についてお話したりできることは、商品開発にも生きています。これからも商品を通して、新しいライフスタイルの提案をしていきたいです」
「ものづくりのストーリーに『厚み』」 バイヤーが実感するフェアの特長
来場者の多くは一般の生活者であるものの、新たな商材との出合いを求めて訪れるバイヤーも少なくありません。バイヤーは出展リストを確認し、マッチングをしたい企業をリクエスト。指名があった企業は、個室ブースで商談を行います。
都内の大手百貨店内にある、商品の展示や体験に特化したショールーミング型店舗のスタッフは、2人で手分けして1日で約20件の企業に商談をリクエストしていました。
「来場してみて驚いたのですが、本当に出展のカテゴリーが多様。テーマが狭まらないので、たくさんの新しい発見があります」と、同店のキュレーション担当者はフェアが扱うジャンルの幅広さに舌を巻いている様子。「品質や技術力の高さ、アイデアや歴史など、ものづくりのストーリーに『厚み』が感じられるメーカーさんが多いので、これから良いお付き合いができたらと考えています」と、フェアで結ばれる縁に期待していました。
大きなテーマで、ジャンルを問わずさまざまな業種が集まるGOOD LIFE フェア。商品やサービスのこだわりを丁寧に届けたいと考える出展者と、ストーリーのある新しいモノ・コトを求める生活者やバイヤーたち。両者立場は違えど、「よりよい暮らし」の先にある「豊かな未来」に向けて、皆が同じ方向を向いていると感じさせる、可能性に満ちた展示会でした。
「GOOD LIFEフェア2025」開催決定!
出展者・来場者の双方から好評のGOOD LIFEフェア、次回開催が決定しています。出展に関する資料のご請求や出展申し込みについては、公式ホームページをご確認ください。
日時:2025年9月26日(金)~28日(日)
会場:東京ビッグサイト西1~2ホール
出展申込締切:2025年5月末日予定
「GOOD LIFEフェア」は朝日新聞読者の特性にマッチしたイベント
3日間で過去最多の約4万人を動員した「GOOD LIFE フェア2024」。朝日新聞社は、集客にあたって開会前に朝日新聞朝刊で特設ページを設けて告知するなど、読者に対するプロモーション活動も展開しました。
そんな朝日新聞の購読者の特性を「全国メディアプロフィールサーベイ2023」でひもとくと、より良質なものを求める意識や、環境保護やSDGsへの関心が高いことがうかがえます。
「GOOD LIFEフェア」は、こうした朝日新聞読者の特性にもマッチした展示会です。来場者の多さだけでなく、来場者の熱量の高さも、GOOD LIFEフェアの大きな魅力となっています。
■調査概要:全国メディアプロフィールサーベイ2023 (全国MPS 2023)
調査地域 全国
調査対象 満15~79歳の男女個人(中学生を除く)
抽出方法 インターネット調査パネル
調査方法 インターネット調査
有効回収数 30,154
規正標本サイズ 98,512(推計人口に対応。単位:千人)※満15~79歳の人口構成比に合わせてウェートをかけ、都道府県ごとの抽出率の違いを規正している
調査時期 2023年7月3日~8月16日
調査主体 全国MPS協議会
調査実施機関 ビデオリサーチ
2023年度 全国MPS協議会参加社 ADKマーケティング・ソリューションズ、朝日新聞社、中日新聞社、電通、日本経済新聞社、毎日新聞社 6社