VライブコミュニケーションアプリIRIAMでも高い効果を生んだ初のデータ領域の新商品とは?

 ぴあと朝日新聞社がタッグを組んだぴあ朝日ネクストスコープ株式会社、通称「PANX」が独自のソリューションを活用し、サービスを提供しているアライアンス広告商品「X Amplify スポンサーシップ PIA Segments データタイアップ広告」(以下、「データタイアップ広告」)。 PANX社のPIA DMPに蓄積されたさまざまなデータを活用し、広告を届けたいXユーザーを「セグメント」(グループ分け)できる。

 202311月のサービス開始から多くの企業が導入し、X広告のマーケティング課題の解決に寄与している。Xにおけるエンターテインメントやゲームといったジャンルの広告配信の際に、早くも高い効果を生み出している。 

 このデータタイアップ広告を利用して、効果的なターゲティングにつなげているユーザーの一つが、スマホでキャラクターのライブ配信を楽しめるVライブコミュニケーションアプリを展開するIRIAM(イリアム)だ。

 IRIAMは多くのネットサービスを展開するDeNAの100%子会社で、デジタルマーケティング部分をIRIAMのデジタルマーケティング責任者とDeNAのX領域担当者、デジタルマーケティングにおいて豊富な販売実績・運用経験のある広告代理店、セプテーニの担当者が連携して運用している。 

 IRIAMのデジタルマーケティング責任者である阿部智也氏、DeNAでX領域を担当する辰巳佳衣氏、セプテーニでX運用を担当する入口瞳子氏に「データタイアップ広告」の運用と効果、今後の活用展望について聞いた。

――まず、IRIAMがどのようなサービスをしているのか教えてください。 

阿部:「IRIAM」は、スマホ一つでいつでもどこでもキャラクターのライブ配信を楽しめるVライブコミュニケーションアプリです。ライバーとして自分のイラストを動かして配信してみたり、リスナーとして個性豊かなライバーやリスナー同士でも交流が楽しめる点が魅力です。201810月のサービス開始以降、現在に至るまで着々と事業は拡大し、現在、累計ダウンロード数は約420万以上、売り上げは年間約70億を達成しています。 

IRIAM阿部氏画像1 IRIAM 阿部智也氏 

――IRIAM社にとって、Xはデジタルマーケティング戦略の中でどういった位置付けになりますか?

阿部:事業戦略として、ユーザーの自然流入(検索エンジンなど広告枠以外の検索結果からサイトに流入したユーザー)数の増加も重要ですが、広告経由での獲得も非常に重要な流入経路になっています。中でもXは、IRIAMのユーザーさんが利用するコミュニケーションツール第1位であり、サービスとの親和性が非常に高く、広告出稿の実績を見ても最も獲得効率が良いためIRIAMにおける最注力媒体になっています。

X Amplify スポンサーシップ


――自然流入のユーザーと、広告流入のユーザーでは大きな違いがありますか? 

阿部:ユーザー属性における特別な住み分けといったものは特に無いです。ただアプリ内におけるユーザー調査の結果から、アニメ・ゲーム・漫画などを好む傾向やオンラインコミュニケーション意欲が高い傾向など、ユーザー全体での大まかな趣味嗜好・行動特性は見えてきています。そのため、そこに対してどういったメッセージやIRIAMの魅力を伝えると一番反応してもらえるか、日々広告の運用軸やクリエーティブ軸で試行錯誤しながら検証をしているところです。 

――そういった検証をする中で、どのようにデータタイアップ広告の「PIA Segments」にたどり着いたのでしょうか。

辰巳:IRIAMのX領域では、これまで様々な検証をセプテーニさんと取り組んでいたのですが、どのようなターゲティングをするか、常に困っている状態でした。その中で、エンタメ系のサービスとぴあさんの相性が良いのは有名だったので、提案をいただき、すぐに取り組みたいということになりました。

IRIAM辰巳氏画像2  DeNA 辰巳佳衣氏 

入口:そもそも具体的なサービスを知ったきっかけは、X社さんからデータ領域のX Amplifyスポンサーシップで新しいメニューが出たというご紹介をいただいたことです。 別のデジタルマーケティングツールでも様々なデータを使った機能の利用事例がうまくいっているという背景を踏まえて、このPANX社のターゲティング機能も積極的に活用しようとセプテーニ社内で話して、ご提案しました。 

――IRIAMのターゲティングにデータタイアップ広告の「PIA Segments」を利用して、具体的な効果はどのようなものでしたか? 

入口:その結果、 Xに純正に備わっているターゲティング機能と比較したところ、インストール時のCVRが約1.3倍、アプリのダウンロード7日後の起動継続率が約1.2倍に上がりました。その結果、従来のターゲティングを活用していた時よりも、指標圏内での獲得数や配信量を増やすことができています。

阿部:データタイアップ広告の「PIA Segments」のサービスは、ターゲティングの融通がかなり効く点が魅力だと思っています。例えばGoogle広告の「アプリキャンペーン」だと機械学習を強みとしている分、任意のターゲティング指定ができない仕様ですが、X広告だと自分たちの仮説に基づいて「こういうターゲットに当てたい」という時にうまく切り分けて検証できるのが強みですね。 

入口:実は、運用開始当初は苦戦した時期がありました。データタイアップ広告の「PIA Segments」のターゲティングは、IRIAMさんで獲得したいオーディエンス全体の数と比べるとどうしても少なくなってしまいます。 
 
結果的にインストール単価が見合わない時期が最初の1ヶ月ぐらい続きました。しかし、そのデータを基に類似している層に拡張する機能や、X自体に備わっているターゲティングの最適化機能などを併用することで、狭い範囲だけれど確実な購買データを残したまま、質の高いユーザーにより広く当てるということが実現でき、高いパフォーマンスが出る状態になりました。 

セプテーニ入口氏画像3  セプテーニ 入口瞳子氏 

――辰巳さんは、DeNAグループの中で様々な事業でX広告を担当しているとの事ですが、IRIAM以外にもXと相性の良いサービスがありますか? 

辰巳:X広告を実際に行っているサービスでは、Pococha(ポコチャ:ライバーとリスナーが双方向コミュニケーションできるライブ配信アプリ)があります。他事業でも一部行っています。Pocochaも「PIA Segments」との相性が良さそうだと思っています。 

阿部:僕も辰巳と同じく横断部署を兼務しているのですが、ゲームやエンタメ全般のサービスで、それぞれのターゲットに当てはまる部分で、「PIA Segments」のターゲティングを試してみたいですね。

IRIAM記事(3名)画像4

辰巳:弊社の複数事業で、次はどこにターゲットを広げると獲得がさらに伸びるか考えているものが出てきています。このフェーズに入った時に、類似のジャンルに広げる際のターゲティングを気軽に試せるというのがすごく使いやすいです。更に、ターゲティングのデータから分析ができる、ということもありがたいと思っています。
セプテーニさんとよく話しているのですが、ターゲティングは分析にもとても役立ちます。違うターゲットを狙って、想定よりも当たったという時に、今度は通常のX広告やキーワードでやりましょう、と検討できる。抽象度を少し上げて考えると、このターゲットもいけるのではないか、というように発展的なディスカッションもできているので、議論の種としてもすごく役立っているという実感があります。

入口:私もエンタメ系やライフスタイルに近い商材は相性が良いと思っています。また、IRIAMの継続率が改善した、という点を見ると、継続率やLTV(ライフタイムバリュー:一人の顧客のサービス利用期間に得られる利益)の改善を目的としたプロモーションを実施する他商材にも活用できそうです。こういったものとチケット購買・購買プロセスデータが使えるという点は非常に相性が良いと思っています。 

 Xのユーザーを効果的にターゲティングするためのツール「X Amplifyスポンサーシップ PIA Segments」。推し活や配信活動といったジャンルが盛り上がりを見せる中、エンターテインメントジャンルに強いデジタルマーケティングは、より必要性を増している。

 PANX社に蓄積された様々なデータは、単に広告のためのターゲットとしての活用にとどまらず、施策の分析や効果検証、データプロバイダーとのデータ連携など多くの用途が開けていきそうだ。

X Amplify スポンサーシップ

X Amplify スポンサーシップ

ぴあと朝日新聞社がタッグを組んだぴあ朝日ネクストスコープ株式会社、通称「PANX」が独自のソリューションを活用し、サービスを提供しているアライアンス広告商品について紹介しています。