TikTokエフェクト、企業の活用ケース増加の理由〝ひと工夫〟に現れるZ世代の本音

「TikTok」でユーザーがオリジナルエフェクトを作成できる機能「Effect House」が人気です。背景には、タイパ(タイムパフォーマンス)を意識しつつ個性を大事にするZ世代の感性があるようです。幅広い世代に楽しまれ、企業のプロモーション施策にも活用されるようになったエフェクトの最新事情に迫ります。

2019年から「TikTok」で使われているエフェクトは、撮影した動画の顔を自動で認識し鼻の部分などに〝お絵描き〟ができる人気の機能として知られています。

「TikTok」でエフェクトを担当するEffect House JP担当者の田中遼平さんは「2019年にエフェクトが出始めた頃、人気だったのは顔の上にハートが降ってくる『Falling Heart』や、鼻で画面上にお絵描きができる『ノーズペイント』などでした」と振り返ります。

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Effect House JP 担当者 田中遼平氏

クリスマスの時期には、クリスマスソングとともに「ノーズペイント」によってトナカイの鼻になった動画が多くのユーザーによって投稿されています。
一方、この時期のエフェクトはTikTok公式から提供されるものしかなく、エフェクト自体で個性を出すことは難しかったと言えます。

ところが、2022年4月に「Effect House」がリリースされると、ユーザー自身がオリジナルエフェクトを作成、公開できるようになりました。
田中さんは「使えるエフェクトの選択肢は一気に広がり、エフェクトのクリエーターも生まれるほど、『Effect House』は人気の機能になっています」と説明します。

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エフェクトはZ世代を中心に、幅広い世代のユーザーに楽しまれています。中でも、若い世代に人気の理由の一つとして、田中さんが挙げるのが、時間やコストをシビアに考えるタイパと呼ばれる若者ならではの姿勢です。
若い世代の主なコミュニケーションの場は動画です。一緒に行った場所、体験したことを動画に撮ってシェアすることを日々、繰り返しています。
日々、チェックすべき膨大なコンテンツに囲まれながら、動画の編集までしなければいけないZ世代にとって、仲間内で話題になる動画を簡単な作業で作れてしまうエフェクトは便利な存在だと言えます。

タイパに加えて、田中さんが強調するのが、エフェクトを選ぶ時のユーザーの心理です。
「ユーザーたちは〝流行っている〟という理由だけでエフェクトを選んでいるわけではありません。流行に左右されるのではなく、あくまで、自分らしさを表現するツールが若者にとってのエフェクトなのです」
それを支えるのが、膨大な数のエフェクトの種類です。現在、選べるエフェクトは10万種類以上あり、毎日1千以上の〝新作〟がアップされています。多様なユーザーたちの好みを、エフェクトのクリエーターがカバーしてくれる形になっています。

サムライトが運営するエッセイ投稿メディア「かがみよかがみ」がクリエーターのSuaさんとのコラボで、バブル時代をイメージしたオリジナルエフェクト「バブルオン」を作成した際も、大事にしたのは自分らしさです。
Suaさんが「似合う似合わないは関係なく、気持ちがアガる表現を大切にしていたバブル時代のように新しい自分を見つけて楽しんで」と呼びかけた動画は64万回再生を記録しました。

@kagamiyokagami_official

かがみよかがみ公式TikTok

そんなエフェクトの価値をプロモーションに活用する企業も生まれています。

2023年3月4日に開催された「第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER」に合わせて生まれたのが、エフェクト「TGCプリ」です。作成したのは東京ガールズコレクション(TGC)アカウントでした。
本番の1週間以上前にエフェクトをリリースし、ユーザーが参加できる形でイベントを盛り上げる施策として活用しました。

また、セガの人気ゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」や「ぷよぷよ」などの画像をオフィシャルが提供し、それらを用いたエフェクトをユーザーに作ってもらう企画では、14個のエフェクトが集まったほか、最優秀賞に選ばれた「Sonic Tap Runner 100」は世界中でヒットしたエフェクトになったと言います。

田中さんは企業がエフェクトを活用する意義について「動画コンテンツだけでなく、エフェクトそのものの魅力によって、自分たちのアカウントがリーチできていないユーザーにアプローチできる可能性が広がる」ことにあると説明します。
あえて平成をイメージさせたプリクラ風のシャッターエフェクトが人気になるなど、エフェクトから生まれる流行はますます見逃せなくなっています。

多様性を大事にする時代。エフェクトのような〝一工夫〟を加える場面にこそ、Z世代ならではの特徴が現れるのかもしれません。

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※「Effect House」とは?

TikTokユーザーが誰でも気軽にエフェクトを作成できるプラットフォーム。Effect Houseでは、ユーザーが自分でエフェクトを制作し、TikTokで公開することができます。
以前はTikTok公式制作のみであったエフェクトの可能性を広げ、TikTokのエフェクトを通して、新たなクリエーティブな空間をユーザー自身で開拓することが可能になりました。 

また2023年4月より、TikTokの撮影画面からエフェクトを制作できる新機能「Effect House Mobile」も公開され、より簡単にエフェクトの制作ができるようになっています。

多様な価値観を持つZ世代は、従来のマスマーケティングでは把握しにくく、本音が見えにくいという特徴があります。
一方で、持続可能性のある社会やダイバーシティーを大事にする考え方は、現代社会が抱える課題を解決する一歩となる姿勢でもあります。

朝日新聞社のグループ企業であるサムライトでは、エッセイ投稿サイト「かがみよかがみ」の投稿者4000人のコミュニティーを土台にZ世代の本音を引き出すソリューションを開発。100社を超える企業のコンテンツマーケティングで得られた知見と組み合わせたZ世代マーケティングの支援をしております。

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奥山 晶二郎(おくやま・しょうじろう)

1977年生まれ。大学卒業後、朝日新聞入社。佐賀、山口、福岡と勤務し、2007年、デジタル部門へ異動。「asahi.com」の編集に携わり、「朝日新聞デジタル」立ち上げ、動画、データジャーナリズム、SNS連動企画などを担当。2014年から「withnews」の編集長を8年間務める中でパナソニックの「未来空想新聞」など多くの企業コラボ案件を手がける。2022年6月からサムライトに参画。