日本新聞協会「2015年全国メディア接触・評価調査」結果を発表

 日本新聞協会広告委員会は3月15日、新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、インターネットへの接触状況や評価について尋ねる「2015年全国メディア接触・評価調査」の結果を発表した。新聞を読んでいる人は77.7%で、週5日以上読んでいる人は55.6%だった。大学生・大学院生で就職活動の重要な情報源として紙の新聞を挙げたのは44.1%に上り、最多となった。選挙で投票する際に参考にしたい情報源に新聞記事を挙げた人も51.4%と最も多かった。

 各メディアの印象・評価を尋ねたところ、新聞は「知的である」(42.2%)、「自分の視野を広げてくれる」(32.9%)などの評価が高かった。新聞広告は「情報が信頼できる」(69.5%)、「地域や地元の情報が多い」(34.9%)などで評価された。

 「就職活動をするために重要な情報源」を今回初めて設問に加えた。17.8%の人が紙の新聞を挙げ、大学生・大学院生では44.1%に上った。いずれも他のメディアより高かった。大学生・大学院生は「新聞から学ぶことは多い」(72.9%)、「新聞は、世論の形成に影響力があると思う」(72.9%)、「社会人になったら、新聞は欠かせない」(67.8%)などと新聞を評価する。新聞の接触率も62.7%と、10~20代(50.1%)と比べ高い。就職活動の際に新聞を頼りにしていることが分かる。

 今夏に参議院議員選挙が実施されることから、選挙で投票する際参考にする媒体を尋ねた。新聞記事(51.4%)を挙げた人が最も多く、選挙に関心がある人に限ると64.3%に上った。

 今夏の参議院議員選挙から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられる。15~19歳の回答を見ると、テレビ番組(政見放送、36.1%)、新聞記事(25.9%)、テレビ番組(政見放送以外、23.9%)が上位に挙がった。

 シニア層(60~70代)の新聞接触率は、全体の平均より14.9ポイント高い92.6%だった。シニア層は、健康、地域活動、家の建て替えなどへの関心が他の年代と比べ高い。

 新聞社が発行する電子版を知っているのは52.4%で、実際に読んでいるのは9.4%。インターネットを利用している人は70.4%で新聞、テレビの接触率には及ばないものの雑誌、ラジオを上回る。

 調査は01年から隔年で実施している。15年11~12月に全国の15~79歳の男女7,000人を対象に実施し、3,845人から回答を得た。広告委員会は今後、詳しい分析を加えた報告書を発行するほか、調査結果を新聞広告データアーカイブに掲載する。

「2015年全国メディア接触・評価調査」の結果概要は、PDFファイルでご覧いただけます。
「2015年全国メディア接触・評価調査」結果概要

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