SDGs、脱炭素などグローバルな課題への取り組み、ブランドパーパスを幅広い人に効果的に伝えるには

 グローバル規模の社会課題が顕在化する中、それらに対峙(たいじ)している企業のパーパスを表明する必要が出てきています。「単に事実を伝えるだけでなく、理想の未来に向けた行動につながる『気づき』を与えることを重視している」と語る関根和弘GLOBE+編集長に、企業との共創などメディアの活用について聞きました。

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事業会社、メディア、個人を問わず見据えないといけない社会課題と考えなくてはならないパーパス

社会課題解決に対し、メディアが持つ強みとは

 社会課題解決を根幹に置かなくては、企業経営は成り立たない時代です。近年のカンヌライオンズの受賞作は、ジャーナリズムと同様に社会を動かし、課題解決に結びつける力をもっています。もはや編集記事も広告も、最終的に目指しているものは一緒です。私どもと企業が異なる視点や価値観をぶつけあうことで、社会課題解決につながる新たなアイデアもきっと生まれることでしょう。

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GLOBE+編集長 関根和弘

 自社で解決できる社会課題や、自社のアクションの根幹となるパーパスをどう幅広い人に伝えていくかで悩まれている企業は多いと思います。そんな企業のみなさんに、これまでさまざまな分野の社会課題をいかに読者にわかりやすく、効果的に伝えるかで悩み、ノウハウを蓄積してきた私どもが役立てることは多いと思っています。

メディアの役割は行動につながる気づきを与えること

 新聞記者が一番得意なのは、世の中で日々起きている事象のなかから読者に伝えるべきニュース性を見つけることです。実はその力は、製品やサービスと社会や消費者との新しい接点やストーリーを見出すうえでも有効です。

 編集部員が企画から加わり、私が監修を行うこともあるタイアップ企画においてはクライアントに対して長年、ジャーナリズムの視点で社会課題と向き合ってきた私たちならではの発想や視点で提案させていただいています。もっと言えばクライアントもまだ気づいていない課題を第三者の立場から明確にし、他者と比較、相対化する中で「新たな気づき」をもたらす。それこそがメディアの重要な役割だと考えています。

 自らオウンドメディアを運営する企業もいらっしゃいますが、社会課題のテーマによっては取り組みを企業が自ら発信するのは難しい面もあるでしょう。企業の取り組みを読者にうまく伝える「翻訳者」として、メディアを上手に活用してほしいと思います。

メディアが企業とのタイアップで提案できること

世界観との相乗効果で、ブランドの理解促進・共感醸成を目指す

 タイアップ企画の制作では編集部員が営業担当者とタッグを組み、クライアントのコミュニケーション上の課題や悩みに向き合い、ミーティングを重ねます。例えば、ある大学からはミーティングの中で「今の高校生や保護者には、「グローバル人材」というステレオタイプな言葉では大学での学びの本質が伝わらなくなっている」との指摘を受けました。その上で、「日本で生活する自分の身近な課題を見つけて追求することが、世界の課題解決につながっていく」という視点を取り入れた企画を提案しました。これはGLOBE+が日頃、編集コンテンツをつくるうえでも大切にしている発想です。

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 制作においては人物取材も多いのですが、この分野は新聞記者出身の私たちが最も得意とするところで、ノウハウも蓄積しています。スペックやデータで訴求する専門誌や経済誌、クリエイティブ勝負のファッション誌とはひとあじ違う人やもの、テーマを翻訳して伝える力はブランド理解の促進、共感醸成ができると考えています。

 GLOBE+であれば、一貫してSDGsや脱炭素、サステナビリティー、ダイバーシティー、働き方改革などのテーマに力をいれてきました。多様性を尊重する姿勢から出ているテーマです。これらのテーマのタイアップ企画の掲出先を考える際、広告コンテンツと記事コンテンツとのシームレスな、高い親和性が図れる点も読者へ自然な情報提供を行う上で評価されていると考えています。

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GLOBE+事例集

「まだ気づいていない課題を第三者の立場から明確にし、新たな気づきをもたらす。それこそがメディアの重要な役割だと考えています」
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読者のプロフィールを理解したコンテンツ企画

 デジタルメディアは一定程度読み手のことをデータで知ることができます。GLOBE+の場合、読者の男女比はほぼ半々、ボリュームゾーンは35歳から44歳と若く、経営者や役員、部長など意思決定者が35%と多いのが特徴です。読み応えある記事や分析も多いため、平均滞在時間は5分8秒と長く、じっくり読まれてることがわかります。
 各デジタルメディアに集うユーザーのプロフィールと前述したようなメディアが注力しているテーマから逆算してコンテンツを企画できるのが、メディアの提供価値の1つだと思います。

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SDGsや脱炭素、サステナビリティーなど世界共通の課題を自分ごと化してもらうためのポイント

わかりやすく伝える

 GLOBE+はもともと国際世界の話題を深掘りする紙面特集「GLOBE」のデジタル版としてスタートしました。新聞の国際面が「政治」「経済」「外交」中心なのに対し、「生活」「ビジネス」「教育」を軸に、人々の暮らしに身近な話題を多めに取り上げています。そのためビジネスマンや起業家だけでなく、「社会課題に関心をもつ」幅広い層に読まれています。

 コンテンツ制作でもっとも大切にしているのが、難しい国際ニュースをできる限りわかりやすく、自分ごと化してもらうことです。背景理解を深め、事象の核心を把握し、世界で起きていることを自分の言葉で語れるようになる。さらにサステナブルで誰もが暮らしやすい社会へのアクションにつなげてもらうことを目指しています

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国内にもある普遍的な課題を伝える

 GLOBE+は国際ニュースサイトと銘打っていますが、実は国内の話題も多く掲載されています。国際問題や課題は外国だけにあるわけではありません。北海道のニセコは今や外国の方ばかりで看板もカフェのメニューも英語です。外国人実習生の問題も日本国内での重要な国際課題です。SDGsや脱炭素は日本に住む私たちにも、海外の人にも、同じグローブ=地球の一員として取り組むべき課題です。GLOBE+は国境という垣根にこだわらず、地球という星で暮らすすべての人の普遍的な問題を扱うようにしています。国内の出来事も、海外の出来事とまったく同じ「グローバル」な視点で報道しているのです。

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ユーザーの「知りたい」気持ちに世界33都市の取材拠点が応える

 世界33都市に広がる朝日新聞の海外取材網を活用し、国際報道経験が豊富な記者や海外在住歴の長い専門家が取材、分析したクオリティーの高い深掘り記事が一番の売りです。扱うテーマは政治、外交、文化、テクノロジー、ライフスタイルと多岐にわたり、SDGsや脱炭素、サステナビリティー、ジェンダー、ダイバーシティー、働き方改革などの社会課題を視点・切り口として、現場の生の声から掘り下げた記事を多く掲載しています。

 これから目指すメディアのあり方

動画やSNSも積極的に活用し、双方向のコミュニティーづくり

 私はキャリアを通じてデジタルコンテンツや動画、広告制作など幅広い業務に携わってきました。モスクワ支局にいた頃は「オモロシア」と題し、現地にいるからこそわかるロシアの文化や暮らしにまつわるおもしろいエピソードをツイッターで投稿していましたし、YouTuber記者として国際情勢をわかりやすくショート動画で伝えるなど、読者とのコミュニケーションを大切にしながら、新しい情報発信の形にも積極的に挑戦してきたつもりです。

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ウクライナのチェルノブイリ原発を取材(2012年11月)

 記者だけにもともと好奇心が強くて、知らない世界を知りたいとの思いで幅広い仕事をしてきました。『ハフポスト』で自ら希望して携わった広告コンテンツのクリエイティブ制作の経験は、GLOBE+での仕事にも大変役立っています。コロナ禍で一時休止しているイベント実施やウェビナーなども今後は積極的に開催し、GLOBE+をベースにした双方向型コミュニティーづくりにも取り組んでいきたいと考えています。日本人が外国語を道具として使えるようになるサポートを目的とした語学系コンテンツの充実も実現させたいですね。

 その際には企業のみなさんとタッグを組んで、「グローバル」な社会課題解決に役立つ、良質なコンテンツを一緒に創り上げていきたいと考えています。

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関根和弘(せきね・かずひろ)

GLOBE+編集長

1998年に朝日新聞に入社。広島県の福山支局、神戸支局、大阪本社社会部などで事件取材に携わった後、社内制度を利用してモスクワ大学へ1年間語学留学。大阪本社に戻った後、国際報道部に異動し、モスクワ支局に3年間勤務。その後、アメリカのネットメディア「ハフポスト」に出向し、デジタルメディアについて学ぶ。朝日新聞デジタル編集部を経て2021年4月、GLOBE+に副編集長としてジョイン。2022年9月から編集長に。