子どもたちが参加企業に取材し新聞作りも 朝日新聞社「地球教室」に協賛する魅力とは

朝日新聞社は「自ら考え、自ら行動する」をテーマに、産官学が連携する環境教育プロジェクト「地球教室」を運営している。オリジナル教材の配布や環境イベント、出張授業の開催など参加型プログラムが子どもたちや教育関係者から支持されている。2024年9月には「かんきょう1日学校」が開かれた。環境に配慮した企業の取り組みを子どもたちが学ぶイベントの様子とともに、協賛社から支持されるポイントを紹介する。

未来のために何ができる?企業の取り組みを通して学ぶ小学生

 9月22日、東京・有楽町朝日ホールで開かれた第17回「地球教室 かんきょう1日学校」(主催:朝日新聞社、後援:環境省/文部科学省)。会場には小学46年生の児童と保護者119238人が参加し、その様子はオンラインでも配信された。
 会場では、子供たちがベテランの新聞記者から新聞の書き方について学んだ後、協賛企業の環境への取り組みについて話を聞いた。子どもたちはイベント終了後に自宅で自作の壁新聞「かんきょう新聞」を作り、かんきょう新聞コンテストにも応募もできる。自発的に未来の地球や自分の将来について考えられる仕掛けが満載だ。 

集合_朝日地球教室1

今年は協賛企業7社がそれぞれの環境に関する取り組みを参加者に紹介した。

旭化成は「へーベルハウス」(HEBELHAUS)の家づくりや家の長寿命化によるゴミ削減の取り組みを紹介し、物を大切にすることの重要性を伝えた。ロッテは、今年で40周年を迎えた「コアラのマーチ」を通じた資源削減や生物多様性の取り組みなど幅広い試みを紹介した。
 電車や船、飛行機などで技術や部品が広く活用されているナブテスコは、同社の技術がどのように鉄道のエコへ貢献しているかを説明した。アルミニウム板を製造しているUACJはアルミニウムの「強くて軽い」、「リサイクルの優等生」といった特長がどのように環境保全につながっているかを話した。
 三機工業はロボット技術を利用した建設関連の開発担当者と、水をきれいにする研究開発の担当者が登壇し、水の浄化技術や電力削減の取り組みとその意義を語った。太陽生命保険は20年前から取り組んでいる森林保護活動で、森林整備やビオトープづくりで動物や植物がすみやすい環境作りの様子を伝えた。
 全国のUR賃貸住宅を管理するUR都市機構は、団地解体時に資源の再利用や廃棄物の利活用を推し進めていることを紹介した。
 各社の担当者は自社の取り組みを説明するだけでなく、日々の環境保全の重要性も語りかけ、参加者たちは熱心に話を聞いた。

 「取材に挑戦!」のコーナーでは、各社のブースも設けられ、子どもたちが囲み取材にも挑戦。各企業の取り組みをさらに詳しく尋ねるために、ペンとノートを手に次々に質問した。

囲み_朝日地球教室2

 子どもたちは帰宅後、イベントで学んだことや、感じたことを自らの言葉でまとめた「かんきょう新聞」をつくる。熱気にあふれたイベントの様子は1031日の紙面にも掲載された。

15段2024-10-31 地球教室2 2024年10月31日付 朝刊 全15段2.0MB
見開き2024-10-31地球教室1 2024年10月31日付 全30段(二連版)2.0MB
地球教室スライド

地球教室2025年度企画資料

環境を取り巻く現状と課題や企画概要、協賛メニュー、協賛社の声などを紹介しています。

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環境課題に向き合う企業と教育現場をつなぐプロジェクト

 今回の「かんきょう1日学校」を含む、教育プロジェクト「地球教室」は2008年にスタートした。朝日新聞社が独自に作成したテキスト教材(無料)の配布や出張授業の開催、学んだことをまとめた壁新聞募集など、子供たちの環境問題への自発的な参加を促す年間プログラムを展開してきた。
 これまでに配布したテキストは累計約345万部にのぼり、全国各地の小学校で活用されている。

 特に支持されているのがオリジナルのテキスト教材だ。現職小学校教諭や研究機関、行政などの協力編集を経て作成する。
 小学生に大人気の学習マンガ「科学漫画サバイバル」シリーズ(朝日新聞出版)ともコラボレーションし、表紙をはじめデジタルテキスト内に多くのイラストが掲載され、親子で楽しく読み進められると好評だ。

地球教室 教材

 教材は基礎編と応用編の二部構成になっている。
 基礎編では朝日新聞記者が取材で得た最新情報や世界各地の写真を多数掲載し、分かりやすく環境問題の基礎知識を解説する。
 応用編では協賛企業の取り組みを図解とともに紹介する。1社あたり6ページにわたってそれぞれの得意分野を生かしながら、環境問題への取り組みを伝える内容でキャリア教育にも活用されている。2023年度からデジタル版での提供を始め、同年度は約102000人に配布された。

 この教材やイベントを通じて教育現場や子どもたち、保護者に自社の取り組みを伝えることで企業認知を高められる点も、地球教室が協賛社から支持される理由の一つだ。
 教材やイベントで学習したこと、調べたことをまとめた「かんきょう新聞」を募集し行うコンテストも盛り上がる。2023年度は3,472枚の応募があった。作品の中から「協賛社賞」が選定され、優秀作品は朝日新聞朝刊広告紙面に掲載される。
 単発の施策ではなく年間を通じて継続した取り組みを可能にすることで、長期的なファン作りに手応えを感じる企業も少なくない。
 特に近年はSDGs「持続可能な開発目標」の観点から企業や教育現場、家庭でも環境問題への取り組みや関心が高まっており、双方向の関わりが可能な内容に注目が集まっているという。学校現場からは、学校以外の社会の仕組みに子どもたちが触れられる貴重な機会と評価は高い。

chikyukyositsuP 9月に開かれた「かんきょう1日学校」で熱心に話を聞き、質問する参加者たち

充実のプログラム、長期的なファン作り 参加企業から高い評価

 地球教室を運営するメディア事業本部プランニング3部・村上優海は「普段ではなかなか入り込めない教育現場でも、『教育に強い朝日新聞』と連携することで、リアルな接点を創出できる点が、このプログラムの大きな魅力です」と説明する。
 「協賛企業からは『1年を通じた充実したプログラム。他社でこれほど完成度の高い企画は見当たらない』『子どもたちに自社の活動を直接アピールできる大変貴重な機会。長期的なファン作りに繋がっていることを実感する』と高くご評価いただいています」

地球の未来を担う子どもたちの成長を支援する「地球教室」では2025年度の協賛企業を募集している。
 「地球教室は、次世代を担う子どもたちに環境問題の重要性を伝えるとともに、貴社の環境への取り組みを教育現場に直接届けることができる貴重な機会です。子どもたちに貴社の環境活動を知ってもらうことは、ブランド価値を高めるだけでなく、将来的なリクルートの場としても大きな期待が寄せられています。
 年間のプログラムを通して、貴社が社会に果たす役割を伝えるとともに、次世代への環境教育に貢献できる機会をぜひご活用ください。」(村上)

地球教室スライド

地球教室2025年度企画資料

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