IMAメディアプロジェクト

 「写真作品の価値を定め発信していきたい、アート写真をもっと身近な存在にしたい」との思いで 2012年4月にオンラインを、8月に雑誌『IMA(イマ)』を創刊しプロジェクトはスタートした。現在はアート写真の世界的潮流を紹介しつつ、次世代の日本人写真家を掘り起こし、彼らが海外で活躍できる機会の創出も図る。

 「雑誌『IMA』では、作家の表現したい世界に寄り添うため、紙の質感や手触りにもこだわり、また作品の背景を丁寧に説明することも心がけています」と、エディトリアルディレクターの太田睦子氏は語る。写真は作家の生きている時代と社会を投影したもの。撮影された背景やコンセプトを理解して鑑賞すると、俄然面白くなるからだ。同時に、情報発信の柱として参加体験型の構想も温め、今年3月には六本木に『IMA CONCEPT STORE』をオープン。2次元の雑誌メディアを立体的に見せるリアルな場として位置付ける。「写真家ライアン・マッギンレーが来日した際、生きた動物を7種類集めてスタジオ撮影し、予想以上の人が集まるなど、リアルイベントに大きなポテンシャルがあると実感していました」

 人はその場に身を置くと、作品を五感で捉えようとするし、ストア内を歩いたりコーヒーを飲んだりしながら写真集を手にした方が、記憶にもより強く残る。ワークショップなら、参加者がインタラクティブに写真に関わることもきる。

 多メディア時代となった今、生活者にとってアート写真について知り、楽しむ方法は広がった。また情報を発信する側も、生活者にアプローチする様々な仕掛けを手にした。その試みを可能性の広がりと捉えるか、難題と考えるか。

 詳しくは、http://imaconceptstore.jp

IMAメディアプロジェクト

 アマナはIMAメディアプロジェクトを通して、写真関連イベントの開催、写真集出版や作品の展示・販売を行うなど、多様なアートフォトの楽しみ方を提案している。2014年10月にはIMA CONCEPT STOREで注目の日本人アートユニット Nerholの展覧会を開催、11月にはバーニーズ ニューヨークとのコラボレーションにより、写真をもっと身近に五感で愉しむ家「&ima(アンドイマ)」を横浜にオープンする。