26時間以内に100㎞歩く「エクストリームウォーク」 ウォーキングは誰もが挑戦できる都会的なスポーツに進化

 朝日新聞社は、100kmを26時間以内に歩くウォーキング大会「エクストリームウォーク100」を開催している。東京と大阪で毎年、春と秋に開催され、これまで延べ17,000人強が参加。新しいスポーツイベントとして注目されている。そんなエクストリームウォークの誕生の経緯やコンセプト、魅力について、スポーツ事業部主査の豊吹雪に聞いた。

ウォーキング文化を継続するために、都会的なスポーツに刷新

 「エクストリームウォーク100」は、朝日新聞社が2019年から開催しているウォーキング大会だ。
 ルールは、タイムや順位を競わず、時間内に歩ききること。約100㎞のコースには5つのチェックポイントがあり、制限時間内に通過しながらゴールを目指す。
 20歳以上であれば、国籍、性別、障がいの有無など問わず、誰でも参加できる開かれた大会となっている。

エクストリームウォーク1

 50㎞や100㎞のウォーキング大会は他にも存在しているが、エクストリームウォークの特徴は、都会的なスポーツイベントと位置付けられている点にある。ファッション性と機能性を兼ね備えたウェアやギアを身に着けて参加する人が多いのも、特徴の一つだ。
 豊は「参加者の中心は30代から50代が中心。一般的なウォーキング大会よりも10歳以上若い」という。一昼夜かけて100㎞歩ききることで得られる達成感や満足感は非常に高く、SNSや友人、知人からの口コミで、参加者は年々増加しているという。

エクストリームウォーク2

 エクストリームウォークは、朝日新聞社と日本のウォーキング文化との深い結びつきから生まれた。
 朝日新聞社は1960年代から、全国各地の自治体や日本ウオーキング協会と共に、ウォーキング事業を手がけてきた歴史がある。「2020年頃までは全国各地で自治体が開催していた20くらいのウォーキング大会に主催として参画し、新聞記事にするなどサポートしていました」と豊は振り返る。
 その一方で、ウォーキングイベントの高齢化という課題にも直面し、各地の大会参加者は減少傾向にあった。ウォーキング文化を発展させるためにも、朝日新聞社は市民スポーツを主催社として支援するだけでなく、収益性を持つスポーツイベントを自ら企画する必要があった。
 そして生まれたのが、100㎞ウォークというアイデアである。「100kmのウォーキング大会は他にも存在しているので、独自性を打ち出す必要がありました。何を尖らせるか考えたとき、都心で開催する大規模なウォーキング大会がないことに気付きました。
 そこで、東京マラソンのような都会的なスポーツイベントを目指すことにしました」と豊は語る。ウォーキング=シニアという印象を払しょくし、ウォーキングはスポーツという認識を広げるために「エクストリーム(=過激な)ウォーク」という造語を考案した。自分の体力や気力の限界に挑戦する都会的なウォーキング大会として、SNSを中心に告知を行った。2019年の第1回大会は、テスト開催として500人の定員で募集したところ、約1500人の応募があったという。

エクストリームウォーク3

 現在、「エクストリームウォーク100」は、100㎞を26時間以内で歩く100㎞部門のほか、35km前後を8~9時間以内に歩くビギナーズ部門も設けられている。
 また2023年春、100kmをためらっている人に向けて、50kmを12時間以内に歩く「エクストリームウォーク50K」も立ち上げた。2024年6月1日には、淡路島の景色や観光スポットを巡りながら50km歩く「エクストリームEXTRA in 淡路島」も開催。「エクストリームウォーク」ブランドを成長させている。

「エクストリームウォーク」媒体資料


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協賛企業は、自分に投資する意欲が高いアクティブ層に訴求できる

 2019年の第1回大会から、エクストリームウォークのコンセプトに共感する協賛企業と共に運営している。
 第1回大会から2022年秋まで協賛していた企業の一つが、田中貴金属グループのTANAKAホールディングスだ。同ホールディングスは目標に向かってコツコツがんばる人を応援する「コツコツプロジェクト」を展開している。このプロジェクトと、100㎞をコツコツ歩いてゴールを目指すエクストリームウォークのコンセプトが合致し、協賛することを決めてくれた。「ゴールした人全員への記念品の提供や、社員の方々がボランティアスタッフとして参加されるなど、様々なサポートをしていただきました」と豊は説明する。
 ヤマト運輸は、第1回大会から現在も継続して協賛している企業の一つだ。同社は、スタート地点で参加者の荷物を預かり、ゴールまで運ぶという役割を担っているという。「5つのチェックポイントには、協賛企業のロゴ入りののぼりなども立てられ、参加者はそれを目印に頑張って歩いていきます。一昼夜かけて100㎞歩き続けるのはハードだからこそ、その間にサポートされたことは参加者の記憶や印象に残ると考えています」(豊)
 エクストリームウォークの100㎞部門の参加者は、7割が男性だという。参加費用は、1万8000円(税込み)。
 そうした状況から、エクストリームウォークは、特に「自分に投資する意欲が高い、30代から50代のアクティブな男性」に向けた訴求力が強いスポーツイベントであると言えるだろう。

 「ASICS WALKING(アシックスウォーキング)は2020年秋の大会から協賛いただいています。一部の参加者には、長距離用のウォーキングシューズのモニターになっていただきました。歩きやすさの違いを体感されたはずです。2024年から協賛している味の素様は、『アミノバイタル』のサンプリングやスープの提供なども行っています。アミノバイタルを飲むと体力が回復する。
 これらの商品のように、何か実感が伴う商品やサービスとの相性も良いと思います」と豊は語る。
 エクストリームウォークは、ウォーキングの練習会も開催している。協賛企業は、大会当日だけでなく、練習会から参画することも可能だ。
 「イベントは春と秋のみの開催ですが、各地で行う練習会を含めて長期スパンの連携が可能で、協賛メリットは多岐にわたります。ウォーキングは日常の延長線にあるものなので、どんな企業も何かしら接点を持つこともできると思います。来年度の協賛に向けた視察なども可能ですので、お気軽にお問い合わせください」と豊は締めくくった。

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