カタログ通販も、店舗も
──ライトアップショッピングクラブについて教えてください。
1971年、レコード通販のCBS・ソニーファミリークラブとしてスタートしました。徐々に取扱品目を増やし、80年代にはアパレルも本格的にスタート。83年には、初のカタログ発刊と同時に直営店舗1号店を、銀座小松ビルにオープンしました。(1987年にソニービルに移転)
今はアパレル中心のカタログ3種(「LightUp(総合)」、「GRANDGRIS(レディス)」、「BOGARD(メンズ)」)、『日本いいもの再発見』をテーマに衣類や伝統工芸品を扱う「Zekoo」、主に欧州の雑貨を取りそろえた「World Avenue」、食品・酒類をご紹介する「食彩倶楽部」など10種類以上に及ぶカタログを発行しています。また銀座のほかに、名古屋、大阪、福岡にも店舗を構えています。
詳しくは弊社が50周年を迎えた際に作成した特設サイトをご覧ください。
知的好奇心旺盛なシニア層に支持
──どのような方たちが利用されていますか。
私たちのお客様は、60~70代のシニア層が中心です。女性6割、男性4割くらいでしょうか。通販で男性顧客がここまで多いのはちょっと稀有なのかなと思います。
お客様を一言で表すなら「知的好奇心が旺盛な方」。ただ欲しいモノを買うだけでなく、モノができる過程のストーリーまで見て、こだわりの一品を購入されるので、顧客単価も高いです。
偶然の出会いをつくるカタログ通販
──カタログ通販の強みとはなんでしょうか。
めくった先に偶然の出会いがあるところだと思います。欲しいモノが決まっているお客様にはオンライン通販の方が強いのですが、何の目的もなくパラパラめくった時にふっと商品との出会いがあり、もう一回見返した時にやっぱり欲しいかもと思ってもらえるのは、カタログならでは。お客様の需要喚起の材料としてはやはり紙のカタログにまさるものはないなと思います。
新聞も同じで、やっぱり紙面だと見出しの大きさで重要度が一目で分かりますよね。目から入る情報量はまだ紙が圧倒的で何ものにも代えがたいと感じます。弊社もカタログと店舗、オンラインと3つの販売チャネルがあり、うまく融合はしていきたいですが、紙がゼロになる世界はあまり想像していないですね。
▲ライトアップショッピングクラブが発行するカタログの一部
──今後どのような事業展開をお考えでしょうか。
朝日新聞社が持つさまざまな繫がりの中で、シナジーの可能性を探っていきたいと思っています。例えば、朝日新聞社は展覧会事業も展開されていますが、そのコラボ商品が作れないかとアイデアを膨らませています。そのアイデア以外にも、商品開発の社員は何かおもしろいことができないかうずうずしているみたいです。
シニア層強化を打ち出している朝日新聞グループの中で弊社が発展していくイメージは、社員も描きやすいと思います。メディアとして長い歴史がありますし、その多様性、質の高さ、それからお客様のロイヤルティの高さをとても尊敬しています。そのお客様を送客していただけることは大変ありがたいことだと受け止めています。
物語性に富んだ魅力ある商品をより多くのお客様にお届けする、そのために一生懸命努めてまいります。
(聞き手:広報・ブランド推進部 大賀有紀子)