「マガジンハウス文庫」が強力ラインアップでデビュー

 2008年9月10日、マガジンハウス文庫がスタートしました。なぜ今、文庫なのか?  と不思議に思われるかもしれませんが、逆になぜ今まで出さなかったのかと問い返すこの頃です。時間とエネルギーを投入し、苦労して編集したコンテンツを簡単に他社に持っていかれることの悔しさからの脱却。これが本音。大切なコンテンツを再活用し一人でも多くの読者にいい作品を読んでもらいたい、これが次の本音。そして出版ビジネスが拡大すれば喜ばしいことはない、これが第三の本音。

 以上の理由を背景として何とか発売にこぎつけることができました。そこで発刊に際しての私たちの基本の考えとして①売れ筋の作品を最優先する ②不定期の刊行である ③大量点数発刊はしない、という他社とは違った独自の少数精鋭主義でいくことに決めました。第一弾は『ブスの瞳に恋してる』『中山式「いいこと日記」をつけよう!』『もったいない・完全保存版』の3冊。第二弾(10月1日発売)は『美女に幸あり』『きょうの猫村さん1』『世界がもし100人の村だったら』の3冊。いずれも強力ラインアップをそろえることができました。今後は雑誌連載ものや書き下ろしも視野に入れ、ヒットを狙うのはもちろんのこと、取次、書店さんへの実績と信頼を勝ちとっていきたいと考えています。第三弾は12月初旬の予定です。ぜひご期待ください。

(執行役員 溝川史朗氏)

ほしよりこ著『きょうの猫村さん1』
林真理子著『美女に幸あり』