キャラクターマーケティングとは
ビジネスで活躍するキャラクターたち
キャラクターマーケティングとは、アニメや漫画の主人公などの「キャラクター」を活用したマーケティング手法です。キャラクターを使用することで、販売促進、ブランディングや、競合他社との差別化を図ることを期待できます。
キャラクターには、アニメ、漫画、小説、テレビゲームなどの登場人物や擬人化された動物、植物など、幅広いものが該当します。地域活性化を目的に登場した「ご当地ゆるキャラ」もキャラクターの一例です。その他にも、特色ある投稿をして話題になるTwitterアカウントのいわゆる「中の人」もある種のキャラクターと言ってもよいでしょう。最近では、CGやイラストを用いて動画配信するVTuber(バーチャル YouTuber)など、新しい形のキャラクターも生まれています。
キャラクターやブランドを使った商品展開や広告販促などのライセンスビジネスにおいて、ビジネスや社会的認知度の観点から最も活躍したキャラクターを表彰する「日本キャラクター大賞」(主催:キャラクターブランド・ライセンス協会、後援:経済産業省)では、各年のグランプリに次の<表>のキャラクターたちが選ばれています。
主催:キャラクターブランド・ライセンス協会
顔や姿が思い浮かぶキャラクターが多いのではないでしょうか。パワーのあるキャラクターは社会に広く浸透した存在になっています。
「キャラクターマーケティング」適切なコンテンツタイアップをワンストップで実現
ビジネスで活躍するキャラクターたち。キャラクターを活用することで、販売促進、ブランディングや、競合他社との差別化を期待できます。お気軽にお問い合わせください。
企業や行政など、様々な分野で活用
キャラクターマーケティングの手法は、民間企業だけでなく、団体や行政なども含め、様々な分野で活用されています。
消費者の購買態度による製品カテゴリータイプとキャラクター活用効果の関係について、広告朝日のマーケティングキーワード「キャラクター・マーケティング」の記事で、アサツー ディ・ケイR&D本部キャラクターマーケティングG 主任研究員(所属・肩書は当時。現・福井工業大学教授)の野澤智行さんはこう説明しています。
消費者が製品カテゴリーを購買決定する際の態度の違いにより、キャラクターを使った広告・プロモーションの効果は異なる。一般的に、広告の認知や好意、商品購入喚起が特に高まるのは、菓子・飲料や食品・買いまわり品など(図1)。最近では、住宅・不動産や金融商品、携帯電話などの業種でも、企業オリジナルキャラクターを活用し、話題となる例が増えつつある。引用:「広告朝日」 マーケティングキーワード「キャラクター・マーケティング」(2008/01/01)
図:広告朝日| マーケティングキーワード「キャラクター・マーケティング」から転載
業種や商材によって、キャラクターを活用する際の戦略は異なってきます。適したキャラクターの選定やマーケティング戦略が重要となります。
キャラクターマーケティングの効果
認知度を高め、集客や販売を促進。SNSで話題化も
キャラクターマーケティングには、アニメ、漫画、ゲームなどの「既存キャラクター」を利用するケースと、企業などが新たに「オリジナルキャラクター」を開発するケースがあります。
知名度のあるキャラクターを利用すると、そのキャラクターが顧客の関心をひくアイキャッチ役となり、商品やサービスへの注目が高まります。たとえ地味な商品でも、キャラクターの人気を活用して、競合他社との差別化を図り、認知度を上げる効果が期待できます。
さらに、熱狂的なファン層や、大きなファンコミュニティを抱えるキャラクターであれば、コラボレーションした商品をファンが収集したり、ファンの間で話題となってSNSで拡散したりして、集客、販促に大きな力を発揮します。
ブランディングに役立つ
キャラクターを活用することで、キャラクター自体がすでに持っている、親しみやすさ、かわいらしさ、清廉さ、勇敢さなどのポジティブなイメージを、商品やサービスに投影させることを期待できます。キャラクターへの関心や親しみ、愛着によって、商品、企業、広告にも良好なイメージを持ってもらいやすくなるでしょう。
また、独自に開発したオリジナルキャラクターの場合、キャラクターが世間の認知を得て、好感を集める存在に成長できれば、キャラクター自体が企業の顔として強力な企業PRの武器となり得ます。企業キャラクターへの親しみから、その企業への親近感が育まれる効果が見込め、ブランディングにも役立ちます。
出典:第8回 NRC全国キャラクター調査(2021年)| 日本リサーチセンター
日本リサーチセンターの「第8回 NRC全国キャラクター調査」(全国15~79歳の男女1,200人が対象、訪問調査)によると、企業キャラクターの認知度は、高いものでは約9割に達し、提示した14種のキャラクターの大半で認知度が4割を超えるなど、広い認知を獲得している様子がわかります。また、好感度は複数のキャラクターで2割を超えており、キャラクターは人々に好感を持たれる存在であること、一方でキャラクターによって好感度には差があることが読み取れます。
業種や商材、購買ターゲット層になじむよう、各キャラクターのパーソナリティーを慎重に設定し、マーケティング活動を重ねて好感度を上げていくことが大切だといえるでしょう。
幅広い年代の顧客に届く
出典:好きなキャラクターがいる人の割合(2021年)| 株式会社アスマーク調べ
調査会社アスマークのウェブアンケート調査(20~50代男女が対象)によると、「好きなキャラクターがいる」と回答した人は全体の約5割を占めています。20~50代の年代別でみると、年代が若いほど、好きなキャラクターがいる割合が高く、20代では7割近くです。一方、50代も約4割が好きなキャラクターがいると回答しており、キャラクター人気は子どもや若者だけのものではないことがわかります。
<ACR/ex(2022年4-6月、東京50km圏+関西、男女12~69歳)>
また、ビデオリサーチ「ACR/ex」では、「キャラクターを用いたCMや広告は親しみを感じるものが多い」との設問に、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した人は36.8%。性年代別にみると、グラフのように、若い世代や女性で高い傾向にありますが、40~60代の中高年男性もそれぞれ2割を超える人が好感を示しており、キャラクターマーケティングは幅広い世代に有効なことがわかります。
中高年世代が懐かしいと感じるキャラクターを活用して、改めて話題や人気を集める例もしばしば見られます。当時のファンに加え、当時を知らない世代にも楽しんでもらえる企画です。例えば、2022年公開の映画「シン・ウルトラマン」は、1966年の「ウルトラマン」を見ていた世代、平成の「ウルトラマン」シリーズで育った世代、そして子どもたちと、幅広い世代に楽しまれています。2016年公開の映画「シン・ゴジラ」をはじめ、映画監督の庵野秀明氏が関わる「シン・」を掲げた作品の制作も続いています。
「キャラクターマーケティング」適切なコンテンツタイアップをワンストップで実現
ビジネスで活躍するキャラクターたち。キャラクターを活用することで、販売促進、ブランディングや、競合他社との差別化を期待できます。お気軽にお問い合わせください。
キャラクターマーケティングのデメリット
ここまで、キャラクターマーケティングの効果について見てきました。デメリットとしては以下があげられます。
- 既存キャラクターを活用する場合、人気キャラクターであるほど、版権使用料や契約に多額の費用がかかったり、キャラクター使用にあたり細かい制約があったり、交渉が煩雑だったりする。
- 雰囲気やイメージが合わないキャラクターを起用してしまうと、かえってブランド毀損(きそん)などの悪影響を生んでしまう。
- オリジナルキャラクターを開発する場合は、人気を見込むのが難しい。効果を発揮するとしても、長い期間がかかってしまう可能性がある。
- オリジナルで作ったつもりでも、類似したものがすでに商標登録されていることがあるので、慎重に制作する必要がある。
既存キャラクターでは早い効果が見込めますが、対象とする商品やサービスに適したキャラクターを起用することが重要です。オリジナルキャラクターを開発する場合、企業やブランドの特性を体現した容姿やパーソナリティーを設定することも簡単ではなく、ノウハウが必要になってくるでしょう。
朝日新聞社のキャラクター活用の事例
朝日新聞社の知見・ノウハウを生かし、ワンストップで実現
様々なメリットのあるキャラクターマーケティングですが、いざ実施するにはハードルが高いと感じる方もいると思います。
朝日新聞社はこれまで多数の出版社・版権元団体とタイアップして、広告、事業などの豊富な案件を実施してきた実績があり、販促・話題化につながる企画をワンストップで実現することが可能です。コンテンツの企画時に重要な、作品や作家性などのキャラクターとの親和性は、明文化・可視化しにくい要素でありながらひとつ選択を間違えればリスクになるデリケートな部分ですが、これまでの取材、セールスの知見やノウハウを生かし、適切なコンテンツ選定の相談をしていただけます。
事例1:幅広い世代におなじみのアニメ・漫画のキャラクターを活用!
/藤子・F・不二雄キャラクターズ 朝日新聞「みんなの未来ドア」広告特集
朝刊1面に掲載される質問と、どの面に掲載されているか分からない答えを探す楽しさが好評の、朝日新聞朝刊の「しつもん!ドラえもん」は2010年にスタートし、すっかり読者におなじみのコンテンツです。また、ドラえもんなど藤子・F・不二雄氏の作品のキャラクターたちを活用した、藤子・F・不二雄キャラクターズ 朝日新聞「みんなの未来ドア」広告特集は、食品や情報通信、旅行など多くの業種で実施されてきました。幅広い世代におなじみの藤子・F・不二雄作品のキャラクターたちが登場することで、家族みんなで楽しめる企画となっています。
参考:キャラクターを活用し、こんにゃくの魅力を子どもたちに届ける 藤子・F・不二雄キャラクターズ 朝日新聞「みんなの未来ドア」広告特集|広告朝日
事例2:人気小説との書き下ろしタイアップ、SNSでも拡散
/「コトブキ・ジローと五人のお客さま 半沢直樹編」
「半沢直樹」シリーズの著者・池井戸潤氏とのタイアップ広告特集で、毎週金曜日の朝日新聞朝刊に、大人気作品「半沢直樹」の名物キャラクターが登場する書き下ろしストーリーを6回連載しました。SNSでも拡散し、人気キャラクターが登場する物語を通してものづくりのこだわりを伝えたことで読者がより感情移入し、商品への理解や愛着が深まった様子が見られました。朝日新聞のメディア「好書好日」のウェブサイトにも掲載し、好PVを記録しました。
参考:池井戸潤氏が執筆した「ザ・プレミアム・モルツ」のものづくりストーリー。「半沢直樹」の名物キャラクターをゲストに迎え、サントリーの営業マンが熱く語る!| 広告朝日
事例3:小学生や親に支持される人気コンテンツを、リード獲得やブランド構築に活用
/「科学漫画サバイバル」シリーズ
シリーズ累計発行部数1,250万部と、小学生に支持されている「科学漫画サバイバル」シリーズは、生き物、自然、人体、環境問題、AI、宇宙……など、科学に関するテーマがそろった学習漫画の王道。科学や理科の知識が身につくと、子育て世代を中心に好評を博しています。朝日新聞社では、この人気コンテンツ「サバイバルシリーズ」とタイアップし、オリジナル特設サイト、オンラインイベント運営、オリジナルグッズの制作・配布、ウェブの広告配信などの施策が可能です。小学生やその親の関心も高いSDGsをフックにした切り口で展開するなど、リード獲得、ブランド構築に活用いただいています。
事例:AGC株式会社
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